ダカール ラリーと言えばかつてはNHKが扱ってくれたりして、
三菱の活躍と相まってそれなりの認知度があったと思いますが、
近年はめっきり取り上げてもらえる機会も減ってしまいました。
 そんな中、何年前からだったか、J SPORTSがダカールを放送するようになり、
連日国際映像の約30分のダイジェスト番組が放送されています。
 舞台がアフリカから南アメリカへ変わってもそれは続き、昨年からはなんと
独自のプレス車両まで用意して(車はホンダ提供と思われるが)、まあよく
こんな誰も見ない番組にそんな予算が付いたなと感心するばかりです(オイオイ)

 私自身、ダカールの真の面白さを知ったのはJスポの放送でした。
どうしても地上波の番組は三菱を中心にした四輪の総合優勝争いが中心でしたが、
こちらは国際映像中心のため、番組の冒頭に来るのは二輪。
 そして、優勝争いをする争いも確かにすごいけど、それはごく一部の
ワークス勢の限られた面々の話であって、実際にダカールを支えているのは
世界から様々な理由で集まった有名無名の参加者たちで、彼らが
一日中砂漠をさまよい、夜中も必死に車両を整備し、そして休む間もなく
また次の日の競技が始まる、なぜそうまでして、と思わずにはいられない
参加者の情熱と、それをあざ笑うかのような大自然の力との対峙にあると
強く感じました。
 国際映像ではそうした人たちの話題もいくつか取り扱ってくれていて、
それが非常に楽しみでした。

 放送開始当初、ダカールの番組の主なスポンサーは三菱ぐらいで、
番組内に増岡 浩がパジェロの魅力を伝える宣伝コーナーがあるぐらいのものでした。
 ところが、段々見る人が増えてマーケティングとしての魅力が多少出てきたんだと
思いますが、現在では二輪のホンダ、四輪のトヨタ車体、トラックの日野と
3つの『紹介コーナー』がその年によって『侍ラリースト速報!』とか、
なんかWBCあたりに刺激を受けたような題名で作られ、だんだんと国際映像部分が
減少してきています。
 特にホンダがワークス活動を再開して3つに増えたあたりから顕著に
尺が取られ始めていて、そこにJスポ独自取材部分もあるので、昨年あたりから
トラック部門の映像が無い日が増えてきて、今年はとうとうトラックの
総合順位すら紹介してくれなくなって、日野の菅原親子の順位は毎日分かっても、
部門1位が誰なのかさっぱり分からないのが3日目まで続いていました。

 おそらくですが、国際映像の本来のハイライト番組には
各クラスのダイジェスト以外にもいくつかのコーナーがあり、
たぶんDakar HeroesとDakar Storiesがあると思います。
 Heroesは以前はDakar Insideと呼んでいたやつだと思いますが、
これは要は車載映像ですが、特にライダーのものは走行中の息遣いとか、
転んだ時の声やその衝撃、あるいはフィニッシュ後の街の人の様子など、
いわば『世界一過酷な自撮り』みたいなもので、ナレーション等一切なく、
最もダカールの核心に近いコーナーだと思います。
 Storiesは様々な選手の背景に迫るコーナーで、かつては
トム コロネル、ティム コロネルの兄弟も出たのを見たことがあります。
トムは日本のレース界でも知っている人は多いと思います。今年もダカールに出てます。
 電気自動車で参戦してる人とか、今年だと初出場の2名のインド人ライダーの
特集があるようです。
 こうしたコーナーがばっさりと切られてしまっており、かつて私が感じた、
Jスポが教えてくれた真のダカールの面白さが今の番組に無いんです。
独自の取材車両を出せるぐらいにまで注目度が高いことは大変すばらしいんですが、
結果日本勢ばかり、うわべだけのダカール放送になっているように思えてならず、
せめて放送枠を45分ぐらいに拡大してほしい!と強く思っています。

 というような話を実は昨年のプレゼント応募のアンケートに
書いたんですが、今年も30分のままで、結果国際映像部分は輪をかけて
尺が短くなりました(´・ω・`)
 というわけで、もしこれをご覧になっているダカールファンの方が偶然
天文学的確率でいらっしゃったら、ぜひプレゼント応募&意見の投稿を
よろしくお願いします!という今日は単なる同調者を求める記事でしたw
 もとい、ダカールの面白さは単にメーカー系の争いを見ているだけでは分からないよ、
というコアな観戦方法のお話でした。
 で、ここまで書いてせっかくなので、回し者のつもりは全くありませんが
1つ話題をご紹介します。

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