NASCAR Sprint Cup Series
Bad Boy Off Road 300
New Hampshire Motor Speedway 1.058miles×300Laps=317.4miles
winner:Kevin Harvick(Stewart-Haas Racing/ditech Chevrolet SS)
NSCS at NH。開催地名からロードンと呼ぶこともありG+はこちらを
採用していますが、現地の発音を聞いていると「ラウドン」の方が近そうです。
レースは序盤から総じてトヨタ勢ばかりが目立つ展開。
前回のここでのレースも非トヨタ車はわずか2周しかリードしておらず、
今日もトヨタか?な空気を、最後にクローザーさんが破っていきました。
PPはカール エドワーズ、2位にマーティン トゥルーエックス ジュニアと
まあいつもと似たような顔ぶれの1列目でレースはスタート。
最初の30周はエドワーズがリードしますが、ロングで速いトゥルーエックスが
リードを奪うとまあ速いこと速いこと。コーションも出ない中、どんどん
周回遅れを量産していきます。
そこに続いてきたのは現在このトラック2連勝中のマット ケンゼス。
序盤戦での波乱といえば、スタート前の車載カメラ紹介で実況のリック アレンが
チェイス エリオットを間違って「エリオット サドラー」と言ったことぐらいですw
やっとコーションが出たのは124周目で、リード ラップ車はたったの16台。
有力なチェイス コンテンダーのジョーイ ロガーノもこの直前に周回遅れ、
そしてフリー パスをもらうことができず、先週のケビン ハービックのように
ラップ取り戻せない病にこの後苦しむことになります。
リスタート後もトゥルーエックスのリードは続きます。
ケンゼスはリスタートで遅れてゴボウ抜かれました。
このトラック、イン側の1車線はフラットで、2車線目からの2車身分が
バンクの高い場所、そこから外はまた役立たず、という形状なので、
混戦でいったん勢いを失うと、走りたいラインが走れずにバンクの無い場所へ
追いやられ、なかなかリズムを取り戻せないことがあるのが難しいところです。
166周目、2度目のコーション発生で、ここでレースの流れを大きく変える
ことが起こります。リーダーのトゥルーエックスが2タイヤ交換を選択。
まだリスタートから35周ほどで、ライバル勢が順位重視で仕掛けてくると
予想したコールだったんでしょうが、結果的に2タイヤは彼とカイル ブッシュのみ。
ほとんどが4タイヤで、明らかに自ら不利な状況を作ってしまいました。
リスタート後10周と経たないうちにケンゼスがトゥルーエックスに代わって
リーダーに。トゥルーエックスに追う力はありませんが、それでも3位以下よりは
速いという状態でレースは続きます。
230周を過ぎると最後のピットがスタート。
トゥルーエックスが先に動くと、ケンゼスもすぐに反応。
そして、両者のタイヤの状態が互角に戻ると、トゥルーエックスが猛攻を開始。
しかしケンゼスおじさんこれをなんとかしのぎます。
トゥルーエックスは既に次ラウンド進出が決まっていますから、
無理する必要はない&JGRの車を万一クラッシュに追いやるとチームの立場的に
まずいのであんまりガツガツいかない方が良い気がするんですが・・・
ピット サイクルが一巡したっぽい240周目、マイケル アネットが
壁に当たってコーション。この時、しれっとステイ アウトを続けていた
ダニカ パトリックがリーダーでした。
このレース、ダニカは作戦でうまーく周回遅れを回避し、順位を得ることに
成功していました。
このあたりからは上位は自ら動きづらい展開で、中団以降が
ピットに入る展開になりますから、コーションが増えれば増えるほど
レースの行方が分からなくなります。
249周目のリスタートをケンゼスが制しますが、トゥルーエックスが
バンパーに当てんばかりに接近。その頃、19位スタートのハービックが
とうとう3位まで上がってきていました。
残り39周あまり、マイケル マクダウルの車の左リアフェンダーが凹んで
タイヤと干渉している模様。当然のようにバーストしました(´・ω・`)
ここで6位のカイルがピットに入って4タイヤ。
残り32周で、30周近く履歴の新しいタイヤを使って5列目から追い上げることに。
実際カイルは猛烈な勢いで追い抜きを繰り返し、もうトゥルーエックスを
捕まえるぞ、これ勝ったんじゃね?と思った残り16周、トレバー ベインの
クラッシュでコーション発生。カイル陣営からするとありがたくない話です。
このコーションでピットに入った組ではケイシー ケインが12位からのリスタート。
ケインは予選後に規定外のアジャストで最後尾降格のペナルティーから
追い上げてきました。別に悪いことをしようとしたわけではなく、
どうも車内からトラック バーを調節するのが動かなくなっていたので
取り替えたそうです。
残り11周でリスタート、トゥルーエックスが思いっきり遅れます。
ケンゼスが加速を遅らせるどころかちょっと減速してトゥルーエックスを
オフサイド トラップにかけたようですが、後ろからこれを見ていた
ハービックは「ペナルティーだろ!」的に無線で猛抗議。
コントロール側からケンゼスに対し注意が飛んだ模様です。
このまま終わっていればハービックはイライラの2位で終わりだったかも
しれませんが、翌周に後方でアクシデント発生、もう一度チャンスが訪れます。
すると残り6周のリスタート、ケンゼスの動き出しは極めて普通で、
ハービックが背後につくとターン3でパス。
注意を受けてケンゼスが変則的な動きをしにくかったことも
要因だったのではないかと推察します。
これでハービックは次ラウンド進出確定。
勝てはしませんでしたが、カイル、ケンゼス、気づいたら上位になっていた
ブラッド ケゼロウスキーはほぼ大丈夫なポイントを手にしています。
トニー スチュワートは12位のカイル ラーソンから11点差で逆に
かなりの好結果が必要、クリス ブッシャーは30点差でまた
リード中に雨でも降ってもらうしかなさそうです。
次戦はエリミネーション レースのドーバーです。
ちなみに、前回の記事で取り上げたチェイス エリオットのピット作業ですが、
1回目のストップではタイヤを持ち上げていなかったので
やっぱり変えおったな、と思っていたんですが、2回目以降
やはり頭越しのパスをしていました。
右側のアジャストの有無で変えてるんでしょうか。
常に同じ動きの方が間違いがなくて良いと素人は思うんですが・・・