DTM Round6 Moscow
Moscow Raceway 3.931km
Race1 winner:Robert Wickens(SILBERPFEIL Energy Mercedes-AMG C 63 DTM
/Mercedes-AMG DTM Team HWA)
Race2 winner:Marco Wittmann(Red Bull BMW M4 DTM
/BMW Team RMG)
DTMの第6ラウンド、第11・12戦の舞台はモスクワ。
Mercedes-AMG DTM Team ARTは、エステバン オコンがF1へと舞台を
移すことになったため、このレースからフェリックス ローゼンクビストを起用。
ローゼンクビストは2014・2015年とマカオGPを連勝するなど
F3レベルのカテゴリーでは世界で名の知れたドライバーですが、
何故かその上に進んでおらず、今年はインディー ライツと
ブランパン GT シリーズ スプリント カップに参戦。
そして来季のフォーミュラーEでマヒンドラのドライバーにも決まったようです。
なお、史上初めてマカオを連覇したのは今アウディーにいる
エドアルド モルターラです。
レース前のドライバー選手権は
1 Marco Wittmann 105
2 Jamie Green 98
3 Edoardo Mortara 88
4 Robert Wickens 83
5 Paul Di Resta 74
土曜日のレース1はあいにくの雨模様でSCスタート。
PPはゲーリー パフェッッで、上位4台をメルセデスが占めます。
(J SPOTSでは「パフェ」、紙媒体では「パフェット」と呼ばれますが、
スペルの最後のttは限りなく無声音だけど無いわけではないので、
カタカナで最も発音を知覚するには「ッッ」と読まない音を2つ重ねるのが
最も近くなると思います)
4周目に本格的スタートが切られると、パフェッッはなんと!
すぐにロバート ウィケンズに順位を譲ります。
もうこの時期になるとメーカー内の一番点を持っている人が最優先です。
この後ポール ディ レスタにも譲って3位を確保^^;
上位勢はこのままの順位で動きませんでした。
4位はマキシミリアン ゴッツで、メルセデス勢の1枚目の壁に。
どうせミスるだろうと思ってみていたら、意外や意外、全くミスをしないで
仕事を全うするゴッツ。結局4位を全く譲らず、メルセデスが上位4台を
独占したままレースを終えました。
マルコ ビットマンは20位スタートからポイント圏に全く届かず、
これでウィケンズが選手権首位になります。
日曜日は天候が回復、今度はBMW勢が巻き返しを図りました。
PPからスタートするビットマンを、同じBMWのトム ブロンクビストが
守る陣形。3位に選手権を直接争うウィケンズがいますが、
ブロンクビストを抜けずにビットマンが悠々と逃げていきます。
ウィケンズは第1スティントの終盤からバイブレーションによる
アンダー ステアを訴え始め、ブロンクビストからも遅れる展開。
さらにピット作業も5秒以上要して、もはや2位は諦めるしかない状況。
しかしピット後もペースが上がらず、車がおかしくてまともに走れないとの
訴えかけ。そしてその後、チームが聞きたくなかった一言
「パワー ステアリングがない!」
背後に大量の車が押し寄せ、BMWの2台に先行を許してしまいます。
なるほど、奥に向かって切り足すコーナーで旋回性能がすごく悪そうです。
後ろがつかえすぎてそちらでアクシデントが発生するお約束も
ただ、5位に落ちたところで後ろに同じメルセデスのダニエル ユンカデラが
来ていたので、ここからはユンカデラが踏ん張る場面。
ユンカデラは残り2周というところでDRS切れから順位を明け渡してしまいますが、
この活躍により、ウィケンズはなんとか最後の最後のコーナーまでしのいで5位。
ただ、ビットマンが優勝して25点を持って行ったので、選手権は
再びビットマンが首位となりました。
1 Marco Wittmann 130
2 Robert Wickens 118
3 Jamie Green 104
4 Edoardo Mortara 100
5 Paul Di Resta 92
今回特にレース2では予選でトップ10に全く絡めなかったアウディー勢、
次戦ニュルブルクリンクで巻き返せるでしょうか。