日本では配信延期だとかあれやこれや情報が流れていた
ポケモンGOの配信が日本でも始まりました。
 私は土曜日も仕事ですので今日も仕事へ向かいますと、
駅のホームに向かう途中、部活へ向かう学生でしょうか、
カイロスがどうとか聞こえます。さっそく歩きスマホです。

 そしてホーム上、隣りにいた、同世代ぐらいでしょうか、
サラリーマンとおぼしき男性。列車待ちの列の中でポケモンGOをやっています。
ちらりと見えた画面では、ホームの黄色い点字ブロック上のあたりに
ポケモンが出現していました。
 列に並んだ状態で「歩きスマホ」ではありませんが、ゲームの性質上、
ポケモン発見後にボールを当てるため体を旋回する動作が出る可能性があり、
これが混雑時であれば、周囲の人と接触し相手を転落させる恐れがあります。
その男性も、時折思い出したように『現実の空間』を見て
「俺は画面を見続けているわけじゃないぞ」感を出していましたが、
いずれ画面を見たまま歩き出すであろうことは明白です。
歩きスマホについての注意は多いですが、「歩きながらの」と前置きすると、
列に並んでいるのは歩いていないから関係ないと解釈し、こうした行為に
対する歯止めにはならない可能性があります。しかし現実は危険です。

 帰りに心斎橋あたりを歩いていても、イーブイ、コクーン、
などポケモンの名前が聞こえてきます。
(コクーンを平板読みしていたので、思わず正しい発音で「コクーンな・・・」と
呟く私。アクセントは2文字目です)
たいてい画面を見ながら歩いています。
 専門家の意見の中には、日本はこの手のゲームに既に慣れているから
海外ほどの問題は起こらない、とか、あるいは利用者の意見で
日本では子供が歩きスマホしていたら親が注意する、マナーが良い国だから大丈夫、
とかいう人がいますが、どこの仮想空間の日本の話をしているのかと思います。
 ある意味歩きスマホ慣れしすぎて改めて問題にならないのかもしれませんが、
それは既に社会が間違っています。
 また、日本ほど通勤・通学に鉄道を利用し、多くの人口が混雑する駅を
使用する国は、配信された国の中でも少ないですから、ここに関する問題では
日本固有の問題が発生する可能性もじゅうぶん考えられます。

 ホーム上での歩きスマホは注意したいところですが鉄道会社は
『周囲への配慮』を求めているだけで、たばこの喫煙のように『禁止』しておらず、
ましてや歩いていない状態は規定されていないため、根拠に乏しいことが
こちらとすると障害になります。

 さらに公道上では、一般的な信義則として注意義務が存在する程度で、
道路交通法が歩行者について規定した部分で前方不注意等を禁止事項と
していないために、歩きスマホを注意する法的根拠がありません。
同法では泥酔での歩行については禁止されているようですが、
もちろん同法に画面を見ながら歩いた場合の想定はされていません。
泥酔者と同等に交通の妨害となる恐れがあるのに。。。

 違法化については、やりすぎだ、マナーを周知すれば良い、
そんな些細な事の摘発に力を割くのは現実的でない、といった否定意見も
多くあるそうですが、少なくとも、歩行者にも前方不注意を
注意義務違反とする規定を設けることぐらいできるのではないでしょうか?


 また、これとは別に1つ。
ポケモンGOに関するNHKニュースで、アメリカのテレビ局の放送中に
ポケモンGOを使用しているキャスターが画面を横切るアクシデントがあった、
と伝え「ゲームに夢中になっていたとのことです」といった感じで
締めくくられていました。
 
参考

 これ、普通に考えたら社会風刺のアメリカン ジョーク、あるいは宣伝だと
思うんですがどうでしょう?
当人がTwitterで「夢中になっていた」と書いたことから本当の出来事だと
されているようですが、本当にそんなことあります?
 報道機関なら普通は疑問に思うはずで、最低限

「このキャスターはTwitterで『夢中になっていた』と謝罪していますが、
この出来事がアクシデントなのか、ジョークだったのか、
あるいはステルス マーケティングなのか、真相は不明です」

ぐらいに締めくくる必要はあったんじゃないでしょうか。

 何はともあれ、犠牲者が出る前になんとかしてほしいです。