FIA Formula E Visa Paris ePrix
1.93km×45Laps=86.85km
winner:Lucas di Grassi (ABT Schaeffler Audi Sport/ABT Schaeffler FE01)

 FEもヨーロッパに入っていよいよシーズンも終盤戦。
第7戦はカレンダー落ちしたモナコの代わり、というべきか初開催のパリです。
パリというとグランツーリスモ4には2つのコースが収録されていました。
パリの地理関係がわからないので「1箇所ぐらい同じ場所とかないのかな」
と地図で調べたところ、場所が違いました(・o・)
イメージ 1
 下部の赤く線を引いた部分が今回のコース、右上の青いのが
GT4のオペラパリ、そして、もうちょっと分かりやすい色にすればよかったんですが、
左上の方、黄緑で線を引いたのがジョルジュサンクパリです。
ちなみにGT4のオペラパリはかまぼこ型の路面でハンドルが取られやすいように
作られており、GT3→4の大きな進化の1つだと驚いた覚えがあります。
まさかパリの街なかで本当にレースをやる日が来るとは・・・

 このレースの前には、チーム アグリの鈴木 亜久里が今後数ヶ月でチームを退き、
チームの国籍もイギリスに変わるとの情報が出てきました。
そして、このレースには中国人ドライバーの馬 青驊(マー チンホア、ないしは
マ キンファと表記されます)が登場。つまり、来期以降のチームには
中国資本が入るであろうと推測されます。
中国資本というと、アグリさんがF1やってた頃に、スポンサーになってくれるはずが
FAX数枚で破断を告げられてチームが潰れた記憶が(~_~)
だからあれほど日本のサプライヤーが助けてやれと。。。

 さて、PPを獲得したのはサム バード。ポイント リーダー・
ルーカス ディ グラッシは2位、1点差で追う形となったセバスチャン ブエミは
今回も予選に失敗して8位。前回のつまらん追突事故を引きずっているんでしょうか。

 しかしスタートでバードの蹴りだしは今ひとつ。ディ グラッシが前に出たばかりか、
3位からバードのチームメイト、ジャン エリック ベルニューも接触しながら
インに入って2位浮上。ディ グラッシ、ベルニュー、バードと並びが変わります。

 ディ グラッシが逃げる一方2位は仲間同士で激しい争いとなり、逃げる側には好都合。
そんな中、7周目にロイック デュバルの車が駆動系の壊れたようなガラガラ音を
発して止まってしまいFCYに。
ただそれほど時間をかけずに車両撤去を終えてグリーンに。

 ブエミは少しづつ順位を上げていき、車を乗り換える23周目には
DSバージンの2台のすぐ後ろ、4位でピットへ。
ディ グラッシは慌てる必要も無く余裕でピットを後にし、2位以降も
今回は混乱なく後半へと向かって行きました。

 後半に入るとしばらくはDSバージンの2台が争う一方で近くにいたはずの
ブエミは距離が離れてしまいますが、攻めまくって同士討ちしそうな勢いだった
バードは周回を重ねると明らかに後ろのグリップが低下。
それを待っていたかのようにブエミが近づいてきて攻撃を始めると
鬼ブロック走法でさらにタイヤのロックを重ねます。
道の真ん中を走られると抜く場所がない狭いコースですが、さすがにブロックを
続けるには残り周回数が多すぎたか、40周目、バードは止まりきれず直進。
ブエミがようやく3位になります。バードはこれで6位に順位を落としてしまい、
なんとか踏みとどまりたかった選手権争いから離されてしまいました。

 ブエミとすればもう1台抜いてダメージを最小限にしたかった残り5周ですが、
ここで馬が単独クラッシュ。SC導入となり、このままレースが終了。
 ディ グラッシが今季3勝目を挙げ、選手権では2位のブエミとの差を10に広げました。
 
 今回大きな波乱があったわけでもなく、SCもFCYもあった割には
おとなしいレースだったと思いますが、パリの街なかで、というのが
それ自体革新的でした。

 開幕から数戦は手がつけられなかったルノーe.DAMSでしたが、ここに来て
アプト シェフラー アウディーが力をつけてきたことに加え、
2モーターのDSバージンが要所要所で速さを見せて来たことでまた争いが
成立するようになり見る側としては面白くなりました。
その分序盤戦で良かったドラゴン レーシングがちょっと影に隠れた感じで、
供給元のベンチュリーを含めもうちょっと伸びがほしいところ。

 ドライバー面ではアンドレッティーのロビン フラインスが今回も7位で
今季6度目の入賞と、旧車を使いながら毎戦なかなかの安定感。
非常に良いドライバーだなと感じます。

 次戦はベルリン。去年とは違う場所でやるようなので、新しいイベントのつもりで
のぞむことになりそうです。