NASCAR Sprint Cup Series
Duck Commander 500
Texas Motor Speed way 1.5miles×334Laps=501miles
winner:Kyle Busch(Joe Gibbs Racing/Interstate Batteries Toyota Camry)
NSCS第7戦テキサス。1.5マイルの高速レースは天候不良で開始が約2時間遅れ、
珍しくグリーン イエロー(日欧で言うSCスタート)でスタートすることに。
25周目にコンペティション コーションが設定されますが、イエロー下で
周回がカウントされ始めたので28周へと延期されます。
6周目に『リスタート』で本格的にレースが始まります。ブギティ ブギティ ブギティ!
序盤はカール エドワーズとマーティン トゥルーエックス ジュニアの2人が
好調で、ロングでややトゥルーエックスが優勢な様子。
そしてもう見慣れた光景となりましたが、タイヤの落ち幅が大きいので
燃料を使い切る前、40周ほどで各陣営ピットに向かうことになります。
ここで今回注目を集めたのがラグ ナットの問題。こちらの動画で解説されていますが、
規則上ナットを何本使うかがチームに委ねられているらしく、そのせいで
5穴のホイールなのに、特にトップ級のチームでは、最初から1本外して
4本しか使っていないのです(゜ε゜)1箇所に印をして、
クルーはそこから始めて時計回りにガンをぶつけていくわけですね。
外して付けて、を左右でやるわけですから、確かに時短につながりますが、
4本で1本付け損ねたらまあそれは走れたもんじゃありません。
こうなってくるともういつまでも5穴にこだわるのが正しいのか、という話にも
なってきそうなんですが・・・
ロングでトゥルーエックスがじわじわとリードを築き、バンバン周回遅れを作り、
2度のグリーン下でのピットを挟んで135周目にデブリーでコーション発生。
11秒を切るタイムで作業を終えてくるエドワーズ、PP獲得で1番ピットであることも
寄与してここで逆転。142周目のリスタートは再び先頭から。
次のグリーン下でのピットまでにトゥルーエックスが逆転するものの、
またピットでエドワーズ逆転。
昨年ピット作業が遅くて順位を落とすことの多かったファニチャー ロウ レーシングは、
今年トヨタになってJGRと協力関係ができたこともあって、ピット作業面でも
協力を得ているそうで、確かに早くはなってるんですが、それ以上にみんな
まだまだ早くなってます。ナットと引き換えにw
このピットではデイル アーンハート ジュニアの車から小規模の出火。
あんだけ燃料こぼしながら給油したらそりゃあ火ぐらい付きます。
211周目、ジョッシュ ワイズのクラッシュでコーション。
この時ピットに入っていたジミー ジョンソン、ピット前は6位だったのに運悪く
リード ラップ最後方・14位辺りまで落っこちてしまいました。
逆にマット ケンゼスは同様の条件で運良く5位から1位に。コーションとピットが
重なるとたった数秒の差で運命が分かれます。
222周目、気づけばトヨタのトップ4でリスタート。残り113周、37~38周で
3頭分できるのでコーションを考慮しなければ『2ストップ戦略』となることが濃厚です。
そしてこの頃になってようやくカイルが上位に浮上してきます。
一方エドワーズがいきなり失速、ナットが締まってませんでした(・o・)
カイル、無線では不満爆発なんですが、ちゃんと仕事をするところに今の
好調さがあります。
何せ前日のXfSも勝っていて、先週からNASCARのナショナル シリーズ3連勝中。
トゥルーエックスから離れた位置ではありますが、ギャップは変わらないので
ロングでのペースは同等に速いと推察できます。
再びグリーン下でのピットを挟んで278周目、残り57周でコーション。
さて、燃料的には足りるけどタイヤ的には最後ズタボロになりそうな微妙な距離です。
当然皆さんピットへ行きますが、今度はケンゼスがナット締めそこねで
争いから脱落。トゥルーエックスvsカイル、という構図へと変わっていき
残り50周でリスタートが切られますが、3周後にグレッグ ビッフルのクラッシュで
再びコーション。そしてこれがレースを分けました。
トップのトゥルーエックスはフェイントでステイ アウト、一方2位のカイルはピットへ。
トゥルーエックスは入ってもよかったんじゃないかと思ったんですが、
レース後のコメントによると、直前で入るように指示が変わったが、
距離が近すぎて入り口のコーンを蹴飛ばしペナルティーの恐れがあったため諦めた、
とのこと。
結局ステイはオースティン ディロンと2台のみ。残り42周でリスタートとなり、
ディロンは元々速い車でもないためズルズルに。
そして次の周にアクシデントの起因となりました。13台が巻き込まれる
多重事故でコーションです。
ニュルでリバース グリッドでレースやるとセクター2でよくこういうことになりますねw
迎えた302周目のリスタート、上位陣で唯一、わずか数周分とはいえタイヤが
古いトゥルーエックスが明らかにグリップが悪くリスタートから不安定な動き、
そこをカイルが捉えてリーダーに。トゥルーエックスは結局6位でした。
最後のスティントで期待されたのは、予選4位ながらトランスミッション交換で
最後尾スタート、そこから追い上げてきていたチェイス エリオット。
大物新人は果敢な作戦で、この前のコーションは右2本交換で3位リスタート、
そしてこのコーションで再び4本交換、上位陣で唯一新品タイヤで8位からの
リスタートでどこまで追い上げるかが注目でした。
勢い良く動きまわって5位までは上げてきたエリオットでしたが、
新品の良さは本当に最初の数周だけの模様。タイヤが落ち着くと数周の履歴の差は
タイムに決定的差を生み出しはせず、カイルは独走、2位以降は全く追える気配なし。
カイル、無敵のカップ2連勝で2週連続週末連勝。
なんでもインディー500出場というような噂もあるとかないとか。
今年は第100回の歴史的イベントですし、カップ王者であればスポンサー
そのものは恐らく問題にならないでしょうから、シートさえあれば
可能性ゼロではなさそうです。
そして次戦は私が一番好きなブリストル。
公式サイトでは
『ナット4本作戦は早いけど、距離の短いブリストルで作業に失敗すると
2周遅れは確実でリスクも大きいだけにさあどうする』といった記述がされています。
あんまりトラブルが多いと5本義務化に戻るんですかねえ。