依然としてF1の予選方式が混迷を続けています。
唐突に決まった時限ノックアウト方式は、開幕戦のQ3の最後に誰も走っていない、
という無様な展開を披露。私もこの規則に関して最初に書いた際に
最後に誰もいない可能性を書いていましたが、素人の私でそうなのですから
現場の人間は誰もがそうなる可能性が高いと想定できていたはずでした。

 結果、翌日には首脳陣が集まって
「次から元に戻そう」という話で割とあっさりまとまり、
やれやれ、これで平和になるな、と思ったのもつかの間、
結局その話もまた無しになり、次戦バーレーンGPも時限ノックアウトを
継続することとなりました。
 撤廃を撤回した、というより、正確には
「撤廃するための規則変更が通らなかった」ということなんですが、
不評と知りながら制度を継続するという迷走っぷりです。

 F1というのは色んな利害関係者で成り立っており、現場のチームの人達だけで
規則をすぐ変えれるわけでなく、きちんと上部組織の会議で
全会一致でないと変更ができず、話が通りませんでした。
 しかも情報では、この会議で議論されたのは
・規則を継続する
・Q1とQ2は時限ノックアウト、Q3だけ従来方式
で、撤廃という話は出されなかったとのこと。
 モータースポーツは規則が命の競技とはいえ、明らかにまた批判されるであろう
規則が変わらずに続くというのはなんともマヌケな話で、
参加している人間の真剣味が疑われます。
 バーレーン後にまた考えるそうですが、今年の規則で使用するタイヤの
発注はどんどん先へ進んでいるので、予選の仕組みが分からないのに
タイヤだけが決まっていくこれまた馬鹿らしいことが起きています。

 まあ変わろうが変わるまいが、基本的に選択できるのは
『前年に使った2種類とそれより1つ柔らかいやつ』以外にほぼあり得ないので、
当然最も柔らかい奴が多め、あとは前年データをもとにテキトーに、
という選択肢がほとんどになるでしょうから、関係ない気もしますが。
 ただバーレーンに関して言えば、気温がどんどん下がっていくはずなので、
決勝の後半では温まりやすいミディアムのほうが暖まりにくいソフトより
使いやすい可能性がある、というのは頭に入れておいたほうがいいかもしれません。
 ははーん、寝ぼけて逆のこと書いたな、と思ったら早合点。
ピレリの供給タイヤは、作動温度領域についてはミディアム<ソフトで
ミディアムのほうが熱が入りやすいんです(・o・)

 まあ、バーレーンはPU性能命!な面が強いので、メルセデスの2台が
ぶっちぎってくれれば、Q3の最後がお望み通りの一騎打ちになるんですがね。
でもそれが嫌だから変な規則にしたんでしょ?
 そんなにグリッドをいじりたいなら、もう予選を廃止して2デイ イベントにして、
グリッドはファン投票で良いんじゃないでしょうか。
無駄に燃料もタイヤも使わないから安上がりで、常にレースは混乱。
彼らの希望が願ったり叶ったりだと思うんですがね。