FIA Formula e Championship
Mexico City e Prix 2.092km×43Laps=89.956km
winner:Jérôme D'ambrosio(Dragon Racing/VM200-FE-01)
FE第5戦は昨年無かったメキシコが舞台。コースはF1でも昨年復活した
エルマノス ロドリゲス サーキットを短縮して使用。市街地じゃないから
ちょっとスピード感とか雰囲気が違い、しかもレイアウトがビミョーで抜きづらい。
F1で学んだことですが、標高が高い=空気密度が低い=空気抵抗が少ない=
スリップストリームがあんまり効かない、ということでこれも抜けない要因になります。
そしてレースは最後までカオスな展開となり、実は優勝者を今知りましたw
PPはジェローム ダンブロジオ。2位に珍しくニコラ プロスト、
ランキング2位のルーカス ディ グラッシが3位、これまた珍しく
チームメイトのダニエル アプトが4位で、選手権首位・セバスチャン ブエミは
スーパー ポールで失敗して5位スタート。意外と重圧に弱いんでしょうか・・・
決勝スタート直後はあちこちでガチャガチャと接触する音が聞こえていましたが、
レースが落ち着くと隊列走行に。上位5台も動きがありませんが、
真っ先にアプトおぼっちゃんが失敗。これを逃すはずもなくブエミが4位に上がります。
全然ディ グラッシのサポートにならない人だ。
ライバルが後ろに来たディ グラッシは、プロストを抜きたいけど後ろから
刺されるわけにもいかずやりづらい展開。そのせいもあるのか、何回か
シケインを止まりきれずにカットします。順位は得ておらず、たぶんセクター ベストも
更新していないのでお咎め無しなんでしょうが、1回ならまだしも、複数回となると
ペナルティーの対象な気がします。
しかしまあ誰も手が出せないまま周回だけが進んでいき、しかもトップ5台と
6位以下には大きな差。そのまま、車乗り換えの時が迫り、全車この周で入るぞ、
というのが見え見えな22周目、ターン4で一瞬の隙を突いてディ グラッシがプロストを
抜きました。油断したとも言えますし、それまでこのコーナーで
さほど仕掛ける素振りを見せずに隠しておいたディ グラッシの頭脳プレーとも言えます。
そしてこのままピット戦争へ。ルノーe Damsはまた順位をここで入れ替えそうですが、
車間距離が近いので危ない感じもします。
そして予想通りピットでブエミが前に出ますが、元々車間距離がないもんだから、
プロストはアプトとブエミの隙間にねじ込まざるを得ず、結局アンセーフ リリースの
判定を受けてしまいます。だったら1周早くピットに入れて、バッテリー残量無視で
飛ばさせてもう1回前に出し、抑え役をやらせたほうがよかったと思います。
ああ、そこまで露骨に下っ端扱いするとお父さんが怒るんだった。
一方ディ グラッシはファン ブーストを手にしていたためここが勝負どころ。
次の周の最終コーナーを立ち上がるとすぐさま使用して直線でダンブロジオに
並びます。あまりに今までより加速がよく、しかもタイトなイン側のラインなので
止まらないんじゃないかと思いましたが、気合で車を曲げてみせました。
こうなるとブエミも続きたいところですが、ブーストがない相手にダンブロジオは
鬼ブロック。ブエミは激怒。
とはいえここのターン1のシケインは、形状的にレコード ラインが
ストレートを左から右に斜めに横切りながらブレーキングに入るラインなので、
ラインを変えてブロックしている、とまでは言えないのが難点。
決してクリーンとは言いませんが、違反とも言えません。
ただそんなことは走ってるドライバーには馬の耳に念仏状態。
29周目、思いっきりブエミがオカマを掘りました \(^o^)/やってもうた~
「ふざけんな!完全にぶつけてきやがった!」とダンブロジオ。
幸い2台とも致命的損傷はなく、そのまま怒りのレースが続きます。
35周目、今度は外から狙ったブエミが並走して、、、完全に4輪を縁石の
内に入れて抜いていきました \(^o^)/またやってもうた~
「あいつシケイン無視しやがった!」とまたキレるダンブロジオ。
さすがにこれは順位を返さないといけないんですが、ダンブロジオには
プロストが攻撃を仕掛け、ターン4では軽く接触。
で、この後ターン11でダンブロッシオが外に膨らんでさらに話が
ややこしくなります。
ダンブロジオが苛立ちすぎてミスしたように見えるんですが、
この時ちょうどブエミが順位を戻そうと嫌なタイミングで少しアクセルを戻し、
ダンブロジオが避けるようにラインを外れたようにも見えます。
いずれにしてもこれでプロストがダンブロジオを抜いてしまい、後続車も
プロストに続いたためダンブロジオは『外された』形に。
ブエミ的にも順位を返す相手が下がってしまっては、自分もそこまで
落ちないといけなくなるので困った問題です。
と、思った直後、ターン15のシケインを当事者2台が揃って無視して
集団の一歩先へ、そして次の周のターン3の後に順位を返還。
果たしてそれで良いのかという疑問だらけですが、とりあえず元に戻りましたw
その間にディ グラッシは遙か先に行ってしまいました。
結局ディ グラッシがそのまま余裕の勝利で今季2勝目、ダンブロジオの
鬼ブロックを前に最後はやや手を緩めたかブエミは3位となり、
これで選手権ではディ グラッシが逆転して6点差でトップに。
と、テレビ放送ではこれでおしまいでした。
ところが、レース後の車検でディ グラッシの1台目の車が規定重量より
1.8kg軽い886.2kgだった事が判明、失格となり、ダンブロジオが繰り上げで優勝。
選手権ではブエミが22点差でトップ、ということになりました。
ディ グラッシは去年もベルリンでレース後車検に引っかかって失格、
で、その時の繰り上げ優勝もダンブロジオでした。
チャンピオンを争うチームが規定重量違反なんて初歩的なミスをするというのが
ちょっと理解できないですね。
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