GT300のオートポリスというと未だに2005年、6台でトップを争う
大連結バトルを思い出してしまうんですが、もう10年も前なんですね・・・(遠い目)
 GT500と違って選手権争いは決まったも同然。ここはJAF-GT/MCに
優位性があるので、その中の誰かしら勝つだろうと雑に考えていたら、
勝ったのはそのどちらでもなくB-MAX NDDP GT-R(星野 一樹/高星 明誠)
そして74kgもウエイトを積んで2位に入ったGAINER TANAX GT-Rの
アンドレ クートが最終戦を待たずして今年のチャンピオンになりました。
GT-Rはこのレースの両クラスで1・2位で、ドライバー選手権でも現在
両クラスで1・2位。やっちゃえ、日産。

 予選は予想通りの展開で、PPはシンティアム・アップル・ロータス。
高橋 一穂はなぜかここは得意なのでQ1を彼が突破可能。加藤 寛規が
期待に応えました。上位6台中5台はJAF GT/MCです。B-MAXは9位でした。
一方でフリー走行で速かったUPGARAGE BANDOH 86はトラブルで予選不出走。
 さらに日曜日、朝のフリー走行をロータスがトラブルで欠場すると、
決勝開始前にTOYOTA PRIUS apr GT、VivaC 86 MCがトラブルでピットへ。
走る前から負けています^^;

 決勝がスタートするとロータスは大逃げ、後方は結構やり合っていて
加藤で引っ張る作戦しか取れないロータスにとっては比較的美味しい展開となります。
 5位につけていたB-MAXはGT500の22周終わりという早い時期にピットへ。
これが勝利につながります。
 ピットに入った時点でトップのロータスとの差は約14秒。
ピット後これが85秒になります。しかしコースに戻ったB-MAXにとって
好都合だったのが、彼らの前にGT300の車がいない、川井ちゃんが言うところの
「空間の空いているところに放り込む」形となったため、自分のペースで
レースをすることができました。
ロータスは予定通り規定ギリギリまで引っ張りGT500が46周に入った頃に
ピットに入りましたが、この時点で差は73秒に縮まり、なおかつピット前には
自分とロータスの間にいた3台の車を全てアンダーカット済みになっていました。
 ロータスが作業を終えた後、ピット出口での差を目視したところ7.5秒ほど。
作業時間の差はあるでしょうが、元々『実質14秒差』だったものを
12秒詰めたわけですから、もう捕まえたも同然でした。しかもロータスの
後半はアマチュアの高橋で、GT-Rは直線がめちゃくちゃ速い。
無理しなくても簡単に抜けます。実際そうなりました。
 ロータスはこの後GT500のMOTUL AUTECH GT-Rと軽く接触したことが
原因と思われるタイア バーストでリタイア。さすがに高橋のような
トップ アマが頑張るにはレースのレベルが高くなりすぎた感がありますが、
進化する62歳、どこまで戦えるでしょうか。

 そして振り返ったらそこにいたGAINER。前半からB-MAXの10秒ほど
後ろにいて、こちらはレースの半分を超えたあたりでピットへ。
復帰した際は5位だったのが全くテレビに映っていないところで2台抜き、
ロータスの脱落で2位に。後半スティント開始時はB-MAXと15秒ほど離れていたのが
終わる頃には6秒以下にまで詰めていましたから、彼らのペースは重さを考えれば
異様に速く、B-MAXももうちょっとロータスに苦戦するなり
タイヤを替えた後誰かに引っかかるなりしていたらひょっとしたら
追いついていたかもしれないレベルでした。
 今年は主要なGT3車両で唯一の新車であるGT-RニスモGT3。
来季は逆に他所がバンバン新車を出してくるので日産としては
いつ勝つか、今でしょ!ていうか今以外たぶん無理でしょ!な感じだったので、
ブランパン耐久のタイトルとGT300のタイトルを取れて一安心でしょう。

 ところでCMで矢沢 永吉が言っている
「やっちゃえ日産」を、私は音だけ聞いていて結構長い間
「Your change 日産」だと思っていました。英語に聞こえません?