F1 第15戦、UNITED STATES GRAND PRIX。
ルイス ハミルトンが優勝、セバスチャン ベッテルが2位になれなかったため
3戦を残して2年連続でのワールド チャンピオンを手にしました。
「アメリカGP」でタイトルを決定したのは1977年ニキ ラウダ(フェラーリ)
以来だそうです。

 カテゴリー5まで発達したハリケーン『パトリシア』の影響で天候が大荒れ。
金曜日のFP2は完全中止、土曜日の予選も中止で日曜朝に変更。
こちらも予選は何時間かかるか分からんし、予選無しでFP3の結果が
反映される可能性もあったのでとりあえず尺を長くして録画。
延期になったらなったでいつ放送されるのか情報集めが大変です。
ブンデス リーガの生中継がF1の犠牲になりました。サッカー好きのみなさんすいません^^;
その予選もQ3が行われずにQ2の結果で順位が決まり、ニコ ロズベルグがPPを
獲得します。

 決勝開始の頃には天候も回復基調。パトリシアは幸い大きな人的被害を
出すことはなくに衰退したそうで、もちろん雨による被害は大きいそうですが、
カトリーナ以上とまでされた被害予想を大幅に下回ったのは不幸中の幸いでした。
 
 スタートではまた鈴鹿の再現のようにハミルトンがロズベルグのインに並び、
『あー、曲がんね』とそのまま外に出て行って、決まり手は押し出し~。
ロズベルグ、蹴り出しが遅かったのは自分のせいとして、明らかにかわいそうな
順位後退を喫しました。

 路面が濡れている間に速かったのはレッド ブルの2台でした。雨であれだけ
すいすいノーズが入るのは驚きで、曲がるのに暴れないということは後ろが
しっかりしている証です。ダニエル リカルドは相変わらずタイヤの使い方もうまく
1位を奪います。方やハミルトンはこの時間帯はどうもパッとせず、
「まあアメリカで決めんでもええわな」な感じでした。
 ただこの後レースは路面がじわじわと乾いていき、そこに加えて
VSCとSCが2度ずつ入る展開でわけがわからなくなり、作戦の良し悪しも
結果論でしか無くなりました。ある意味アメリカっぽいですねw

 路面が乾くと牛さんはサヨウナラ。実はルノーはこのレースの段階で
これまで温存していたスーパーひとし君トークンをつぎ込んで(1つ余ったらしい)
改良型PUを完成。しかし既に大量のペナルティーを受けてPUを『ストック』
しているレッド ブル及びトロ ロッソは
「新たにペナルティーを受けてまで使う価値がないからイラネ」と
投入を見送り、今後も彼らのストックが底をついてどのみちペナルティーを
受ける必要が出ないかぎりこの新PUは一度も世に出ないそうです。
どんだけ仲悪いんだよ、まだ来年ルノーを使う可能性あるだろ・・・

 少なくとも残り15周の段階でハミルトンは『失敗』側の人間だったはずですが、
42周目のターン19の先でクラッシュして本日最後のSC登場により、
ロズベルグより新しいタイヤで真後ろからリスタートできるという
思わぬごちそうが出てきました。
 残り10周でリスタートが切られると、次の周のターン16でロズベルグが自滅。
別にそんなに重圧をかけてたわけでもないのにこういうことが出てしまうのが
やはりロズベルグの弱さであり、ハミルトンは多少の運と無言の重圧で
結局一番前にいる、というレースになりました。
 見ている側からすると昨年以上に楽な王者に見えましたが、レース後の
無線を聞くと、やはりどれだけ圧倒的な立場でも、勝つのが当たり前の
状況であっても、もうどうかんがえても自分のものだと分かっていても、
泣かずにはいられないもののようです。

 ベッテルは新PU投入によるペナルティーで13位スタートでしたが、
果敢なレース運びで、展開次第では勝てそうにすら見えた3位。
特に路面が悪い中スタートから一気に順位を上げていった動き、やはり素晴らしい。
 レース後、表彰式前の控室でたたえ合う3名。ハミルトンがロズベルグに
ピレリのキャップを投げてやったらロズベルグが思いっきり投げ返してました。
ふざけてるのか、マジギレしたのかちょっと分からなかったんですが・・・

 今回完走が12台とズタボロだったので他の順位もけっこう面白く、
まずマックス フェルスタッペンが4位。
フェルスタッペンとバトルしてきたキミ ライコネンは無線で
「あのガキ、何回もコース外まで寄せてきやがって。あれが合法なら
次は俺がやってやる」と見る側からすると爆笑の無線で文句を言われていましたが、
ガキはオジサンを引き離してベッテルに喧嘩を売るなど非常に元気。
運も見方にして好結果を手にしました。
 ライコネンは自滅して壁に刺さり、しかもそれで普通諦めるところ、
「アクセル全開+ステアリングをこじってバリアをどけて脱出する」という
見たこと無い技を披露。結局リタイアに終わりますが、先の無線といい、
引退後はNASCARに転身する気でしょうかw

 セルジオ ペレスは前回の3位に続いてこの日も5位。これでドライバー選手権で
ダニエル リカルドに10点差の9位。今後PU依存度の高いコースがまだあるので、
まさかのレッド ブル食いもある、かもしれません。
 また、地元ドライバーアレクサンダー ロッシは完走した中で最下位の12位。
あと2台消えてくれれば、まさかのマノーが1点獲得、しかもロッシの地元で、
というところでした。実はレースの中盤から密かに期待してたんですが(・o・)

 さて次戦はメキシコです。フリー走行を録画してコースを覚えないといけません。
改めて、ハミルトン、チャンピオンおめでとう。