NASCAR スプリント カップ シリーズ、『ラウンド オブ 12』こと
コンテンダー ラウンドの第1戦 Bank of America 500。
土曜夜の決勝のはずが雨で延期となり、日曜昼のレースとなりました。
昼だと道が広く見えますねw

 このラウンドは最後がタラデガだからさっさと抜けてしまいたい!
というのは誰しもが同じ。そして最初に次ラウンドへのチケットに
穴を開けることに成功したのはジョーイ ロガーノ
(Penske Racing/Shell Pennzoil フォード フュージョン)。
334周のうち227周をリードする圧勝となりました。

 予選はまたもマット ケンゼスとカイル ブッシュのジョー ギブス勢が占拠。
ケンゼスは序盤に72周をリードして圧倒的な速さを見せ、こりゃあ
ケンゼス圧勝か、と思わせる内容でした。
 分水嶺は75周目のコーション。ここで先頭のケンゼスはピットへ、一方2位の
ロガーノを含む数台はステイ。
 まだまだレースの序盤なのでここでの選択がそのまま結果に繋がるとは全く
予想していませんでしたが、結果的にここで先頭に出たロガーノは
その後終始レースを引っ張り続けました。

 終盤はコーションが出ずにロング ランが続き、ケビン ハービックとの
タイムの削り合いに。どうしても追い切れないハービックは最後のピットで
先に動いてアンダー カットを狙いますがそれでもロガーノには敵わず。
ハービック、ピットの出口でチームメイトのダニカ パトリックがインにいて
ダニカが道を譲らなかったために僅かに時間を失っていました。
ダニカもラッキー ドッグの位置を争っていたとはいえ、自分のチームの
しかもトップを争うコンテンダー相手に堂々と先に出ていくとは、チームの中で
誰か指示できなかったんでしょうか?これが無くても抜けたかは微妙ですが、
少なくとも並ぶぐらいにはなったでしょうから、見所が失われました。


 序盤の判断が効いたロガーノとは真逆の運命となったのはケンゼス。
上記ピットで2タイヤ組がいたためにリスタートは13位となります。
 なおこのピットではジャック マンが転んだので何度かリプレイが出ていましたが、
彼がピットで失った順位は全て2タイヤ相手なので、実質的にこれ自身は
順位に影響していないはずです。

 ただ埋まったことでケンゼスの戦況は間違いなく暗転。集団走行になると
タイトに苦しみなかなか順位が上がりません。169周目のピットでは
ボックスをはみ出してしまいさらに順位を下げ、リスタート後は
ライアン ニューマンと接触してあちこち接触し明らかに車が不調に。
それでもだましだまし走り続けた結果、240周目、とうとう派手にぶつけて
ガレージへ。チェイス有力株が42位、カット オフ ラインから32点差となり、
一転窮地に立たされました。
 コンテンダーには今日も色々と降りかかり、デイル アーンハート ジュニアは
序盤にカール エドワーズに当てられて壁にこすったのをきっかけに
壁とお友達になってしまいました。致命的損傷は免れたものの28位で
8位まで19点差、こちらも黄色信号です。タラデガで仲間の助けを借りて勝ちましょう。

 カイルも8回目のコーションでのピットで事件発生。
3位の彼はピットに入るフリをしてコースに戻ろうとしますが、彼の前、
2位にいたカイル ラーソンがこの逆をやったためラインが交錯。
初優勝を狙うラーソンはすっ飛び、カイルは右前を壊して、入りたくもないピットに
入った上に、意図せず入ったせいで進入速度超過でペナルティー。
カイルは20位に終わりました。
 ラーソン、あのタイミングで指示が出たのか、あるいは
「フェイクで入れ」と言われて自己判断だったのか分かりませんが、
どう見てもパイロンの内側を通れる動きではなく、ラーソンに非があります。
せっかくいい車だっただけに残念です。
 カイル、やはりチェイスでは消える運命でしょうか、次のカンザスは
過去のトップ5率7%と全トラック中最も成績の悪い場所です。