F1第11戦、夏休み明けのSHELL BELGIAN GRAND PRIX。
予選の段階でメルセデスが独走するのは明らかでしたが、それでもやはり
スパは全体を通して面白いレースでそれなりに満足しました。

 優勝は書くまでもなくルイス ハミルトン。夏休みの宿題をきっちり終わらせた
優等生です。
 今回からスタートに関して無線で助言を受けるのが禁止になり、スタートでの
混乱がないか注目されましたが、スタート前からニコ ヒュルケンベルグの車が不調で、
おとなしく諦めればいいものをわざわざグリッドに並べて、やはり動かずに
もう1度フォーメーション。さらにここでカルロス サインツも不調に陥り
これまたリタイア。違う意味で混乱しとるw
 ドライバーにとってはクラッチ・タイヤの温度管理に余計に神経を使わされたと
思われますが、とりあえず全員無事スタート。
 ハミルトンのスタートはイマイチでしたが、隣のニコ ロズベルグはさらにいまいち。
代わって4位から直線番長・セルジオ ペレスが出てきて、ケメル ストレートで
鼻先が前に。『oh,クラッシュ フラグ』と一瞬思いましたが、ハミルトンは
綺麗に抑えこみました。ハミルトンの危機はレース中この1回だけでした。
テレビにもほとんど映らんw

 一方で2・3位チームであるフェラーリとウィリアムズは不完全燃焼。
 フェラーリは予選でキミ ライコネンにまたもや、またもや(大事なので2回言いました)
トラブルが発生し、決勝では3位目前のセバスチャン ベッテルの右後輪が
残り2周でバースト。他が2ストップの中、1ストップで勝負に出て成功か、
思われた矢先の出来事、かつフリー走行ではロズベルグに同様のことが起きていたので
レース後のベッテルは相当お怒りのご様子

「何かが完走しないことに決めたようで、ああいうことが起きた。」
「こんなことが起こるなんて許されない。200メートル手前で起こっていたら、
僕は今ここに立っていない。オー・ルージュで動けずにいただろう。」
「(ロズベルグに起きたバーストについて、ピレリは)いつもと同じだ。
カットがあった、デブリがあった、ボディワークに何か問題があった、
ドライバーがワイドになった……とね。」
「ニコはコースからはみ出してなどいないと言っているんだから、
はみ出していないんだ。彼が嘘をつく必要なんかないじゃないか。」

 ピレリの対応には納得行かないところも多いですが、私はこの結果と関係なく、
生で見ていて、彼は残り14周あたりでタイヤをオプションに戻し、そこから
プライム勢を抜いていくのがベターだと思っていました。
 実際後から考察してみると、彼の13秒ほど後にいたダニール クビアトは
27周目終わり(残り16周)でプライム→オプションと交換、10位に落ちましたが、
そこからプライム勢を抜いていって、結果はロマン グロージャンから約8秒遅れの
4位でした。

 グロージャンは終盤にベッテルの真後ろに追いついたドライバーです。
仮にベッテルが30周を終えた時点で同じことをしていたら、ライコネンの後ろ、
7位でコースに戻り、ライコネンは無線でどければいいので、あとは
フェリペ マッサ、セルジオ ペレスを抜けば恐らくグロージャンに後ろから
追いついたのではないか、と私は考えます。
 もちろん、特にペレスは抜きづらく、フェラーリは今年、対ウィリアムズで
いやというほど抜けない経験をしていますが、実際貧弱パワーのクビアトは
それらを抜いてきたわけで、1ストップが妥当だったとはちょっと納得しがたいです。
 とはいえ、「まだシリーズを諦めていない」というベッテルにしてみれば
9位スタートから表彰台を得るギャンブルだったんでしょうから、その姿勢自体は
好感が持てました。とりあえず怪我しなくて良かったです。

 ウィリアムズはさらに悲惨で、バルテリ ボッタスは最初のタイヤ交換で
3輪はオプション、右後輪だけプライム、というトンデモ交換を実行。
おかげでまた新しい塩原語録が出来ました
『夏休みがちょっと長過ぎましたか・・・』
 ちょうど水を飲んでいたので吹き出しかけましたw
 車自体も、従来の「直線番長」の印象とは真逆に、スパとは思えない異様に
立ったリア ウイングで直線激遅。寝かすと高速コーナーで不安定か、タイヤが
ズタボロになるかするんでしょうが、それにしたって、空力効率が求められる
シルバーストーンでそこそこ走った車が、ここでウイング立てないと無理って、
よっぽど前後のバランスなり安定感なりが悪いということになります。
普段DF不足で苦労する車が意外と速く走れるコースなんですけど・・・
次のモンツァはウイング無しがいいと思いますw

 そのDF不足&資金不足で困っているロータスのグロージャンが3位でクラス優勝、
フォース インディアのペレスも5位と、『スパならなんとか戦えるぞ!』な人たちが
結構頑張ったので見ている側とすれば良かったです。
それだけに、お互い片方の車が壊れて脱落したのは無念だったでしょうし、
いればもっと盛り上がったと思います、
 あれ?銀色の車はクラス1で、他がクラス2だと思ってたんですが、
そういうの無いんですか?

 なおクラス3ではマクラーレンのフェルナンド アロンソが優勝(総合13位)
しました。
 あれ?(ry