SC、誕生日を勝利で飾る!

サーキットに響くのは高周波音と風切り音、そしてタイヤのスキール音。
たのクリ初の電気自動車レース、テスラ ロードスター ワン-メイク。
いつもと違ったレースで、いつもと違った戦いぶりを見せたSCが
初優勝を手にした。
レースはいつも通り予選から大接戦。各車が最終アタックを終えた時点で
トップはボボ、そのわずか0.002秒差でRBの名が2番手に記されていた。
そしてSCが最後にコントロール ラインを通過すると、SCのピットからは
歓喜の声が上がった。ボボをわずか0.028秒の差で逆転。自身初の
ポール ポジションを手にしたのだった。
しかし最後尾、6番手のヤスでさえトップから0.5秒差。決勝も混戦となるのは
必然だった。
20周の決勝、文字通り静かなスタートから混乱なく1周目を終えSCがリードを築く。
すると2周目のターン1~2でボボが姿勢を乱してしまい、これでRBが2位となる。
RBはSCを猛烈に追い上げ4周目に長いサイド バイ サイドからトップに立つ。
これで逃げ切るのがいつものRBパターンだが、今日のSCはRBに食い下がり、
何度となく追い抜くかまえを見せてRBを揺さぶり続ける。
すると7周目のターン12、トンネル出口で2台が並んだ状態からRBが突然のスピン。
「インにラインを残したら想定外にいきなり滑った」とRB。
このラインの路面はグリップが不安定なようで、9周目にはマッキーも同じような
形でスピンを喫している。
これで後続との差が開いたSC。2位にはシリウスが浮上しSCをわずかに上回る
ペースで追い上げを図る。
3位争いはボボと立てなおして追い上げてきたRBが激しく争い、それをヤスが
後ろから付け狙う状態で膠着。これにより優勝は完全にSCとシリウスの
一騎打ちとなる。
シリウスはその差を1.7秒近くまで詰めSCに対して重圧をかけ続けるが、
SCもこれに反応してタイムを刻み、これを再び2秒以上へと押し返す。
一瞬のミスも許されないレースは最終周までもつれ込むが、SCは最後まで
大きなミスを犯すこと無く最後までレースを支配。
前日が誕生日だったというSCがたのクリでの初勝利を挙げた。
延々と続いた3位争いは17周目、ターン8の出口でアウトにはらんだボボが
コース オフして勝負あり。RB、ヤス、ボボの順となった。
今回またもや発熱という人間側のトラブルに見舞われたマッキーは
スピンで完全に単走となってしまった。