冴えた無交換、ボボ圧勝!

群雄割拠、激しいバトルで知られるGT300。たのクリにおいてもその要素は再現され、
ボボがこれまたRX7の得意技、無交換作戦で勝利を手にした。
予選からボボは冴え渡り、唯一の2分4秒台でポール ポジションを獲得。
約0.7秒差で2位にマッキーのIS350、マッキーにわずかの差でRBのBRZと
続き、2~6位の予選タイム差は0.5秒と接戦を予感させた。
決勝、スタートでマッキーがボボをインから抜きにかかると、そこにRBが
絡み、さらに2台が絡む隙を見てボボが奪い返す、と3者による激しい争いが
繰り広げられる。予選では大きく離されたSCのシルビアも集団に食らい付き、
7台全車が集団のまま1周目を終える。
なおも激しい争いが続く中、2周目のデグナー進入でSCがダートに片輪を
落としてしまいコース オフ、後ろにいたケントもこれに驚いたかデグナー
2つ目に向かって姿勢を乱してスピンしてしまい、グラベルに捕まる。
4位のシリウスは徐々に前3台と距離を空けられてMKTとの争いとなり、
トップは3台で争う構図に。
主にマッキーとRBが順位を入れ替え、ボボが後ろで様子を伺う展開となるが、
6周目のスプーンでボボが痛恨のハーフ スピン。これで5位に転落し、
いよいよトップ争いは2台に。2台は時折軽い接触を伴いながら何度と無く順位を
入れ替えるが、11周目の最終コーナーで転機を迎える。
シケインを立ち上がったRBが突如姿勢を乱してスピンしアウト側にコース オフ。
実はRBは序盤のバトルでディフューザーにわずかな損傷があり、空力のバランスが
狂っていたのだ。RBはこの後も神経質な動きでの走行となり、数度にわたって
暴れることとなる。
これでようやく単独走行になれたマッキー。しかし2位には、1度は後退したはずの
ボボが速いペースで走行しており、差を付ける事ができなかった。
マッキーは14周目にタイヤを換えた一方でボボは無交換。
ピットを出たマッキーの遥か先を走行すると、タイヤを労わりながらマッキーとの
差を維持する。
一方3位争いも白熱。無交換のMKTが一時3位を走行するも、タイヤを換えた
シリウスが接近。さらにその後ろからは、これを上回るペースでケントが猛然と
追い上げてくる。
そして終盤。トップを行くボボのペースに陰りは見られず独走体制。
マッキーに最早打つ手は無かった。
3位争いはMKTが脱落し、残り2周となったところでとうとうケントがシリウスの
真後ろまで接近する。
そして最終ラップ。表ストレートでスリップ ストリームに入ったケントが
ブレーキング ポイントを待たずしてシリウスを抜き3位に浮上。しかし
シリウスも離されずに重圧をかけ続け勝負は最後の最後までもつれ込む。
トップのボボがチェッカーを受け、マッキーが2位でレースを終えた頃、
彼らは130Rから最終コーナーにかけて最後の争いを演じた。
シリウスの揺さぶりにケントは動じることなく自分のラインを守り、
最終コーナーの立ち上がりでシリウスがわずかに姿勢を乱したところで
完全に勝負あり。
1度は最下位に沈んだ男が、劇的な追い込みで表彰台を勝ち取った。