ただでさえGT3は勝手に直進して苦手なのに
眠くてまともに走行できる状況に無くちょっと焦っております(^^;)
せめてイベントのためになる?ネタの発信だけでも。
どうもGT-RとSLSが遅いと主催者がつぶやいておられますが、
実際サイズも仕様もバラバラのGT3車両の性能調整には
車両企画の作り手・FIA(国際自動車連盟)も、GT3レースの総本山となっている
ブランパンGTシリーズの主催者SRO(ステファン ラテル オーガニゼイション)も
大変であると想像できます。
GT6で使える4車種は現在いずれも日本のSUPER GTに参戦していますが、
元々セミプロやプロ/アマで使うことを前提として始まった車なので
そこまで厳密なイコールコンディションではなく(イコールにしようとすればするほど
車両はシルエットカー化し、コストも高くなる)、しかも日本はタイヤメーカーが
複数あって競争しているため、必ずしもヨーロッパのレースと同じ戦力図とは
ならなかったりしてこれまた難しい舵取りを求められています。
逆にそうであるが故に非常に車に個性があります。

BMW Z4 GT3はSUPER GTには一番早くやってきたGT3車両で、
この型である2011年に初音ミク グッドスマイル BMW(谷口 信輝/番場 琢)が
ドライバーズチャンピオン。今年グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口 信輝/片岡 龍也)
が再びタイトルを獲り、他の2台のZ4もドライバーズランクで3、6位。
他の車両より重量が軽くホイールベースも短いため旋回性とタイヤの持続性が
大きな長所ですが、その分パワーが絞られておりストレートが遅いです。
しかしパワーが無いので燃費が他のGT3より優れ、長距離戦にも強さを見せます。
なお、よく「2011年は直線番長だったが翌年からそうではなくなった」と
解説されていますしたが、これは2011年にGT3車両が彼らしかおらず、
翌年から本格的にGT3がSUPER GTに投入されて相対的に周囲の車が速くなって
埋没しただけで、Z4自体が変貌したわけではありません。

メルセデス ベンツ SLS AMG GT3はSUPER GTには2012年からの参加。
昨年からメーカーのかなりのバックアップを受けた体制でGAINERがエントリーし、
優勝争いの常連に。今季も4台が参戦しました。
見た目バカでかくて鈍そうに見えるのに、超ワイドボディのせいか実は
コーナーでとんでもない安定感があり、ブレーキとトラクションに抜群の
性能を発揮するためマウンテンサーキットが得意というギャップ萌えな車です。
ストレートは並の速度。リストリクターで絞られて、大排気量を低回転で
回しているせいか、これまたでかいくせして意外と燃費も悪くないという
どこまでいってもギャップの塊。2013年はバサースト12時間、
ニュルブルクリンク24時間、スパ24時間の3つの大きな耐久レースを制しました。
ドライバーの一人はミスターDTMと呼ばれ、1989年には鈴木 亜久里の
チームメイトとしてザクスピード ヤマハで走っていたベルント シュナイダーです。

日産 GT-R ニスモGT3は2012年から販売開始。日産はその前にFIA GT1世界選手権に
参戦し、2011年にミハエル クルム/ルーカス ルーアがチャンピオンを獲得して
いましたが、開発者によるとデチューンでは無く別物だそうです。
並べると他の車より明らかに背も高いしサイズもでかいし、レースカーに見えない
外観で、空気抵抗が大きいのでリストリクターが大きめになっていると思われ、
非常にストレートが速いです。ただ抵抗のでかい体で大パワーで走るので
燃費がかなり悪く、SUPER GTではタイヤ交換を省略するかよほどぶっちぎるか
しないと大抵ピット作業後に画面から消えてしまいます。
どこに行っても満遍なく速いけど、満遍なくそこを得意とする車に勝てない、
ある意味一番やられ役な車とも言えます。

アウディ R8 LMSは2012年にSUPER GTにも登場。1年目はGAINERが使用しており、
いきなり開幕戦で優勝し、計3台が入賞する好成績でした。
しかしここには「日本の開幕戦はヨーロッパより早く、開幕の段階では
最新の性能調整値がまだ出されていないので暫定的に2011年の数値で走る」という
からくりがあり、ヨーロッパもシーズンが開幕して2012年の数値がリリースされると、
いきなり遅くなってしまいました。
その後も、ヨーロッパでは活躍しているのに、日本ではなぜか劣等生。
強力なチームがユーザーになっていないことも要因と見られ、ストレートが大して
速くないのに別にコーナーも速くないため、どこへ行っても中盤以下。
ところで、この「LMS」が何の意味なのか私は未だに知りませんし、
調べても出てきません。パッと見「ル マン シリーズ」っぽいですが、
これではル マンには出れません。なぜどこにも書いていないんだ・・・
さてさて、GT6ではどのぐらい再現されているのやら。