タイ戦のGT300クラスは地元から2チームがスポット参戦。
そのうちの1台、ポルシェ911 GT3Rを使うi MOBILE AASが
異様な速さでポールポジションを獲得、一方対抗馬のはずだった
SUBARU BRZ R&D SPORTが規定違反で最後尾スタートとなったため
(そのためにグリッドでは86と並ぶ珍しい光景となった)
「まさかのスポット参戦優勝か!?」という雰囲気でした。
 
 しかし最後にレースを制したのはB-MAX NDDP GT-R
(星野 一樹/ルーカス・オルドネス)。GT-Rの優勝は2012年第4戦以来、
日産GTアカデミー卒業生のオルドネスはグランツーリスモに収録されていない
未知のコースでSUPER GT初優勝を飾りました。
 
◎まさかのスタート
 まず最初に驚かされたのは、i MOBILEがスタートドライバーに
経験豊富なアレキサンドレ インペラトーリではなく、地元ドライバーの
ウッティコン イントラプワサックを選んだことでした。
 ※ウッティコンはセッション全てでインペラトーリより秒単位で遅いため
まずインペラトーリで逃げておいて規定の44周まで引っ張って後を
任せるのがセオリーなので、まさかの起用法。正直前で変な動きをして
レースが混乱しないか心配しました。
 実際、恐らくフォーメーションラップでGT500と距離を開けすぎたと思われ
普段のレースよりも随分とGT300のスタートが遅かったように見えました。
これがGT500があっという間に1回目のGT300遭遇、混乱の遠因と言えましたが、
当のウッティコンは危なげなくスタートを決めると911の性能を生かして
後続を置き去りにしていきました。心配しすぎたようです(^^;)
 唯一食い下がる構えを見せたのがB-MAX、そこからさらに離れて
Studie BMW Z4とGAINER Rn-SPORTS SLSが追います。
 
◎後半もi MOBILE
 i MOBILEはタイヤが落ちてきたのかレース中盤に向けてペースが落ちて
B-MAXとの差が徐々に縮まり、上位勢では最初にピットイン。
 この後上位陣がピットサイクルを終えるとB-MAX、Studie、i MOBILEの
順位に入れ替わります。恐らくi MOBILEは作業がやや遅く、給油が長いB-MAXに、
逆に短いStudieが追いつく形になったのでしょう。
 しかしi MOBILEのペースは恐ろしく、映像に映っていない間にもう
2台とも抜いてしまい再びトップに。ライバルもお手上げ状態であとは
トラブルを避けるだけとなりました。
 
◎簡単に終わらないのがGT
 しかし残念ながらそのトラブルが発生。i MOBILE、まさかのスローパンクチャー。
ピットに入ってしまい優勝は逃げて行きました。彼らは7位でレースを終えました。
これでB-MAXがトップ、Studieに続いてはTWS LM Corsa Z4と
グッドスマイル 初音ミク Z4が続き、気づけばBMW祭りです。
 Studieのヨルグ ミュラーは終盤完全にB-MAXを捉えますが、
ストレートで遅いZ4が追い抜きをかけるのは簡単ではありません。
 ドライバーとしては経験の浅いオルドネスですが、経験豊富な45歳を
最後まで封じ込め0.862秒差でチェッカーを受けました。
 
 チャンピオン争いでは初音ミクが3位に入り9点リードで最終戦へ。
3位以内なら自力でチャンピオンを決定できます。
他に権利を有するのは同点で並ぶGAINER DIXCEL SLSとStudie Z4。
 ストップ&ゴーのもてぎにパワーのないZ4は不向きとされており、
比較的パワーとハンドリングに優れたSLSにもチャンスあり。
 また、いざギリギリの争いとなった際、BMW同士で何かしら
行動を起こしてくるのか、というところも注目点かもしれません。
 
※タイの人名は「名・姓」表記ですが、調べたところ一般的に姓をあまり重視せず
名前で呼び合う文化である、ていうか苗字を知らないことすらある、
と出てきたので名前表記としました。
首相の表記に見られる「インラック」「タクシン」「アピシット」というのも
全てファーストネームなんですね。