F1日本GP(JAPANESE GRAND PRIX)は雨に見舞われた決勝となり、
レインマイスターと呼べる男、ルイス ハミルトンが優勝し3連勝。
ドライバーズチャンピオンシップで2位ニコ ロズベルグとの差を10点に広げました。
ジュール ビアンキの事故によりレース後はとても喜びを表現できる心境では
ありませんでしたが、ハミルトンの走りは見事の一言でした。

◎雨マイスター、バトン炸裂
 レースはセーフティーカー(SC)スタートとなり、それもわずか2周で
赤旗中断となります。幸い強雨はすぐ収まり、ほどなくリスタートに向け再びSC。
すでに路面は回復傾向だったため、SCが退出するタイミングで早速
8位スタートのジェンソン バトンがウエットからインターミディエイトにタイヤ交換。
その後周回と共に順次全員がインターに交換すると、バトンはメルセデス2人に次ぐ
3位にジャンプアップ。タイヤの的確な選択、ミスをしない正確さ。
これぞバトン、というシーンでした。

◎雨マイスター、ハミルトンも炸裂
 雨でもひたすら速いメルセデス。ロズベルグとハミルトンによる一騎打ちとなりますが
どう見てもハミルトンが速く、ロズベルグは苦戦。
無線でオーバーステアを訴えます。インターミディエイトですから
恐らくリアタイヤがオーバーヒート気味でトラクションがかかりづらかったと
思われますが、それでもウエットパッチを走ってタイヤを冷やそうとしなかったと
いうことは、フロントの入りも悪く、フロントタイヤを冷やすことも
できなかった、とてもバランスの悪い状況であったと想像できます。
 DRSが解禁されるとハミルトンは待ってましたとばかりに仕掛けますが、
1度はDRSを閉めるのが遅れてコースオフしますが、戻ってくるとまたすぐ
追いついてしまいます。ペースの差は歴然で、29周目、ハミルトンが
リーダーになります。
 
◎鈴鹿マイスター、ベッテルも登場
 レースも半分を過ぎ、29周目のセバスチャン ベッテルを皮切りに
上位陣の2度目のピットサイクルが始まります。
バトンはベッテルの動きに反応して2周後にタイヤを換えますが、作業ミスで
3秒以上失いベッテルに順位を明け渡してしまいます。
この後ロズベルグ、ハミルトン、ダニエル リカルドと新しいインターに
履き替え、順位はハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、バトン、リカルド。
この後リカルドはバトンを抜いてベッテルを追い上げていきます。
予選から雨用のセットに賭けたらしいレッドブル勢が目論見どおり順位を
上げ、9位スタートのベッテルが3位まで上げてきました。
 そしてこの後雨が強まり、スーティルのクラッシュ、ビアンキのクラッシュ、
赤旗終了へと至ります。
ベッテルは赤旗前にもう1度新しいインターに交換して4位に落ちていましたが、
規定で赤旗終了の場合1周前の順位で確定するためなかったことになりました。
ベッテルはこれで鈴鹿で6年連続の表彰台。その記録は
1位、1位、3位、1位、1位、3位。新天地の来期はどうなるでしょうか。
 
◎雨マイスター、アロンソは不戦敗
 もう1人、雨と言えば必ず忍び寄る男、フェルナンド アロンソは
レースに参加できませんでした。やっと動き出した2度目のSCでいきなり
スローダウン。雨で濡れて電気系が壊れたか、グリーンになる頃には
彼はピットにいました。僚友のキミ ライコネンも12位と何も出来ず、
フェラーリの連続ポイント獲得記録が81で途絶えたそうです。
この記録がすごいのどうか良く知らないのですが。。。
 
 次戦は2周連続開催、初めてのロシアです。ソチオリンピックの公園周辺を
走ると聞きました。
マルシアチームにとっては母国イベントということになりますが、
ビアンキの事故でそれどころではなさそうです。
ロシアでの開催ということ自体に、言いたいことが山々ではありますが、
そういう場ではないので、普通にF1の1レースとして
見ていきたいと思います。