SUPER GT第4戦 SUGO GT 300km RACEは天候に翻弄されるレースとなりました。
土曜日の予選が視界不良で日曜朝へ変更されてワンデイイベントとなり
現場もそうとう大変だったでしょうが、レースを見る方も状況の理解に必死で
車のできがどうとかいうことがあまりわからないままでした^ ^;
 
 スポーツランド菅生の天候は、海と山の空気がぶつかりあってサーキット近くで
雨雲が発生するため、レーダーだけで把握することが難しい面があります。
「こういう雨雲がこの大きさだから何時から何分ぐらい降る」という
予測が立てづらいため、雲を見て、風向きを見て、経験と勘で判断しなければなりません。
まさに「スパウエザー」ならぬ「スゴウエザー」
 そして今年のスゴウエザーは、フォーメーションラップ開始直後とレースの終盤、
2度のタイミングで雨を降らせ、結果的に動いた人の負けでした。
 
◎自信たっぷりだったのに
 予選がキャンセルされた土曜日の段階から
「ウエットでもドライでもいける」と語っていたPETRONAS TOM'S RC Fの中嶋 一貴。
スタート前の「でも今は一番中途半端な状況」という言葉にもまだ余裕が
感じられましたが、スタートドライバーのジェームス ロシターはスタートと同時に
ウエットタイヤを求めてピットイン。ハズレを引いてしまいました。
 スタートでは私が覚えている限り、RC Fは判断が割れ、GT-Rはステイアウト、
NSXコンセプトは全員ピットインとなぜかメーカーで戦略が色分けされてしまいました。
 
◎悪夢を払ったZENT
 ステイアウトしたドライタイヤ組は滑りやすい路面と格闘しますが、そんな中で
予選11位のZENT CERUMO RC Fが躍進。
ZENTの平手 晃平はダンプ状態の路面で異様に速く、大きなリードを稼ぎます。
後半の立川は平手のマージンを利用してギャップをコントロールし走り、
終盤再び雨になるとまたもや異様に速いペースで周回。
 この雨で再びピットに入る人がいたこともあり、結局3位以下を全て周回遅れにする
ぶっちぎりでの優勝を飾りました。
 ZENTは昨年のここでのレースでもダンプ状態で急に追いついてトップに立ったのも
つかの間、GT300も混ざった混戦で接触からコースアウトし勝利を逃していたので
まさしく借りを返しました。
 それにしてもZENTは今季どちらかといえばここまで不調。
実は不調の要因のセットの外れ具合が、たまたまダンプコンディションのときに
ツボにはまった?とか邪推してしまいました。
実際どういった感じなのか知りたいところです。
 2位のKeePer TOM'S RC Fは元々ハンデが厳しいうえ、ダンプでのZENTの速さに
太刀打ちできませんでした。それでも雨に動じずとどまり続けたことで
ポイントリーダーに浮上。速さを見せながら雨に翻弄されたチームメイトのPETRONASと
対照的な結果となりました。
 
◎NSXの実態つかめず・・・
 今回NSXコンセプト-GTは開幕4戦目にして始めて参加要件が変更となり
(ミッドシップ+ハイブリッドの特例車両のため1戦ごとに定められた規則で
参加しなければならない)最低重量が1090kgから1077kgに13kg軽減。
さらに熱対策のためのインテークの拡大なども認められ、事前の鈴鹿テストから
明らかに高速化。しかし予選から雨だったうえに、上記のように全員いきなり
外れクジをひいたためあまり映像にうつらずよくわかりませんでした。
 予選では2・4・6位、決勝でKEIHIN NSX CONCEPT-GTが3位、ベストラップも
ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが記録したので、速くなったのは間違いなさそう。
しかし他はウエイトを積み出してベストの車ではなく、気温が低いことは
冷却に厳しい(というか致命的弱点がある)NSXにとって楽なコンディション。
 これだけをとって復活といえるかは難しいところ。
恐らくGTAも判断据え置きで、次戦も同じ参加要件を用意するはず。
前回コテンパンにやられた富士でどのぐらい速くなったか比較できることでしょう。
 
◎GT-Rはひとやすみ
 S Road MOLA GT-Rの7位が最上位だったGT-R。ミシュラン勢はダンプ路面で
タイヤが作動温度領域に達するまでにかなり時間を要しているように
見受けられました。決勝ベストラップの3位がこの車(ちなみにウィダーもミシュラン)
なので、タイヤが一度作動すればドライ路面ではかなり速かったようですが、
持っている道具では精一杯、といった感じだったでしょうか。
GT-R勢は終盤の雨ではたしかほとんどがタイヤを替えたので、これで
結局順位を落としてレースを終えることになりました。
 フロントスポイラーをこすり付けて火花を飛ばしながら走る他とは明らかに
なにかセットが違う状態で速い車なので、速度域が落ちてメカニカルグリップが
必要な状況ではちょっと乗りづらいのかもしれません。
 
 ここ数年はこの後8月は鈴鹿1000kmでしたが、今年は秋にタイでのレースを
控えているため、8月に富士・鈴鹿の2イベント。
ポイント上位勢はここでいくつかポイントを稼いで
なんとかハンデを100kgに乗せ、燃料流量リストリクターをさらに1ランク絞られる代わりに
ウエイトハンデを限りなく0kgで1000km耐久に望みたいと考えるはず。
特にポイントリーダーのKeePerは1ポイントで大台、カルソニックIMPUL GT-Rは
重いハンデでなんとか6ポイントとれば大台です。
 優勝争いとは別に、このあたりのせめぎあいも次戦の見所となるのではないでしょうか。