ドイツGPは現行カレンダーで唯一の交互開催イベントで今年の舞台は
ホッケンハイムリンク。
 一見地味な感じのレイアウトでありながら、パラボリカと名の付いた事実上のストレートから
ものすごくタイトなヘアピンへの飛び込みはF1ドライバーといえどミスを生み出し
追い抜きも多くて面白いレースになります。
 事前の情報では雨の可能性アリ。昼のGTで散々雨は堪能したのでもうややこしい
レースは勘弁してください、な感じで決勝を迎えました。
 
◎ハミルトンあわや
 予選Q1でルイス ハミルトンが大クラッシュ。原因は右前のブレーキディスクの破損。
ほとんど減速せずにバリアに突っ込んだので心配しましたが無事の模様。
車が横を向いた瞬間にステアリングから手を放す反応速度はさすがの一言です。
しかし予選16位な上にギアボックス交換で5グリッド降格。それにましてややこしいかったのが
壊れたブレーキの交換でした。
 
◎常識的?悪しき前例?
 メルセデス(他のチームもかな?)はカーボンインダストリーとブレンボの2メーカーの
ディスクから各ドライバーが好みのメーカーを選択し使用。
ハミルトンは土曜日にブレンボのものへと交換し、それが破損して事故になりました。
チームは安全のため決勝ではカーボンインダストリーを使わせることに決めますが、
規定では予選が始まって以降は車に変更を加えてるのは禁止で、変更した場合
ピットレーンスタートになります。
 チーム側は安全性が理由なら認められるとコメント。審査側の判断が待たれます。
結果、規則の中に「違うスペックであっても同等の重量であれば変更可能」という
1文があるそうで、これを根拠に変更を認めました。
 しかしライバルチームの多くは「間違った解釈」、あるいは「常識的な判断ではあるが
『悪しき前例』を作った」と話したそうです。
 今後のことを考えると、安全にかかわるブレーキは変更可とするか、一切認めず
ピットレーンスタートにするよう規則をきちんと詰めておくべきかと思います。
でないときっと思わぬ形でこの問題は再燃するでしょう。
 
◎マッサかさま
 いつも通りニコ ロズベルグのポールでスタートしたレース。
ここは1コーナーまでの距離が短く、しかもターン1はラインが1本の高速コーナーなので
ある程度自重していかないと危ない場所です。最近は減りましたがDTMでもよくやらかします。
 てなことを考えているとスタートで2位のバルテッリ ボッタスがえらくホイールスピンし
後のフェリペ マッサとケビン マグヌッセンが接近。スリーワイドになりかけたので
「あ、これぶつかる」と直感しました。
 マッサは外、マグヌッセンは内からボッタスを伺おうとして諦めて引き、引いた二人が
ターン1で接触。タイヤ同士が接触しマッサは横転。
 レース後当然お互いに非難しますが、個人的にはいくら前にいたとはいえ
相手が引くのを期待するマッサは判断が甘すぎるし、(仮に何回かに1度それで
うまくいったとして残りが接触リタイアなら損しているのは自分自身)
マグヌッセンもターン1にインベタで入るのことにそもそも無理があることを理解して
レースすべきだったと思いました。お互い当たるべくして当たった、という感じです。
 
◎バトンはいい人だけどね^ ^;
 特に争う相手がいないロズベルグとボッタスは単独走行。一方ピットスタートを免れ
20位からスタートしたハミルトンは猛追。というか別クラスのように抜いていきます。
さすがに上位相手に、DRSトレイン状態になると苦労しますが、それでもうまく
隙を突いて追い上げ。とにかく2位では終わりたい!
 ところが中盤、ヘアピンでジェンソン バトンを抜こうとして接触。フロントウイングの
左側を破損してしまいます。バトンはやや奥に突っ込んで立ち上がり重視で
曲がるつもりだったそうで、これをハミルトンは「譲ってくれる」と勝手に勘違い。
確かに見た目インはがら空きでしたが、まだかなり距離がある状態でいきなり
入ってきてバトンが見ているはずもありませんでした。
 確かにバトンって予選でもすごくマナーよくアタック中の車に道を譲っているのを見る
たぶん一番良い人だと思いますが、さすがにレースで青旗を振られてるわけでもないのに
譲るわけ無いです・・・
 
◎3体の赤い馬
 フェルナンド アロンソは前戦に続いて序盤~中盤にセバスチャン ベッテルとバトル。
ベッテルと作戦シークエンスがずれた終盤は今度はダニエル リカルドとバトル。
レッドブルの両雄を相手に相変わらず抜群のセンスを見せてくれました。
1周目にマッサをギリギリ避けて順位を落としていたリカルドも、このバトルは
楽しんだそう。動きを見ていると、チャンピオン同士のバトルと同じような
素晴らしい引き出しの数と見切りで、リカルドにはそれだけの資質がある、
そう感じさせられました。アロンソはガス欠寸前だったそうです。
跳ね馬と2台のレッドブルはレースを大いに湧かせてくれました。
あ、レッドブルは2体が対になったイラストだから馬は5体か?
 
追記:レッドブルは馬じゃなくて牛だよ。寝ぼけてたな^ ^;
 
◎コース上に放置すなw
 終盤、最終コーナーでエイドリアン スーティルがトラブルからスピンし
コース上にストップ。これはセーフティーカーだろうとハミルトンは予定より早く
最後のタイヤ交換を行ったものの、実際には何も起きず。
一応ライン上ではないイン側だったとはいえ、しばらく置き去りにされた後
アウト側からマーシャルがコースを横断して車に近づきバンバン車が通過する脇で
撤去作業。さすがにあれは危ないと感じます。マーシャルが転ぶ可能性も
考慮しておくべきです。数年前のカナダではセーフティーカー中の作業でマーシャルが転び、
腰が抜けて動けなくなり、小林 可夢偉が慌てて避けるシーンがありました。
ましてやグラベルから走ってくるわけですから、万一を考慮すべきです。
 
◎フィンランドのエースは
 終盤、2ストップのボッタスと3ストップのハミルトンが2位を争ってバトルに。
ペースで勝るハミルトンが有利かと思われましたが、ウィリアムズのトップスピード、
壊れたハミルトンのウイング、そして予定より長くなってしまったスティントが影響。
ボッタスは迫る脅威を相手にもミスの無い走りで2位を守りきりました。
オーストリア以降、車もドライバーも間違いなく進化しています。
一方ハミルトンは、変な勘違いさえなければウイングが健在で2位には
十分届いたはず。このあたりが彼の課題であり続けるようです。
 一方ボッタスと同じフィンランド人のキミ ライコネンはなぜかヘアピンでの争いに絡み
接触される羽目に。2回目はベッテルとアロンソにはさまれて行くところが無く、
ステアリングを切っては当たって跳ね返されてなんかかわいそうでした^ ^;
 ゲームではさすがに再現しませんが、車の側面の気流もかなり複雑で
(アメリカではサイドドラフトとか呼ぶ)高速域で接近して真っ直ぐ併走するのって
実はかなり大変だそうです。ましてや左右から1台分の隙間ではさまれるとか・・・。
それはともかく、もはやフィンランドのエースは完全にボッタスの称号ですね。
 
◎スイッチガチャガチャ
 争いとはあまり関係しませんが、ニコ ヒュルケンベルグは何かしら車が不調だったらしく
ステアリングのスイッチ類をガチャガチャ。
コーナーを曲がり終えるたび、右手でスイッチをひたすら操作し、コーナーが来たら
両手でステアリング、終わるとまたスイッチ・・・ある意味このレース一番すごい
テクニックでしたw
 
 今回は期待通り追い抜きと接近戦が多く楽しいレースでした。
来週は夏休み前最後、実はモナコ並にハイダウンフォース、なハンガリーです。
あ、優勝はロズベルグ。磐石すぎて特にコメントすることも無いですw