朝晩が少し冷える今日この頃、皆様いかがお過ごしですか?
さて、10月13日(土)・14日(日)に、テラモンテ建築研究所 土山達也氏設計の「剣谷の家」完成見学会を開催します。
完成見学会のチラシをアップいたしておりますが、この告知チラシを創るのに結構苦労しました。
というのも、○月○日見学会があります~だけでは面白くないから・・・。
私たち、創り手が伝えたいことを一方的に発信するだけではおもしろくない!
そこで、考えました。
土山氏にこの「剣谷の家」が出来上がるまでのプロセスをじっくり聞こう!そして、それを皆様にお伝えし、共通のお悩みがあれば、それをどのように解決したのか?建築家に依頼する醍醐味は何なのか?感じてもらおうと。
そこで、土山氏にインタビューをし、これをまとめて告知チラシが完成!
インタビューのほんの一部、エッセンスだけの掲載ですが、是非チラシをご覧いただき、実際の見学会にもご参加下さいね。
このブログでは、もうちょっと詳しく剣谷の家が出来るまでのプロセスをご紹介いたしましょう!
剣谷の家のお施主様であるY様は、夙川の一等地にご自宅を構えられ生活されていましたが、そろそろ家をリフォームしようと思い、土山氏に相談されました。
その家は敷地面積、建築面積共に大きく、2世帯住宅で住まわれていることもあり、Y様が思い描くリフォームをすると家1軒位は建ってしまう費用になってしまったことから、建替も視野に入れようということになりました。
それから、1年以上かけられて、リフォームにしようか建替にしようか検討された結果、家を新しく建てようと結論が出ました。
しかしながら、住んでおられた場所も住環境の良いところですが、さくら夙川駅が出来たことで、将来的にマンションや商業ビルなど大きな建物が建ってしまう可能性があるため、違う場所に新築しようとの結論に達したそうです。
新築の場合、2世帯住宅の子世帯に小さいお子様もいらっしゃることからゆったりとした閑静な住環境で眺望の良い場所、通勤時間30分以内を希望されていたため、土地探しからのスタートでした。
土地探し・・・というと不動産屋さんと決定するといったイメージがありますが、土山氏は土地を探す過程でも関わりを持ち、1年で5~6件の土地を実際に見に行かれました。
ここからが一流建築家の本領発揮です。
Y様は眺望を求め、甲陽園や鷲林寺、剣谷といった傾斜地を主に探しておられました。
傾斜地をお考えの方は、手頃なお値段で広い土地を購入し、建物に費用を掛けたいといった高級志向の強い方が多いのですが、一方で傾斜地に家を建てるのは目に見えてこない部分(地盤・基礎等)に費用が掛かってきます。
その費用が少しでも抑えられ、目に見える部分に費用を掛けられるような土地を購入するには、建築施工のプロの目が必要です。
例えば、傾斜地ですと、その土地よりも上にある家の排水がその土地を通っていくことは避けられないので、どのような状態になっているのか?
そもそも上下道水の配管がすんなり敷けるようになっているのか?
建物を建てられる面積を充分確保できるのか?
工事車両は通れるのか?等など本当に沢山のことを調査しなければいけません。
建築施工を知り尽くした人にしか分かり得ない土地の見分け方のポイントが多数存在します。
建築家や我々施工会社は上記のように、土地を調査する観点が、地盤の状況はどうなっているのか?余分な費用が掛からないだろうか?この土地を活かした建物を設計出来るだろうか?施工段階で問題が起きないか?建てた後、問題が起こらないだろうか?と施工のこともひっくるめて調査をします。
しかし、大部分のハウスメーカーさんは自社の建物が乗っかるのか?の調査をします。そのため傾斜地や変形地、狭小地のためにハウスメーカーさんから断られたという経験のある方も多いはずです。
ここに「建築家と創る家」と「ハウスメーカーさん」との決定的な違いがあります。
実際Y様もハウスメーカーさんで検討もされておられましたが、この土地で建物が建つか建たないかだけではなく、施工のこともひっくるめてこの土地の持つメリット・デメリットをきちんと教えてくれる土山氏に依頼することを選択されたのだと思います。
そうして、1年かけて「剣谷の土地」に出会われました。
もちろん土山氏は「剣谷の土地」も、土地の状態、建てられる面積の確認、施工の利便性を調査し、この土地なら問題なしと判断しました。
しかし、だからといってスグに購入することはすすめません。
なぜなら、その土地でどんな建物が建てられるのかラフプランをしてみないと、お施主様のご希望の建物が建つかどうか分からないからです。
早速ラフプランに取り掛かり、お施主様はこれを気に入り、「剣谷の土地」を購入することに決定しました。
土地をご購入後、本格的な設計に入り、Y様と何度も何度も対話を繰り返し、ご要望に近づけていきました。
さあ、ここからが苦しい戦いです。
いえ、プランを練り上げていくことが苦しい戦いというわけではないのです。むしろそれは、悩みながらも楽しく、良いものが出来上がっていくという喜びに満ちた作業なのですが、したくない苦労・・・・、そう、予算との戦いです。
通常、プランの打合せを重ねる毎に、ご要望が増えたり、建築家の提案が増えたりして良い物になっていく訳ですから、当然費用も膨れ上がってきます。
予算と費用を調整するのがお施主様にとっても建築家にとっても我々施工会社にとっても一番苦しいところです。
よい物に近づけていく喜びと、費用が膨れていく苦しみ・・・・。
この相反する2つのことを皆が受け入れられる点を見出していかなければなりません。
この受け入れられる点を見出すのが、いわば建築家と施工会社の腕の見せ所です。
予算に近づくようにプラン・材料を吟味し、余計なもの・必要な物の取捨選択を行っていきました。
そうして、プランが完成!いよいよ実際の施工開始です。
草の生い茂った土地を造成するところから出発。
土を掘り返し平らにしていき基礎を作っていきます。
▼平成19年4月
想像以上にこの部分は時間がかかります。
そして1ヵ月後。
▼平成19年5月
コンクリートを流し込んでいます。コンクリートをまんべんなく行き渡らせるために、コンクリートを流し込むと同時にブルブル震える機械で振動を与えます。これをしないとコンクリートの表面がお菓子の粟おこしみたいになるそうです。
コンクリートを流し込んでいる最中、木のトンカチ?でトントンたたきます。
このトントン叩く作業、ものすごく疲れるらしいです。
1日で3日働いた位疲れる・・・と。
強固で美しく仕上げるためには、こういう細かい作業も必要となってきます。
さらに1ヵ月後。
▼平成19年6月
内部です。各お部屋を作るために柱を立てていきます。
さらに1ヵ月後。
▼平成19年7月
外から見るとサマになってきました♪
中はこんな感じ↓
壁についているブツブツは・・・・
さらに拡大↓
これ何かと申しますと、ボードを綺麗に正確に貼るために使うものなんです。
真ん中の十字に切り込んでいる部分が回り、クルクル回すとこの部分が飛び出てきます。
壁からの決められた長さに調節して、あとはボードを貼れば、壁から平行に綺麗に貼れるという訳です。色々便利なものがあります。
そして1ヶ月半後。
▼平成19年9月初旬
足場が取れて外観が表れました♪
▼平成19年9月中旬
天井部分に貼った木です。木のいい香りがプンプンしています。
壁を塗っています。どうなるかはお楽しみ。
室内から取った外部の景色。眺めがいいですね~!
外装材は、大人気のガルバリウム鋼板。最近チラホラと見かけますね。
そして、ついに・・・・10月・・・完成!
10月13日(土)・14日(日)完成見学会を開催します。
14日(日)には設計した土山氏が来場し、さらに詳しく「剣谷の家」について語ります。
是非皆様お誘い合わせの上、ご来場くださいませ。