【シナリオを書いているあなたへのお手紙 for you】澄んだ瞳にファンタジー
暑中お見舞い申し上げます。
永六輔さんがお亡くなりになりました。
作詞された歌の数々、どの歌もやさしくて、奇を衒っていないものばかり。
いい歌が歌われた時代に過ごせて良かったぁ…と思います。
ただ、わたしが子どものころにテレビの画面から受けた永氏の印象は、「怖いおじさん」と云ったものでした。
なぜそう思ったのか、少し考えました。
よく子どもには幽霊が見えるって云いますね。
猛暑きびしきおり、寒くなるお話をと、云う訳ではありませんが…
テレビでは笑顔の人がたくさんでてきますし、そのなかでも、人を真にハッピーにしようと笑顔に務める人もいれば、笑顔を売りものにしているだけの人も。
このごろは、むくれることを売りものにしている人もいる始末。
永氏の場合、他の出演者とスタンスが異なったのは、書き手であることです。
書き手に仏頂面が許される、などと高慢なことでは決してなく、発言者としての芯の強さがおありだったのでしょう。
そして視聴者に、「笑顔でない僕を嫌ってもいいのですよ」と選択肢を与える、やさしさもおありだったのかもしれません。
でてくる人みんなを好きにならせるパンドラの箱の体裁をテレビが保っているのなら、そこに強制しないでおく良心も必要、そんなことを考えました。
みんな面白いし、みんな笑顔なのに、なんでこの人だけ怖い顔してるの?
きっと子どものわたしはそう思ったのでしょう。
珍しいことを感じやすいのは、子どもの目が澄んでいるからなのでしょうね。
昭和の文化が終わりを告げつつある今、未来につなげられるのかどうか、一旦を担うわたしたちも考えましょう。
澄んだ瞳の子どもたちに、いいファンタジーを。いい物語を。いいドラマを。
生き方、六輔の。 (新潮文庫)/新潮社

¥555
Amazon.co.jp
永六輔さんがお亡くなりになりました。
作詞された歌の数々、どの歌もやさしくて、奇を衒っていないものばかり。
いい歌が歌われた時代に過ごせて良かったぁ…と思います。
ただ、わたしが子どものころにテレビの画面から受けた永氏の印象は、「怖いおじさん」と云ったものでした。
なぜそう思ったのか、少し考えました。
よく子どもには幽霊が見えるって云いますね。
猛暑きびしきおり、寒くなるお話をと、云う訳ではありませんが…
テレビでは笑顔の人がたくさんでてきますし、そのなかでも、人を真にハッピーにしようと笑顔に務める人もいれば、笑顔を売りものにしているだけの人も。
このごろは、むくれることを売りものにしている人もいる始末。
永氏の場合、他の出演者とスタンスが異なったのは、書き手であることです。
書き手に仏頂面が許される、などと高慢なことでは決してなく、発言者としての芯の強さがおありだったのでしょう。
そして視聴者に、「笑顔でない僕を嫌ってもいいのですよ」と選択肢を与える、やさしさもおありだったのかもしれません。
でてくる人みんなを好きにならせるパンドラの箱の体裁をテレビが保っているのなら、そこに強制しないでおく良心も必要、そんなことを考えました。
みんな面白いし、みんな笑顔なのに、なんでこの人だけ怖い顔してるの?
きっと子どものわたしはそう思ったのでしょう。
珍しいことを感じやすいのは、子どもの目が澄んでいるからなのでしょうね。
昭和の文化が終わりを告げつつある今、未来につなげられるのかどうか、一旦を担うわたしたちも考えましょう。
澄んだ瞳の子どもたちに、いいファンタジーを。いい物語を。いいドラマを。
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