【シナリオを書いているあなたへのお手紙 for you】いたずら描き
すこしまえの三月、岡山県備前市片上という処へ「片上ひなめぐり」をおとずれました。商店街や住宅に飾られた様々なおひなさまを、ゆっくり散歩しながらめぐる地元のイベントです。宇佐八幡宮では、木々に覆われた六十二段の石段の、下から上までびっしり緋毛氈を敷きつめ、ひな壇にみたてた「石段ひな飾り」が。すばらしい眺めでした。夜にはライトアップも施されるそうです。商店街に子どもたちが手作りしたおひなさまを飾る「子どもおひなさま」の店があり、とても楽しかったです。そのなかに幼稚園児の男の子の作品で、雄雛雌雛のお顔の作りはそれこそ幼くて、すこしとんちんかんなのですが、それよりも、雄雛も雌雛も、互いに背をむけていたのにびっくり。この子のお父さんとお母さんは喧嘩していたのかな、と思いましたが、大人は背をむけたおひなさまを作ろうとは思いません。おそらく幼稚園の先生も困惑されたことでしょう。でも戸惑いや困惑は、創作そのものです。この坊やの将来が楽しみです。
先日ある小説家が、小説を書く前に、登場する人がどんな表情をするのかを、絵にすると聴きました。そしてその絵を前に、小説を書くそうです。特にクライマックスでどんな表情をしているのか、というのがたいせつなのでしょうね。
わたしはいたずら描きが好きで、よく似顔絵も描きますが、いつも無意識にその人への愛を描いているものです。悪意がないから、悪戯なのです。肩に力をいれず、ひょいと生まれるいたずら描きは、人より秀でたいばかりの絵よりも、人の心に届くことがあるのかもしれません。大人はいたずらが苦手ですが、たまにはいたずらをしてみても?
先日ある小説家が、小説を書く前に、登場する人がどんな表情をするのかを、絵にすると聴きました。そしてその絵を前に、小説を書くそうです。特にクライマックスでどんな表情をしているのか、というのがたいせつなのでしょうね。
わたしはいたずら描きが好きで、よく似顔絵も描きますが、いつも無意識にその人への愛を描いているものです。悪意がないから、悪戯なのです。肩に力をいれず、ひょいと生まれるいたずら描きは、人より秀でたいばかりの絵よりも、人の心に届くことがあるのかもしれません。大人はいたずらが苦手ですが、たまにはいたずらをしてみても?
