【シナリオを書いているあなたへのお手紙 for you】酒とシナリオの日々
11月20日(木)はボジョレーヌーボーの解禁日でした。
世界中で11月の第3木曜日と決まっているため、時差の関係で日本がいち早く飲めるということで例年人気でしたよね!?
というのも、今年は輸入量が激減して最盛期だった2004年の半分だそうです。
しかも昨年まではコンビニやキオスクでも商品が店内のレジ近くにところ狭しと陳列されるほどだったのですが、今年はコンビニ各チェーンとも通常の酒類と同じ扱いで6~12本置いている程度…。
実は昨年はヌーボーがたくさん売れ残ってしまったためなのです。
流石の新しいもの好きの日本人も、コンビニにまで浸透したことで安っぽいイメージをもってしまったのでしょう。
そして味のわりには値段が高いことも…。実は航空便で届く最初のヌーボーは高価ですが、12月に届く船便のヌーボーは半値近くなので、急いで飲む必要がないことにも気がついたのでしょうね。
そんなこともあって、今年のコンビニのヌーボーは売れ残さないために酒販店での同商品よりかなり安い値付けになっています。
イベント性の高い商品なので、クリスマスやバレンタインデーを過ぎた後に誰もケーキやチョコレートを買わないのと同じで早く売り切らないといけないのです。
売れ行きは期待していないが置いておかないと体裁が悪い。だからほとんど利益無しで置いているチェーンもあるようです。
今年ヌーボーを飲んでみたい人は、今からでもぜひコンビニへ(笑)
閑話休題。
Brics各国の好調さに併せてワインの価格が高騰し、さらに品薄状態も続いていましたが、アメリカ経済の破綻とそれに伴うこれらの国の失速で再び以前の水準近くまでに価格が下がってきました。
また円高ユーロ安もあり、現時点での為替レートが反映される来年以降はワインがもっと求めやすくなることでしょう。
でもこのような状況下、ワイン業界の宗主国であるフランスでは若年層のワイン離れがどんどん進んでいるそうです。
健康志向や経済の停滞、さらにはワインが伝統的な古い酒というイメージが強いようです。
日本でも若年層が酒を常飲せず、炭酸系のカクテルを好むことと相通じるのかもしれません。
でも何か寂しいですね~。チューハイやパナシェでは…。
ワインや日本酒には色々な歴史や逸話があり、またこれらの酒を小道具に使うことでドラマや映画のシーンが引き締まる事例は多数ありました。
また、かつてはカクテルの作り方やワインのビンテージを知っていることが紳士淑女の教養であった時代も。
ということで、今回は飲めないシナリオ人の教養のために「ワイン&映画本」のご紹介です。
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『映画でワイン・レッスン 青木冨美子(エイ出版社)』
- 映画でワイン・レッスン/青木冨美子
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ワインは名画の隠れた主役です。ワインに精通した監督がキャスティングする個性豊かなワインたちが見せてくれる演技は、まさに役者顔負け。ときにはストーリーのカギも握ります。誰もが一度は見たことがある“あの映画”の“あのシーン”に出てくるワインの銘柄と、そのワインが選ばれた理由をお話します。
▼第1章:シャンパーニュ Champagne
・タイタニック
・プリティ・ウーマン
・二キータ
▼第2章:ボルドー Bordeaux
・失楽園
・ソフィーの選択
・007/ダイヤモンドは永遠に
▼第3章:ブルゴーニュ Bourgogne
・突然炎のごとく
・仮面の男
・肉体の悪魔
▼第4章:その他のフランスワイン France Other Region
・フレンチ・キス
・トーマス・クラウン・アフェアー
・恋の秋
▼第5章:イタリア Italy
・ローマの休日
・家族の肖像
・ゴットファーザーPART I
▼第6章:カリフォルニア California
・ブラッド アンド ワイン
・サイドウェイ
・硝子の塔
▼第7章:ニュー・ワールド New World
・エビータ
・私の愛情の対象
・幸せのレシピ
▼ワインのマナー Manners
星の王子ニューヨークへ行く
※エイ出版社サイト(http://www.sideriver.com/ec/html/item/001/045/item44943.html )より転載
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あなたにとって印象的な酒と映画のシーンって何ですか?
007シリーズは何れも必見ですが、特に「007/ロシアより愛をこめて」はオリエント急行内での食事時に飲むイタリアの名酒キャンティの使い方が秀逸でした。
また激情的な愛のフランス映画「ベティブルー」ではテキーラ・ラピドというカクテルを飲むシーンが不安定な主人公の心情をよく表していたと思っています。<鳩子>