コンプレックスが好き
コンプレックスを克服しようとしたり、バネにしたりする人はステキだけれど、なかなかそうは組みし難いのがコンプレックスです。
こんな考え方は? コンプレックスをも含めたあなたのイメージの全てを愛してくれる人が、この世にいる…。きっといますし、現にいるのです。コンプレックス、イコール、いやなこと…その概念をまずはずしてみては? 例えば、孤独を不幸なことと決めてかかったお話によくに出くわします。はたしてそうなのでしょうか? 安易に語彙で一括りしてしまって、表面ではない処まで探りあてていないのではないでしょうか?
私の孤独と一緒にしばしばよく眠ったものだから私は私の孤独をほとんど友達みたいにしてしまった/
彼女は影のように忠実に私から一歩も離れようとしない/あちこち世界のすみずみまで私につきまとった/
いや私は決してひとりぽっちじゃない/
私の孤独と一緒だから
ムスタキの「(私の孤独)」です。「岸辺のアルバム」のテーマソングになったころ、レコードを買ってきて、シャンソンの詩っていいなぁなんて、ウットリ聴き入りました。フランス人はお喋り好きで、カフェでは連日、ああでもない、こうでもないと、庶民の兄ちゃんやアル中のおっちゃんたちが、一杯のエスプレッソに哲学を交わすそうです。
コンプレックスの垣間見える男性に惹かれる女性の方が、「できる男」に惹かれる女性より多いはずです。そうなんだけれど、男と女、すれ違い、傷つき悩み、歩み寄ることで傷がさらに抉られ、そのあげく本当は愛情とはもっと大きなものなのだと云うことを感じさせてくれる…そんな映画を、ワインを友に観れたなら…
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