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チェチェンの工場で放射能レベル警戒


チェチェンの検察当局は化学工場で「破滅的な」放射能レベルを観測したことをうけて犯罪捜査に乗り出した。


当局によれば、ある場所では通常の58000倍もの量が観測された放射能レベルは首都グロツニの人々を危険に陥れているという。


この事実は一部の過激派がいわゆる「汚れた爆弾」として原子力廃棄物を利用しうるという恐怖ももたらしている。


この工場はロシアが1999年に爆撃してから野放しにされていた。


チェチェンの過激派はロシア軍と何年にもわたって独立紛争を展開してきた。


彼らはモスクワの旅客機爆撃事件、それに北オセチアのベスランの小学校やモスクワの劇場での立てこもり事件において糾弾されている。



「安全対策ゼロ」


チェチェンの検察当局によれば、チェチェン石油化学産業によって運営されているグロツニー化学工場で原子力物質が不適切に貯蓄されていたという。そして「破滅的な原子力の状況」が生まれてしまった。


「工場の監督責任者は原子力物質を取り除いたり工場へのアクセスを絶ったりといった手段を何ら講じようとしないので、人々にとって脅威となっている」ヴァレリー・クズネトフ検察は16日に語った。AP通信が伝えた。


ロシアの検察当局は27から29の原子力元素が工場で発見されたといい、そのなかでもコバルト60アイソトープが特に危険だと考えられるという。


原子力物質は産業を生産するうえで様々な使い道がある。


適切に処理されなければ、近隣の住民にとっては深刻な脅威となる。


最近の研究によれば、1986年ウクライナのチェルノブイリ原発で起きた爆発によって発生した原子力の煙が原因で4000人が死んだということだ。


ロシアの国営テレビによれば、グロツニー工場の1つの貯蔵庫における放射能レベルはチェルノブイリの半分だという。


モスクワの環境対策団体のウラディーミル・スリヴヤクは緊急事態だとしてロシア政府に原子力物質を工場から除去し確保するよう訴えた。悪の手に入る危険を警戒した。


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from BBC
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/4535452.stm

ロシア原発で爆発


ロシア西部の原子力発電所で起きた爆発によって3人が怪我をした。しかし一部報道によれば放射能レベルは通常通りだという。


15日、サンクトペテルブルクの郊外にあるレニングラード原子力発電所の溶解炉で爆発が起こった。

第二原子炉は今年の七月から修理中だった。


AP通信によれば、ロシアの原子力当局は安全のレベルと操業状態には何の問題もないという声明文を出したという。


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from BBC
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/4533930.stm

▼ニューヨークタイムズ 「アメリカのいないところでアジアの指導者、共通の利害を模索」


日本と中国は話をしなかった。ロシアは皆に向かって話していた。オーストラリアはメディアの攻撃をかわしていた。フィリピンは予期せぬ噂を否定した。インドは英語を教えようとしていた。そしてアメリカは、冷え込んだ場所から眺めていた。


14日、第1回東アジアサミットは「ここからまた始めよう」という声と「こんなもの見たことがない」という声が入り混じっていた。16の地域の指導者たちがはじめて集まり、アジアは来世紀を見据えて政治的シャッフルをしはじめた。


「東アジアサミットは大きな成功をおさめた」マレーシア首相のアブドラ・バダウィは最後の記者会見で宣言した。「我々は共通の関心のもとに一つの共同体であることに対する高度の理解があった」


実際のところ、そこには永遠の疑問があった。


「アジアの世紀」が始まったとき、この地域のかたちとは何なのか? それは一つの共同体なのか? 一つの共通の関心に対する同意が得られるのか?


複雑に入り乱れたそれぞれの国の利害関係のなかで、主な原動力となっているのはこの地域の覇権をめぐるニ大国、日本とアメリカ、そして急成長をとげている巨星・中国の争いである。


アメリカはこのサミットに参加することを拒否した。というのも、この地域における内政干渉を断念するという誓約書にサインするのが面倒だったからだ。


アメリカのいないところで、日本と中国が遠い昔の戦争の傷をめぐってけんかしていた。


日本の小泉首相が第二次世界大戦で死んだ日本人を祀る神社に再び訪れたので、中国の温家宝首相は彼に会うことを拒んだ。そしてこの新しい連合の二大勢力は無言の反目を演じることとなった。


韓国も、日本が戦時の残虐行為を認め充分に言及していないと認識していることをめぐって日本と仲たがいしている。


この集団の一員でいることの要件も議論の種となった。日本とともにアメリカの影響力のパイプと見られている西洋志向のオーストラリアとニュージーランドが結果的に参加することとなったからだ。


「この集団にアメリカがいないことは近視眼的にすぎる」インドネシア戦略国際学問センター長のジュスフ・ワナディはそう言った。


「私は中東での惨事を知っている。しかしよく考えてほしい」彼は電話で言った。「望むと望まざるとにかかわらず、ここは未来のためにもっとも重要な地域なのだ」


「アジアはアメリカが必要だ」とも彼はいった。「バランスをとる均衡力として、そして経済のパートナーとして」


from THE NEW YORK TIMES

http://www.nytimes.com/2005/12/15/international/asia/15asean.html



▼ファイナンシャルタイムズ 「アブドラ首相は東アジアサミットの期待を打ち砕いた」


マレーシア首相のアブドラ・バダウィは、東アジアサミットが16の国と地域の経済統合をもたらすという期待を打ち砕いた。


東アジアサミットはEUのようなこの地域の統合のための第一歩として歓迎されていた。世界の人口の半分、貿易収入の三分の一を占める地域である。


そのかわり、中国と日本の緊張関係に焦点があたってしまった。日本はインド、オーストラリアそしてニュージーランドを含めることでこの地域への中国の支配力が拡大することを防いだ。


アブドラ首相はエネルギー分配、環境問題、鳥インフルエンザ、テロについて話し合ったと語った。このような経済の話題がほとんど省かれたサミットは、アセアンプラス3の諸国が今後、経済協力をめぐって押し合いへし合いする余地を残した。


(中略)


ロシアのプーチン大統領もオブザーバーとしてこのサミットに参加していた。アブドラ首相は共同体の構成員については後に考慮すると話した。


(中略)


アブドラ首相は東アジアサミットによって中国と日本のような不和が緩和されるかもしれないという希望を表明した。しかし、直接的に関与するわけではないと付け足した。


アブドラ首相はオーストラリアとニュージーランドがサミットに参加することを支持した。前首相のマハティール・モハマドは、この2つの国は西洋の回し者なので地域の統合を転覆させるだろうと言っていたのだが。


from the Financial Times

http://news.ft.com/cms/s/e1c3dee0-6cfc-11da-90c2-0000779e2340.html



▼オーストラリア・ブロードキャスティング・コーポレーション 「オーストラリアは東アジアサミットで歓迎された」


マレーシアは東アジアサミットにおいてオーストラリアを「地域の活発な関心」となる点に注目して歓迎した。しかし東アジア共同体の構成員からは除外する考えを示した。


構成員と地域の話題がクアラルンプールで行なわれた東アジアサミットの中心となった。


建物の外で東南アジアにおける人権とビルマの軍事政権についての4人が抗議する光景も見られた。


この共同体におけるオーストラリアの役割はやっかいなようだ。マレーシアの首相はオーストラリアはアジアのなかで欠かせない関心を提供する国であると褒め称えた。一方、東アジア共同体の一員としてはふさわしくないという考えを示した。


アブドラ首相は語った。「オーストラリア人が自分たちを東アジアの一員として見ているかどうかは知らないし、ニュージーランドの場合もしかりだ。しかし私たちがいま話しているのは共同体のメンバーの話ではなく、共通の利害関係についてだ」


アブドラ首相の姿勢はオーストラリアの首相を隣に座らせたことに象徴されている。この特筆すべき行動は、マハティール前首相のもとでは絶対におこらなかっただろうことをマレーシア人は知っている。オーストラリア首相のジョン・ハワードもまた構成員についてではなく、利害関係について話した。


「私は自分が東アジア人だとは思わない。私はオーストラリア人だ。マレーシアの首相がはじめに、いかなる歴史の理解からしてもオーストラリアはアジアの国ではないと言ったことを心から歓迎するし、それは真実だ。私は私の意図で同じコメントをする。またもうひとつ言いたいことは、オーストラリアでもっとも話されている外国語は広東語と北京語のミックスであるということだ」


from The Australian Broadcasting Corporation

http://www.abc.net.au/am/content/2005/s1531397.htm



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イラク選挙前で厳戒態勢、シーア派はデモ


14日、それはイラク議会選挙の前日であったが、静けさがあたりを支配していた。時おり起こりうるテロを防ぐために厳戒態勢が敷かれていたからだ。


3日間のあいだ交通規制が行なわれた。国境は閉鎖され店や会社は休業した。ほとんどのイラク人は投票を前に家で過ごした。道には何千という警察と軍隊が爆弾テロに対する警戒を続けていた。


投票の前日にあたるこの日、選挙活動は禁止されていた。


流血沙汰は北部に集中した。警察当局によれば、サマワで安全パトロール隊を狙って道路の脇に仕掛けられた爆弾が子ども一人を死傷させた。石油の精製で知られるバイジでは貿易省の従業員が銃殺され、モスルでは道路に設置された爆弾が警官二人を死傷、三人に怪我を負わせた。


しかし、バグダッドやいくつかのシーア派が多数を占める都市ではイスラム過激派によるデモが行なわれた。それは彼らがいうところによれば、アルジャジーラテレビのディスカッション番組で放送されたシーア派最高権力者アヤトーラ・アリ・アル・シスターニを侮辱するコメントに抗議するためだった。


南部のある町では、デモの怒りの矛先がシーア派の候補者イヤド・アラウィの選挙事務所に向いたとき、警察が事態の鎮静にあたった。


というのは、デモ行進者たちは、アラウィ候補が13日のテレビの放送でシスターニ氏は政治の外にいるべきだと発言したことに対して腹を立てたのだ。


このデモは選挙の根底にある深い派閥主義を思い起こさせる。もっとも、この選挙はアメリカの計画によれば2003年の侵攻のあとでイラクの地に民主主義のシステムを構築する最終地点にあたる。完全に機能を果たす政府として4年間はもつことになっている。


「アルジャジーラはテロリストだ」バグダッドのシーア派サドルの地区で5000人の人々の上に掲げられた看板にはそう書かれていた。シスターニ氏への愛だった。1月に行なわれた現在の暫定政府の選挙において鍵となったのはシスターニ氏のシーア派同盟連合への祝福だった。


シスターニ氏の本拠地であり、シーア派の聖地でもあるナジャフでは1000人の人々がシュプレヒコールをあげ、アルジャジーラに謝罪を要求し、スンニ派の指導者とアラウィ氏に対する抗議を叫んだ。武装した警察が介入した。


アルジャジーラのジャーナリストたちは、政府が「スンニ派の反逆分子に肩入れしている」と抗議を申し入れて以来、イラクで仕事をすることを禁止された。


(以下略)


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from REUTERS
http://news.yahoo.com/s/nm/20051214/ts_nm/iraq_dc;_ylt=AgELvazKOvAOvqA6cqjLQvus0NUE;_ylu=X3oDMTA3b2NibDltBHNlYwM3MTY -

▼先週も世界は激動しました。


ウクライナで鳥インフルエンザ対策が始まった話。 鳥インフルエンザがいまやアジアを越えて全世界に広まりつつあることがわかります。アジアでは人への感染も確認され、死者は70人にものぼると言います。日本でもいつ人間への被害が出てもおかしくありません。小泉首相は東アジアサミットで鳥インフルエンザ対策に1億円を寄付する と表明しました。


フセイン元大統領が裁判をボイコットした話。 フセインというイラクの(ある意味での)大物の話題にも関わらず、日本では大して話題になりませんでした。日本がイラクを話題にするのは自衛隊が絡むときに限られるような気がします。たとえば先日、欧米人4人がイラクで人質にとられましたが、大きく取り上げられることはなかったような気がします…。


クロアチアの戦犯が逮捕された話。 これもほとんど日本では話題になりませんでしたが、特にヨーロッパではトップニュース扱いでした。いまでも「ゴトヴィナの裁判始まる」 などのニュースが関連で続いています。僕自身、あのバルカン半島あたりの歴史は詳しくありませんが、まだまだ問題は終わっていないようです。


サッカーワールドカップの話。 世界のメディアがどんな視点で見ているのか興味があったので取り上げてみました。オーストラリア、クロアチアなど各監督の思惑の相違が面白いと思いました。来年、ワールドカップの前に日本はアジアカップで、もしかしたらオーストラリアと当たるかもしれないということです。とりあえず街中でraceを「ライス」と発音している外国人を見かけたら中指を突き立てましょう(これはジョークです)。


▼今週の目玉は何といっても15日に行なわれるイラクの議会選挙。イラクの復興のマイルストーンとなるかどうか、注目です。


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