今回は私は残念ながら好きにはなれなかった本になってしまったのですが・・・しかし、それでも人によっては心を打たれるところがいくつもあるんじゃないか。と思わせてくれるスウェーデンの児童書でした。

私は苦手だったけれども、スウェーデンの夕刊紙のベスト・オブ児童書にも選ばれているようですし、私の購入した本の後ろには、日本版は、2008年に4版がかかっているので、日本でもそれなりに売れたのでしょう。なので、私のこれからの感想はシカトでOKです(笑)

 

かんたんあらすじタイム!

主人公は写真に描かれている曲芸師のハリドン。顔立ち、容姿

そのハリドンが唯一、信頼できる人かつ、友人であるのは、ハリドンが”船長”と呼んでいる人で、実際には本名を知らないという人です。その人と共に生活を送っているのですが、とある晩に、その船長さんが、「ちょっと出かけてくる!」っと言ったまま、いつも帰って来る時間になっても家に戻って来ないくて、ハリドンは胸騒ぎがしてしまいます。しかも、ハリドン君は、少し前に船長とした会話の中から、彼は自分を見捨てて旅立ってしまったのではないかと妄想が膨らんでしまい、居ても立っても居られない精神状態になってしまい、暗い夜中に船長を探しに行くことにしました。

っていう感じですかね。

この本の最初から最後まで、たった一晩でハリドンに起こった出来事が淡々と文章になっています。

 

訳者あとがきを少しだけ引用させていただくと・・・

みな孤独を感じながらも、愛と信頼を求め、また人と人とのふれあいを皆求めていることをこの物語は教えてくれる

というように書かれていたのですが。。。

う~ん、私は全然違った感想を持ちましたし、全く私には響かなかったんですよね、どうしてだったのかしら・・・(*´ω`)

本編でも納得いかず、訳者のあとがきでも納得いかずの本というのは本当に久しぶりすぎてむしろ私が困惑しているくらいです(笑)( *´艸`)

 

物語が、自分が想像していたのと違う展開になり、また違う全く予想外の終わり方をしたこともあっただろうし、個人的に誰一人として感情移入が出来る人物がいなかったのが原因だったのかと思うし、また、少し文体とか世界が独特すぎたのもあまり好きじゃなかったかもしれません。

 

私から1つだけ言えるのは、劣等感や自己不振に陥る時っていうのは、他人からみると全然違う風にみえるということ。またそういう人に限って自分が知っている世界がとても狭い、視野が狭いんじゃないかな~ということと、世界はとても広く、世間を広く浅く知ることで、色んな人に出会い、経験することで、十人十色、それぞれの人生、みんな不安を抱えながらも生きているんだから、ハリドン君よ、君がこの本で、あの一晩に見た、色んな人、色んな経験をもっともっとして、もっと他人を信じ、自分を受け入れて生きていこうぜ!船長が唯一の友人だけだと言っているが、彼に依存することなく、もっともっと船長以外の他人に甘えたらいい!一人だけを信頼してるだけじゃ、失った時の損失はでかいぞ!もっと色んな世界を知りなさいよ!

って親心のような、説教のような言葉を投げかけてやりたくなりました。

 

この本も受け取り方は十人十色。私は残念な結果だったけれど、冒頭にも書きましたが、他の人にはハッとさせられる描写が所々散りばめられているんじゃないかな~っと思った本でした。