午前中の書斎では電話応対で思うようにはかどらない。
そのモヤモヤを吹っ切ろうと読書。
バルコニーの木々の間から樹海が広がる。
心地よい風が吹き、藤椅子まで緑に染まる。
「死に方のコツ」中々興味深く、この本に出会ったことに感謝しつつ読み進める。
………生き物にとって、死は当たり前、自然な流れである。
それを怖がることのほうが、余程不自然ではないか。
もし、今ここで医者から「あなたはガンで、余命は六ヶ月です」
と宣告されたとしたら?
あなたが死を受容するまでには大変な時間がかかるだろう。
でも、今のうちに死を納得して受け入れておけば、
「死にたくない」などとグズグズ時間を無駄にすることもなく、
死ぬまでの時間を十分に楽しむことができる。
きっと、最後の最後まで前向きに生きることができるはずだ。
………処方箋は゛笑い゛
エピソード、鮫に食われたイギリス人の話
船から落ちて鮫に腕を食いちぎられた男に、ある人が呼びかけた。
「おーい。だいじょうぶかぁ」すると彼はウインクをして、
「人生なんてこんなもんさ」
そして、鮫に飲み込まれて死んだという。
死ぬのはワクワクする冒険―――死ぬのだって、一度だけの大切な経験。
それならむやみに恐怖心を募らせることもあるまい。
「いよいよ死ぬかと思うとドキドキしちゃう、初めてのことって面白い」
怖い理由(死がわからない)
――――死んだあと自分の心や意識が行く場所を自分で決めてしまうことだ。
できることなら今直ぐ。
人間次に行くところがわかると安心して死ねると思う。 と著者は言う。
バルコニーで読書していた私は思わず、夕暮れる淡いブルーの空を見上げ、
父母や懐かしい人々のいるふるさと、天国へ行くと決める。

