98. 責任拒絶症候群
…ああ、思うとも。
どうして俺がこの時間に未だ起きているのかっていう疑問ぐらいを考えない程落ちぶれちゃあいない
それは最近、やっとネットが繋がって、それ以来色々あって前よりもっとずっとパソコンのモニタに目を釘付けにする時間が長くなったのは言うまでもないが、まぁそれだけが原因じゃない
もしそれだけが原因なら、とうの昔にいくら俺も夢の中であり、おそらくその夢は昼過ぎまで続くのだろう
……いや、実際ここ3日午前中の授業に出席した記憶ないし、さ。
さて、回りくどい前説もここら辺で止めておくことにする
そもそも俺の今日の至上課題は実験のレポートなのだが、最初の「実験の目的」の項目を書き終えただけにとどまっていたりする
無論、これは由々しき事態でもあり、この睡眠不足ぶりでは午前中の授業に返却されるであろう微分積分のテストの結果という重圧に堪えきれそうもないんだが、いくら机に向っていても、ペンを握らずにキーボードを叩いているというこの有り様では俺に文句の一つも言う権利があるとは、100人に訊いて1人が答えてせいぜいというところだろう
福岡ではどうだか知らないが――というか、福岡でも朝早くから起きた経験がほぼ皆無であるのが原因ではあるのだが、夏至の過ぎた今頃の東京では午前4時には夜が明ける
これを書いている現時刻は午前5時過ぎということで、つまりは完徹というわけで、何のためにここまでの時間を費やしてしまったのかは敢えて詳しく説明すまい
だが、この徹夜には、実は若干上記以外のファクターに依るところでもあるのだった………
今からちょうど半日ほど前まで、時間を遡ろう――ちょうど、授業が終わって帰ろうとしていた頃だ
何故かクラスの連中と食堂前のベンチで1~2時間ほどダベる羽目になった
聞くところによると、どうも皆さん方、ここでの生活に耐えられなくなってきたのだとか。
耐えられない主な理由は、大学生活に期待していた刺激とか諸々との現実とのギャップだそうで。
俺にとってすれば、そんなもの、大学に入学した直後に一番耐えられなかったものだが、何を勘違いしているのかその苦しみを今頃味わっておられるらしい
詳しく聞いてみれば、みんな何かのマチガイでこの大学に入ってしまった模様で、そうでもなきゃこんな辺鄙な大学に入りゃしないよなと話を聞きながら心の中で納得していた俺だった
主にそんな話題。
他にも色々雑談。
その中での俺の発言に「ていうか今週午前中の授業受けてねぇよ」
それに対して誰かが「じゃあいっその事徹夜するっていうテも。」
俺の返し手は「いや、それは遠慮しとく…」
そんな会話が、あった。
……つまりなんというか、結局俺は流されやすい性格なのだろう
そんな何気ない一言が頭のどこかに引っかかっていて、他人が言ったのだからそれもアリなのだろう、なんてどこかで思っていたようだ
でも実際問題として、他人の言葉なんて言うのはあくまで他人にとっての他人である自分に対する言葉なのであって、つまりは他人事なのだ
他人事も的を得ることは多々あるが、そんな規則の外れた他人事なんて信用していたら身がもたないのは証明するまでもないことだろう
しかしながら、無意識の内にそれをまともに聞いているようでは俺の将来も大したことないのかも知れない
とはいえ、無意識というのは恐ろしいもので、文字通り意識していないからこその不意打ちなのである……
…なんていう誤魔化しは効かないんだろう、きっと。
所詮、戯言だよな……ホントに。