GACKTさんの「音痴」についての話題が

わりと大きく報じられていた。

「音痴」については、意外と関心が高い。

 

「音痴は治りますか?」という質問に対して

GACKTさんはズバリ!「音痴は治らないですね」

私もそう思う・・・

 

4~5歳頃から小学校低学年までの間に矯正すれば

わりと正確に唄えるようになると思うけれども、

音楽授業で大勢の音のはずれた仲間と一緒に唄うと

ますます正しい音がわからなくなり、狂った音に

引きずられない努力をするのが難しくなる。

 

成長するほど、

正確なピッチを保つことができる人の方が

圧倒的に少数派になる。

 

私は、ズレた音程で唄うのが嫌だったので、

幼稚園年中~小6卒業まで口パクで通して

大勢の時は唄わないという手段を取った。

それが音痴回避の最大の防御と思っていた。

 

MANTANWEV

日刊スポーツ

 

 

GACKTさんの「家庭環境」というのは、

それだけが原因ではないのかなと思う事がある。

 

幼稚園や保育園、こども園など通園する所の

先生方が、どれだけ音楽に比重を置くかが

かなり関係しているような気がしている。

 

ピアノを教えていて、子供さんに唄わせることがあり、

3~4歳から正確な音程がわかる子は、教えなくても

自然にピアノの音と同じ音程で歌うことができるし、

3~4歳で音がはずれている子は、10歳になっても

やっぱり、正確な音程が取れないまま育つ。

 

  ヒマワリ                    ヒマワリ                      ヒマワリ 

 

たとえば、カトリック系幼稚園に通っていた

子供達は正確に唄える子が多かった。

子供達に尋ねたら、その幼稚園の先生が本格的に

腹筋の使い方や口の開け方などの発声指導を行い、

よほど厳しく音程チェックが入っていたのか、

その幼稚園出身の子達のピッチは正確で音楽的だった。

 

他にも、鼓笛隊演奏の厳格な幼稚園、譜読みができて

ピアノが弾けるお子さんを優遇する幼稚園、先生方の

ピアノ演奏能力の高い幼稚園など、音楽熱心な幼稚園に

通うと、親子で落ちこぼれないように必死になるので

音痴になる子が少ないように思った。

 

いっぽうで、近所のD保育園に通っていたお子さんは、

4歳半から私のピアノ教室に通って下さっていて、

今10歳になるけれども、正しい音程がつかめない。

 

保育園で踊ったり歌ったりは楽しかったそうで、

先生方も伴奏が得意ではないので、YOUTUBEで

鬼滅の刃やパプリカなど楽しい曲を流しっぱなしで

子供たちは、絶叫しながら大声で騒いで唄うので

それが音楽だと思い込んでいたという。

 

小学校入学後も、音楽の時間に騒ぐ生徒さんが多く

保育園の延長のような状態なので、先生は笛を使い

授業することが多くなり、歌唱時間が減ったような

話をしていた。

 

小4の生徒さんは、自身が音痴であると自覚があり、

「ピアノと同じ音を出してみて」とナビゲートすると

「できない」と言って、真顔ではずれた音を出す。

 

結局、声帯でどうやって音階を作っていいのかが

わからないそうで、ドレミファソラシドと唄うと

高低がバラバラに出てきてしまうらしい。

 

無意識に自然に正しい音階を作れる子もあれば、

うちの生徒さんのように、考えすぎてしまい

何をどうすれば音階ができるかわからないままに

育つ子もいるので、その矯正は難しい。

 

簡単な歌を、楽譜を渡して歌ってもらうと、

ピアノで充分に譜読みを学んできているはずなのに、

「この楽譜、ムズイから読めない」と言われてしまい

どうも、ピアノの鍵盤で音を出して弾いてきたことと

楽譜から唄うことが別物になってしまっていて、

同じことを延長線上でやっていることの認識ができず

正しい音程で楽譜を読んで唄うことからも遠ざかる。

 

ヒマワリ         ヒマワリ        ヒマワリ

 

昔、私達が幼少だった頃は娯楽が少なくて、

歌番組を見ながら流行歌を唄っていた時代で、

今ほど複雑な音楽ではなかったので歌いやすかった。

 

今、子供達が唄うには難しいアップテンポや

ヒップホップ、ラップ調などの曲が増えていて、

ノリは良いけれども、かいつまんでしか歌えず、

その調子で成長するので、音痴に育ちやすい。

 

できるだけ幼少の耳が育つまでの時期は、

ピッチの正確な音楽をたくさん聴くのが良いと思う。

 

 

 

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