「ゴルフのプレー中で連絡がつかなかった」。
東海テレビ放送が「汚染されたお米 セシウムさん」などのテロップを流した問題。
11日の会見で、同社の浅野碩也社長(65)は事態発生後も、2時間ゴルフを
していたことを明らかにした。
原発事故の風評被害に悩む東北地方の農家の心情をさかなでした不祥事の背景に
同社の危機管理の甘さが問われそうだ。
不祥事から1週間後にようやく開かれた会見。
淡々と手元の文書を読み上げていた浅野社長だが、当日の対応に質問が及ぶと
「長野県でのお得意先との年1回のゴルフコンペだったので、連絡を受けたのは
プレーが終わった午後一時頃だった」と表明。
本社からクラブハウスで控える社員に連絡は届いていたが、この社員が
浅野社長に伝えなかったという。
社長自身はプレー中、携帯電話を持っていなかった。
午後1時ごろに事態を把握した後も得意先との会食を予定通り済ませ、
ゴルフ場を出たのは同3時ごろ。
浅野社長は「ゴルフ場から電話で対策を指示したので、あれ以上の対応は
考えられない」と話し、問題がなかったとの認識を示した。
テロップを流した情報番組「ぴーかんテレビ」の放映地域は東海三県だが、
被災地を含め全国から約15000件の苦情の電話、メールが寄せられた。
浅野社長は「インターネットでアップされ、思った以上に抗議があり対応に追われた」
と述べた。
不適切なテロップを作った男性が勤める制作会社は「実績がある」と契約を続ける方針。
今回の社内処分を「相当の(重い)ものだと認識していると協調し、引責辞任することは否定した。
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浅野碩也社長は11日夜、同社で記者会見し
「ぴーかんテレビ」の打ち切りを正式発表したが
社長自身の役員報酬を3カ月間50%カット、
石黒大山会長が2カ月50%
大島宏彦代表取締役が2カ月30%
内田優専務が1か月30%
それぞれ役員報酬をカット。
情報政策局長を同局情報政策部長、情報政策部長を副部長に降格し、
番組のプロデューサー、ディレクター各一人を5日間の出勤停止とした。
検証番組は、外部有識者の音好宏上智大教授が監修。
岩手県でも放送されるよう系列局と調整している。
2011年8月12日 中日新聞
問題のあった制作会社は「実績がある」として今後も契約を続けるそうだ。
そこが大問題で、視聴者側が一番納得できない部分ではないだろうか。
東海テレビは、本当に反省して体質改善できるの?と疑問が残る。