海辺に1人の男子高生が砂浜の上に座り込んでいる。

 

「・・・。」

 

1人では話したくても話す相手はいない。

 

「・・・。」

 

男の子の顔から表情は消え、無表情で海を眺めている。

 

「・・・。」

 

海は何もしゃべってくれない。

 

「・・・。」

 

もしも海がしゃべっているとしたら、それは波の音だ。

 

「・・・。」

 

ザア~ザア~っと、寄せては退いて行く波の音。

 

「・・・。」

 

もう現代では、高校生になることには疲れ切っている。いじめを始めとする人間関係。スマホばかりで会話の無い教室。カワイイ女の子を好きになっても就職先がないので付き合うことも、結婚することもできない。友達を作って一緒に遊ぶこともできない。

 

「・・・。」

 

今日は誰かと話しただろうか?

 

「・・・。」

 

海だけは、僕に話しかけてくれる。ずっと居なくならないで、ここに居てくれる。