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素人サイエンティスト、スーパー糖質制限食に警鐘をならすブログ

素人サイエンティストが、スーパー糖質制限食を実施中に起きた機能性低血糖(血糖調節異常)症について考察、情報収集および治療に役立てる。糖質制限食はほんとうに大丈夫なのか??副作用について考え、警鐘をならす

厚労省研究班まとめ

 ご飯やパンなどの炭水化物の摂取が、長期にわたって少ない人は、多い人よりも死亡率が高まる可能性があるとする調査結果を、厚生労働省の研究班がまとめ、科学誌プロスワンに発表した。炭水化物の摂取を極力控えるダイエット法に一石を投じる成果として注目される。

 国立国際医療研究センターの能登洋・糖尿病代謝内分泌科医長らが、米国と欧州で、70代~30代の男女20万人以上を26~5年にわたり追跡した住民健康調査などのデータを解析した。その結果、総摂取カロリーに炭水化物が占める割合が40%以下と、低い人の死亡率は、炭水化物の摂取割合が高い人(同60%以上)の1・3倍だった。

 炭水化物を抑えた食事は、短期的には血糖値が下がり、コレステロールの値が改善するなど、心疾患のリスクを下げるとの報告がある。ところが、今回の解析では、長期間の低炭水化物食が、心疾患のリスクを下げる傾向は見られなかった。能登医長は「低炭水化物食は短期的には減量などに効果があっても、長年続けることには慎重になった方が良い」と指摘する。

 ご飯やパンなどの炭水化物の摂取が、長期にわたって少ない人は、多い人よりも死亡率が高まる可能性があるとする調査結果を、厚生労働省の研究班がまとめ、科学誌プロスワンに発表した。

 炭水化物の摂取を極力控えるダイエット法に一石を投じる成果として注目される。

 国立国際医療研究センターの能登洋・糖尿病代謝内分泌科医長らが、米国と欧州で、70代~30代の男女20万人以上を26~5年にわたり追跡した住民健康調査などのデータを解析した。その結果、総摂取カロリーに炭水化物が占める割合が40%以下と、低い人の死亡率は、炭水化物の摂取割合が高い人(同60%以上)の1・3倍だった。

 炭水化物を抑えた食事は、短期的には血糖値が下がり、コレステロールの値が改善するなど、心疾患のリスクを下げるとの報告がある。ところが、今回の解析では、長期間の低炭水化物食が、心疾患のリスクを下げる傾向は見られなかった。能登医長は「低炭水化物食は短期的には減量などに効果があっても、長年続けることには慎重になった方が良い」と指摘する。
ご飯やパンなどの糖質を控える「糖質制限食(ダイエット)」を5年以上続けると、死亡率が高くなるかもしれないとする解析結果を、国立国際医療研究センター病院糖尿病・代謝・内分泌科の能登洋医長らが26日、米科学誌プロスワンで発表した。死亡率が高まる理由はよく分かっていない。

 糖質制限食は「低炭水化物ダイエット」などとも呼ばれ、短期的には減量や血糖値の改善につながるという報告が出ているが、長く続けても安全かははっきりしていない。能登さんらは昨年9月12日までに発表された糖質制限食に関する492の医学論文から動物実験などを除き、人間での経過を5年以上追跡して死亡率などを調べた海外9論文を分析した。

 対象は、とくに病気がない地域住民や医療スタッフら計約27万人。摂取した総カロリーに占める糖質の割合に応じて10のグループに分けた。

 5~26年の追跡期間中、計約1万6千人が死亡していたが、糖質摂取量の割合が最も少ないグループの死亡率は最も多いグループの1・31倍で、統計上の明確な差が出た。

 糖質制限食は「肉食中心になりがちで、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などのリスクが高まる可能性がある」との指摘がある。そこで、心筋梗塞などによる死亡率や発症率との関係を調べたが、はっきりした差はなかった。

 能登さんは「なぜ死亡率が高まるのか、原因の究明が課題だが、糖質制限食の長期的な利点は少ないのではないか。日本人も含めたさらなる検証の必要性がある」と話す。

 糖質制限食について長期的な効用は認めず、むしろ死亡リスクが有意に増加する。こんなメタアナリシスの結果を1月12日、国立国際医療研究センター病院糖尿病・代謝・内分泌科医長の能登洋氏が第47回日本成人病(生活習慣病)学会で発表した。

 近年、減量法や糖尿病治療として炭水化物の摂取量を減らす糖質制限食が注目されている。数週間~数年間の減量や動脈硬化リスクファクター改善の有効性が示唆されているものの、長期的なアウトカムや安全性については明らかになっていない。能登氏らは、MedLine、EMBASEなどの検索エンジンを用いて、“low-carbohydrate diet”や“carbohydrate-restricted diet”などのキーワードで関連する研究を選択し、メタアナリシスを行った。

 メタアナリシスの対象として選択された論文は全9件で、対象者は27万2216人(女性66%、追跡期間5~26年)。総死亡数は1万5981人だった。

 総カロリーに占める糖質の割合をスコア化し(low-carbohydrate score;LCスコア)、糖質の割合が低い(30~40%)群と高い(60~70%)群を比較した結果、総死亡リスクは低糖質群で31%、有意に増加した(調整リスク比の95%信頼区間は1.07-1.59、図1)。「低糖質・高蛋白質」群と「高糖質・低蛋白質」群を比較した結果(LC/HPスコア)でも、前者で総死亡リスクは22%、有意に増加(同1.02-1.46)。糖質制限食による長期的な効用は認めなかった。

 心血管疾患死については低糖質群で10%増加したが、有意差は認めなかった(同0.98-1.24)。また、心血管疾患発症リスクはLCスコアでの検討では有意差はなく、LC/HPスコアで検討していた1文献では有意差を認めていた。

 結果について能登氏は、「糖質制限食をし好する人は、脂肪や動物性蛋白質の摂取量が高値となる傾向にあり、総死亡の増加への関与が想定される」と話した。ただし、「今回の検討では糖質の特徴や蛋白質源などの影響は加味されていない。これらの解析を含む長期介入研究が必要だ」とした。

 今回検討した論文は、いずれも一般人や医療者を対象にした試験であり、糖尿病患者への影響は不明だ。糖尿病患者の中には医師に告げずに糖質制限食を実践し、血糖コントロールに影響を及ぼしているケースもある。能登氏は「今回の検討結果から糖質制限食に対して賛成・反対は言い切れない。しかし、薬物治療を行っている患者では低血糖リスクも鑑み、バランスよく食事を摂取することの大切さを伝える必要があるのではないか」と話している。

図1 
図1 

図1 低糖質群の総死亡リスク (能登氏発表資料より) 4コホート研究(6サブグループ)のメタアナリシスの結果。糖質の割合をLCスコアでスコア化し、高い(60~70%)群に対する低い(30~40%)群のリスク比を求めた。*画像クリックで拡大します。


久々の投稿です。日本ローカーボ食研究会のサイトをこれまた久しぶりに読みに行きますと何と掲題の記事が載っているではありませんか。

興味を持って読み進めて行くと、マウスでの実験でありますが、以下のような結論となったということです。

(1)大動脈を解剖したときの動脈硬化の範囲は,低炭水化物高タンパク食(LC-HP)は高炭水化物食(HC)や西洋食(WD)に比べて有意に広いこと。

(2)血清脂質,血糖値,酸化ストレスマーカー,炎症マーカーは3つの食事群で差がなかった。
 
(3)LC-HPマウスでは骨髄と末梢血の内皮前駆細胞(Endothelial progenitor cell:EPC),つまり血管再生のマーカー細胞の数が有意に低下していた。

(4)LC-HPのマウスから分離されたEPC(細胞)の活性化セリン・スレオニンキナーゼは有意に低下していた。この酵素はEPCの増殖,運動,生存に深く関係している。

(5)LC-HPは動脈硬化を長期的に促進するが,それは脂肪以外の主要栄養素,たぶん高蛋白が影響しているらしい。

やはり、低炭水化物高蛋白食(LC-HP)(P:F:C=45:43:12%)では、骨髄および末梢血の内皮前駆細胞がおかしくなり血管再生がちゃんと起こらず、長期的に動脈硬化を促進してしまうようです。

この論文は、2009年にPNASに掲載されたそうで、PNASは、基礎的な研究分野においてはかなり権威のある雑誌だそうです。

また、最近この論文が、ポーランド人の科学者により再現されたということです。

厳しい”糖質制限食”を行うと、いままでとは違ったメカニズムで動脈硬化が促進されるということが明らかとなってきたようです。

やはり、”スーパー糖質制限食”は、かなりトリッキーな方法なので注意が必要ということだと思います。

 主食を控える「糖質制限食(低炭水化物食)」について、日本糖尿病学会は26日、「極端な糖質制限は健康被害をもたらす危険がある」との見解を示した。

 糖質制限食は、糖尿病の治療やダイエット目的で国内でも急速に広まっている。

 同学会の門脇孝理事長(東大病院長)は読売新聞の取材に対し、「炭水化物を総摂取カロリーの40%未満に抑える極端な糖質制限は、脂質やたんぱく質の過剰摂取につながることが多い。

短期的にはケトン血症や脱水、長期的には腎症、心筋梗塞や脳卒中、発がんなどの危険性を高める恐れがある」と指摘。

「現在一部で広まっている糖質制限は、糖尿病や合併症の重症度によっては生命の危険さえあり、勧められない」と注意した。

2012年7月27日 読売新聞)

やっぱり、自分の体験からしても、危ない民間療法の糖質制限食を野放しにしているのは、いかがなものかと思っていましたが、やっぱり、日本糖尿病学会はほんとうにまともでした。

医学界から遅ればせながら、正式に警鐘がなされたことで、私のように副作用に苦しむ人が一人でも少なくなることを祈念しております。



料理研究家の茨木くみ子さんの公式ブログに、「低炭水化物ダイエットは心配です。」というお題を見つけました。
2008年3月のブログで「最近低炭水化物ダイエットによって、拒食症や自律神経失調症になってしまう方が増えているようです。」

と書かれていました。さらに、読み進めると、「自分の体で安易に試すことはとても危険なこと。一度自律神経失調症や拒食症になってしまったら、そこから抜け出すのに5年くらいは費やしてしまいます。

人生の大切な時期の5年は本当に長くもったいないものです。と同時に周りの人も自分も地獄のような毎日になってしまいます。」
と書かれているではありませんか

主治医の先生が聞いてきた私立医大の先生のお話でも、回復するのにかなり時間を要するとのことだったのですが、その通りのようです。
もし、もっと早く茨木さんのブログを見ていたら、すぐに糖質制限なんかやめていたのにと思うと歯痒い限りです。

私以外にも相当多くの方々が困っているものと思います。

糖質制限(低炭水化物ダイエット)と摂食障害、自律神経失調症の関係、また、治療法についてもう少し詳しい情報提供を、日本のこころある医師の方々あるいは専門の学会にお願いしたいものです。
5月初旬以来、今日までずっと投稿していなかったのですが、毎日毎日、相当数の方がこのブログを訪問してくれています。
予想に反して、このブログを作った当初に比較すれば、6-7倍の方々が毎日訪問しています。

糖質制限に疑問をお持ちの方も相当数いるのだなと思います。また、運悪く私と同じく副作用に悩まされている方もかなりいるのでしょう。
例の本のプロパガンダにのせられて、安易に厳格な糖質制限をはじめて困っている人も多いのじゃないでしょうか?




主治医の先生が、先日、例の私立医大の主任教授とお話する機会があり、機能性低血糖(血糖調節障害)には、ビタミン剤、特にビタミンBコンプレックスが効くということを聞いたそうです。それで、早速、アリナミンEXプラスを先月の連休から飲んでみました。

私は、それまでも宝塚出身の女優さんが宣伝しているビタミン剤は飲んでいたのですが、高価ではありますが奮発して滝クリさんが宣伝しているアリナミンEXプラスに変えました。そうしたところ、なんか効いた気がします。アリナミンに変えてから元気になってきたと家内も言っています。

アリナミンは、吸収されやすく体内でビタミンに変換されるので、多量のビタミンが体に行き渡ったのかもしれません。多分、私の場合、糖新生(アミノ酸→糖合成)がうまくいかず、血糖調節障害が起きていたものが、ビタミンB6により糖新生が円滑に行われるようになったからではないのかとスぺキュレーションしています。

私は、アリナミンの武田のまわし者ではありませんのでご安心を(笑)。


http://atkinsdietalert.org  は、アトキンスダイエットに警鐘を鳴らすサイトです。
米国の内科医の先生方が書いているサイトです。

アトキンスダイエットは、皆様ご存知の通り、京都の先生が書いた「◎食を抜けば。。。。」の本家、元祖にあたるダイエット法です。バーンスタイン先生の本と同じく「◎食を。。。」の種本といえるでしょう。

欧米、特に米国では、アトキンスダイエットは、一世を風靡し、約2000万部も本が売れたようですが、医療機関・学会など公的機関からの批判・反発も多く、現在では、”危険なダイエット”ということで下火となっているようです。

アトキンスダイエットブームに便乗した糖質制限食品を売る会社などもブームが下火になるに従い倒産したところも多いようです。

ここらへんの事情については、Wikipedia のアトキンスダイエットに詳しく書かれていますのでご一読されることをお薦めします。

一方、日本の場合には、京都の先生の「◎食を抜けば。。。。」の本などによる啓蒙により、いま、まさにテイクオフ状態であり、燎原の火の如くに一般にも知られるようになって来ました。

それで、副作用情報などを知らないままに気軽に◎ー◎ー糖質制限を行って、血糖調節障害による自律神経失調になり、以前に書きました通り、有名私立医大などの糖尿病・内分泌代謝内科を受診する人が増加したようです。

米国などで、やばいダイエット法ということで下火になったものが、何をいまさら日本で?という感じなのですが、掲題のように、専門の方が警鐘を鳴らすサイトは英文ばかりで、私のように英語に疎いものにとっては、辞書を使いながら読むのに大変に骨が折れます。

願わくば、日本の専門の方あるいは専門の機関が、掲題のようなサイトを立ち上げてくださると良いのにと思います。