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《マイストーリー》 9
心が優しくなかった優しい宿屋さん
通っていた幼稚園は、カトリック幼稚園でしたので、一番のイベントはクリスマス会でした。
これは今でも変わりなく催されているようです。。
園児が全員で聖劇を演じるのですが、それぞれの子供に、役割が割り振られます。
子供心に、キラキラした衣装の「お星さま」や、軽やかな真っ白な衣装の「天使さま」がいいなあと思っていたわけですが、私に与えられたのは、優しい宿屋さん。
ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、聖母マリアとヨセフは、宿屋を探して尋ね歩くのですが、どこも満員で断られ続けます。
「トントン。 泊めてください」
「申し訳ありません。うちは空いていません。
ほかを訪ねてください。」
「トントン。 泊めてください」
「申し訳ありません。うちは空いていません。
ほかを訪ねてください。」
そして、優しい宿屋さんの登場です。
「トントン。 泊めてください」
「うちも空いていません。
ずいぶんお困りのようですね。
うちの馬小屋でよかったら、お泊り下さい。」
その夜マリアはイエス・キリストを授かります。
私は子供心に思っていたのです。
「役割が、意地悪な宿屋さんでなくてよかった。」
確かに私は優しい宿屋さんの役をもらいました。
でも、意地悪な宿屋さんの役であったなら、どのように思って演じたのでしょう。
その役をもらった子は、嬉しかったか、悲しかったかどうかは知る由もありませんが、私の心は紛れもなく、その子よりいい役でよかったと思っていたのです。
見た目がいいとかとか、いい人であるべきとか、褒められる人でありたいとか、そんな感情がすでにできてきていました。
まさに
心が優しくなかった
優しい宿屋さんでした。
それは、自分の子供たちが、役をいただいたときにも、まだ続いていました。
センターの役で良かった。
みんなより目立つ役で良かった。
もうちょっと欲を出せばいいのに。
そんなことを心の中で思っていた
本当に心が優しくない私です。
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「SBMしぐさ美人メソッド」公認講師
大阪紬 稲田康子
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