曇りの日がいい。
あのビルの路地裏は晴れは似合わない。

場所は都内の空っぽな空気が漂う、表面だけを気にして歩くような人が居るスポットあたりでいいんじゃない?

誰もが人目を気にして歩いているから、まるでロボットみたいな奇妙な動きの人達がひしめく街。

大嫌いな東京。

10年も住んでいて、色々な小賢しい生き方だけは身についたかな。

その代わりに失ったものの方が多いけれど。

カオスの中にこそ私の仕事は求められたのだと知った。

そんなしがらみに嫌気がさして今ではちょっとした人間不信。

ビルの谷間から白い鳩を飛ばしたら

すぐに毒気にやられて真っ黒になってカラスみたいになりそうだね。