【裏ハムラと脱脂術結局どっち?】クマ塾➓ 実践編

 

クマ塾 塾講師の石川です。

赤坂見附院の形成外科専門医院長で、湘南でも唯一の大学病院の非常勤講師を行っています。

 

ということで

今回の授業内容は?

 

👩「裏ハムラと脱脂術どっちが良いんですか?」

 

それですね。

裏ハムラと脱脂術がどっちがいいかですね。

これはよく出される問題なので

ポイントを総まとめさせていただきたいと思います

 

👩「裏ハムラという言葉が多く聞かれるようになってきたので

結局脱脂術とどっちがいいのかわからないんです」

 

僕自身は裏ハムラをよくやるので若干裏ハムラ側の意見になりますが

どちらもできる先生として語っていきます。

 

まず初めにしっかりと聞いてもらいたいので

注意事項をお伝えさせていただきます。

 

世の中裏ハムラを否定する脱脂術派の先生がいます。

それは、裏ハムラが出来ない、もしくは不完全な裏ハムラしか出来ない可能性があります。完全な裏ハムラはかなり難易度が高く一般的には参入しづらい分野です。

どちらもできる先生の話をよく聞くべきだと思います。

 

⚫️その前に

まずはどういう手術か解説していきますね。

前回もだいたいお話はしましたが

 

目の膨らみ、凹み、靭帯がある場合

①裏ハムラは膨らみを靭帯を外して下に移動させる方法

②脱脂術は膨らみを取るという方法です。

 

それはわかりました。違いについて教えてください!

 

⚫️本題

どっちが良いか日本一わかりやすく表にまとめて説明していきます。

 

①手術の難易度・時間

・脱脂術はすごい簡単な施術になります。

時間にして約10分から15分程度で手術が終わります。

研修医上がりの先生がクマの手術の中で一番最初に覚える手術になります。

だからできる先生が多いのでここまで世の中で流行っているんですね😀

・裏ハムラは少し難しい手術になってきます。

時間にして大体1時間程度です。

また手術にはかなり奥深さがあり、効果をより出そうとすると時間がかかります。

かなりベテランの先生しかやらない手術になってきます。

目の裏側の傷から奥の方まで手術するのでかなり難易度が上がりますね。

 

②改善度 

・脱脂術:目の下のクマの構造は膨らみ、凹み、引き込みがありますが

 膨らみだけしか対応できないのが脱脂術です。

 なので暗さがすごい残ってしまったりします。

 凹みがある人は脂肪注入やヒアルロン酸を追加で注入する必要があります。

・裏ハムラ:目の下のクマの構造のすべてに対応できるため綺麗になりやすいです。

 膨らみを凹みに移動させるため、改善度はかなり高いです。

 海外の実際の論文でも裏ハムラのほうが脱脂術よりより滑らかになりやすいという論文も出ています。

 確実に綺麗にするには裏ハムラが良いと思います。

 

③安定性

・脱脂術:脱脂術の方が安定性は極めて低いです。

 たまにinstagramやtiktokで術後の経過で綺麗になりましたなどの写真を載っけている人がいると思います。

 それはよかった綺麗な症例のみ載せているので、もちろん綺麗です。

 安定性が低い理由は切除する量の調整が難しい、それに限ります。

 脂肪は麻酔や時間で少し腫れてしまうため正確な量が取りづらくなります。

 また年齢を超えたお客様に手術すると目を支えている脂肪がなくなり、眼球自体下におっこちます。

 そうすると目の上が凹んでくることになります。

 

・裏ハムラ:出ている部分だけ移動させるためかなり安定しています。

 脂肪をとりすぎるなどのことがないからですね。

 また裏ハムラは上手い先生が行うと、眼球が落ちるのを支えるように手術することができます。

 そうすることで目の凹み自体が良くなるお客様もいらっしゃます。

 

④再発

・脱脂術:再発しやすいです。なぜなら脂肪を取るだけであれば

 目のクッションである脂肪がなくなることで、眼球自体が落ち込み

 脂肪が押し出されてしまいます。

 なのでよく再発している例を見ます。

・裏ハムラ:再発はしにくくなります。

  脂肪を移動させるだけでなく、脂肪がまた出ないようにダムみたいな役割をしている

  眼窩隔膜を再度強固に張ることができるからです。

  そうすることで再発はしにくくなります。

  十何年の長期経過の論文が出てきており、それでも再発はしにくいという論文が出ています。

 

⑤合併症

・脱脂術:リスクとしてはとりすぎる可能性があります。

 先ほど説明した通り、脱脂術は量の調整が難しく、

 より効果を出そうとした場合や再発を少なくしようとした場合とりすぎるリスクがあります。

 そうなると目を支えている脂肪が減ることで眼球自体が落ちたり、後ろに下がったり

 目が落ちることで、上の瞼に凹みが出たりします。

 取り返しがつかない合併症なので気をつけないといけませんね。

・裏ハムラ:上手い先生では起こる可能性はほぼないですが

 神経障害、複視などの可能性があります。

 どれも手術の技術によりますので、上手い先生であれば心配しなくて良いかと思います。

 

⑥ダウンタイム

・脱脂術:脱脂術は術後2、3日で落ち着くことが多いです。

 脱脂術はそこまで手術範囲が少ないため2、3にち位、長い人で1週間程度と思っていただいて良いと思います。

・裏ハムラ:裏ハムラは7日程度を見積もって貰えたら良いと思います。

 脱脂術よりは手術範囲が広いため、若干長いですが、3日くらいを過ぎればあとは落ち着く人が多いです。

 脱脂術より少し長いくらいと思ってもらって良いかと思います。

 

⑦併用治療

・脱脂術:以前説明をした通り、クマの原因は、膨らみだけではなく、凹み、引き込みが原因になります。

 脱脂術では膨らみは改善しますが、凹みや引き込みは改善せず、かえって暗く感じてしまうこともあります。

 そういう場合は凹みに対しての治療として脂肪注入やヒアルロン酸が必要になります。

 引き込みは脱脂術では治せず、裏ハムラが必要になります。

・裏ハムラ:凹み、引き込みに関しては併用治療は必要は特にありません。

 

 脱脂術もそうですが、青クマや皮膚の緩みが強い場合は

 ナノリッチが必要になります。

 

⑧コスト

・脱脂術:脱脂術自体は簡単で10−15分程度で終わる手術になるので

 値段も非常に安く受けれるところが多いですね。

 湘南美容クリニックは

 他院では1脂肪あたりで値段が分けられているところが多く20−30万程度と高くなっているところが多いですが

 3脂肪をしっかりと取って10万程度とかなり安くなっています。

 (時間があまりかからないからと思ってもらって良いと思います。)

 ただ、脱脂術だけでは結局完全には良くならず、脂肪注入が必要となると考えるとプラスで20万以上かかります。

 脂肪注入は生着率が30-70%と高くないので、2回目の脂肪注入が必要になるとさらにプラスでお金が必要になります。

・裏ハムラ:裏ハムラ単体で施術がすむことが多いので値段は30万程度となります。

 最初にかかる費用は高いですが、脂肪注入は必要ないことがほとんどなのでその分お金がかからずに済むところが良いですね。

 

👩「すごいわかりやすい表です!先生はどういうふうに分けているんですか?」

 

僕自身の症例の選び方としては

若くて凹みや靭帯の影響がなければ脱脂術だけでも良いとは思います

それ以上の状態がある場合はそれ以外は裏ハムラの適応があります。

凹みが強すぎる場合は脂肪注入も考慮しますね。

 

僕の場合は形成美容歴⑩年以上の経験を活かし

しっかり涙袋も出して再発が少ないような完成度が高い

裏ハムラを行ってます。

 

👩「塾長ありがとうございます!

この表は永久保存版ですね。?」

ぜひノートに綺麗にまとめておいてください。

ただ裏ハムラは先生によって方法がかなり変わるので

よく選んでもらったほうが良いと思います。

 

今後も有益な情報とくだらない情報を含め配信していきます。

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