【はらどけい】 by SB

【はらどけい】 by SB

日頃の「喜・怒・哀・楽」を思いつくまま,気の向くまま(写真は1月の京都:比叡山 我が家の近くから)

 イギリス政府が「動物愛護に関する戦略」を策定し、ロブスターなどの甲殻類を生きたままゆでることを禁じる方針を打ち出した。同戦略では「動物は感覚を持ち、痛みや恐怖、楽しみ、喜びを感じることができる」と明記。動物の福祉を考えることは「国民の責任」として、経済や企業、生活への影響を考慮しながら動物愛護政策を進めていく重要性を強調した。
 2022年制定の法律では、ロブスターやカニ、エビなどの一部甲殻類、イカやタコなどの軟体動物は痛みを感じる能力を持つと記された。それを踏まえ、同戦略は「生きたままゆでるのは容認できない処分方法」との認識を示した。生きたロブスターをゆでることはスイスなどでも禁じている。
 痛みや恐怖を感じるからゆでるなということに関連して思い返すのが「フォアグラ」
フォアグラは強制給餌での飼育が主流。アヒルやガチョウののどにチューブを入れて飼料を強制的に流し込み、肝臓を大きくする「強制給餌」と呼ばれる方法だ。
これは「動物虐待だ」「残酷だ」との批判が出て、カリフォルニア州が12年に禁止する州法を施行した。米高級スーパーのホールフーズ・マーケットも販売を取りやめた。
 ニューヨーク市議会はフォアグラの提供を禁じる法案を賛成多数で可決し、2022年に施行される。
まあ、「フォアグラ」なんて我が家では縁の無い話で、あろうが無かろうが関係ないのだけれど。
確かに無理矢理食わせて肝臓肥大にして殺して食べる。というのは残酷そのもののように思う。
こうして、残酷だ、可哀想だ、恐怖を与えるなと動物を食べる時の方法に人間はなんやかやと異議を唱えるようになった。
確かに、海の向こうでは「貴族」とか「上流社会」とか庶民とは異なる人種が考えた「料理」にはその料理法には考えなければならないものが多々あるようにも思う。中国に行くと、宮中料理で生きた猿の頭を割り、脳味噌をストローのようなもので啜るという世にも恐ろしいものがあった。
 翻って、日本料理は「素材を生かす」というのが基本的概念だが、西洋などにはあまりないように思う。
「口中調味」が日本料理の基本なら、西洋料理や中華料理は「口外料理」。口の中でいろんな食材をまぜ合わせ味わうのに対して、フランス料理や中華料理では、いずれも口の中に入れる前にその料理は完成していて、味は確定している。味噌汁とおかずや御飯を口の中でまぜ合わせその調味を味わうことの素晴らしさをしらない。となると、口外調味では自ずと食材が大事になる。またその食材をどのように調理するかが大切なことになる。そのあたりから「残酷だ」「虐待だ」という声が沸き起こってきたとのだと思う。
 日本料理では「活き作り」があるが「残酷」という話はあまりでてこないが、西洋のあおりを食って「残酷だ」なんていわれたら叶わない。
 「海老の活き作り」で一杯。なんてのが無くなったらどうしよう。春になったら「白魚の踊り食い」もやりたいしなあ・・・