【キャスト】

 ビースト         中井 智彦

 ベル           坂本 里咲

 モリース        種井 静夫

 ガストン        金久 烈

 ルミエール       渋谷 智也

 ルフウ         赤間 清人

 コッグスワース    青木 朗

 ミセス・ポット     横山 幸江

 タンス夫人       菊池 華奈子

 バベット        小川 美緒

 ムッシュー・ダルク  川原 信弘

 チップ          川良 美由紀


 ≪男性アンサンブル≫

  林 和男      髙橋 徹    柳 隆幸

  安芸 雅史    熊川 剣一   戸高 圭介

  練子 隼人    村上 剛    影山 徹


 ≪女性アンサンブル≫

  大石 眞由    長寿 真世    吉田 千恵

  苅谷 和暉子  染谷 早紀    髙橋 えみ

  原口 明子    渡辺 夕紀    高橋 由衣子

  三宅 香澄


 座席は6列(実質4列目)ほぼセンター♪

 北海道四季劇場は6列ぐらいから傾斜がついているので、5列より6列の方が観やすいかもしれません。


 開幕前、母上が久しぶり(約8か月ぶり)の『美女と野獣』に緊張しすぎたらしく「ドキドキしてきた…倒れたらよろしく…」なんて開幕直前まで隣で言い続けるので、私までドキドキが伝染。

 母娘共に呼吸?鼻息?荒く開演を待ちます(笑)


 幕があがる前の音楽が流れた時点で、感極まって涙…先が思いやられます。

 『美女と野獣』は、私自信をビーストに重ねて観てしまい、ビーストの心情の移り変わりに共感し、劇団四季の演目で最大の降涙量をほこる演目です。


 印象的だった出演者の方々を…(中井さんは最後♪)

 ※今回は文字だらけで読むのが嫌になるかもしれませんので適当にとばしてください。


≪ベル役 坂本さん≫


 いつ見ても何度見ても安定したベルの坂本さん。

 年齢を感じさせない伸びあがる歌声と優美なダンス…何より笑顔がとってもチャーミング。

 坂本さんの目を細めた笑顔を見ているとこちらまで自然と笑顔になります♪


 『鹿鳴館』の稽古風景に写っていた坂本さんのほぼスッピン?のお顔と比べると、化粧映えする顔立ちだと改めて思います。


 「美女と野獣」でのダンスシーンでは、ややぎこちない中井ビーストをリードし、さりげなくフォローする坂本ベルの姿を見ると、中井ビーストは完全に尻にしかれるタイプ確定です。



≪ガストン役 金久さん≫


 『夢から醒めた夢』のヤクザで拝見したことがある金久さん。

 ガストンは今年4月にデビューされたとのことで、ガストンでは初めましてです。


 ガストンをやるために産まれてきたリアルガストン田島さん(元数学教師ということで、我が家では“秀才ガストン”と呼んでいます。)や硬派な野中ガストンとはまた違う、ハリキリガストンの金久さん。


 ガストン第一声の「知ってるぜぇっ!」と言って振り返った金久ガストン…

 顔がシャープ!が第一印象です。目がつりあがり気味なので、和風の雰囲気も漂っています。

 声に張りがあり、抜群の歌唱力、動きもキビキビ、たまに見せる渋い顔の意味はよくわかりませんが…とにかく頑張ってるなぁ~感が伝わってきます♪


 まだデビューして数か月なので、これから回を重ねたら、もっと観客をわかすことができる素敵なガストンになるような気がします♪

 ちなみに母上は、ガストンの中では金久さんが一番お気に入りとのこと。



≪ルミエール役 渋谷さん≫


 札幌公演初日と同様、最後列で百々さんが観劇されていました。

 百々さんのハイテンションのはっちゃけたルミエールの印象が強いので、大人な雰囲気の渋谷さんのルミエールは落ち着いて見えます。


 セリフを言う時、カチカチ音がするのは歯と歯がぶつかっている音なのでしょうか?

 歌う時は音楽があるので気になりませんが、セリフの時は気になりました。


 「ビー・アワ・ゲスト」では苦々しい表情をよく浮かべていたので、辛そうなのかな?という印象が残っています。

 「ビー・アワ・ゲスト」の中盤、“人生は退屈なものぉ~”の直前にルミエールにピンスポがあたりますが、スポットライトがあたる直前になぜか盛大な拍手が…この謎なタイミングでの拍手は札幌公演では恒例なのかしら?



≪ルフウ役 赤間さん≫


 赤間さんのルフウは約1年半ぶりです。

 ここ連続して観ていた布施さんに比べると体型がふくよかなので、映画(アニメ)のルフウに近い容姿です。


 布施さんのようにガストンより声量が大きいということはなく、ガストンとのハモリではかき消され気味でしたが、ちょこちょこしていて憎めないルフウでした。



≪コッグスワース役 青木さん≫


 動作も表情もお茶目でコミカルなコッグスワース♪


 中井ビーストが階段をよじ登るシーンでは、執拗にビーストのシッポを引っ張りまくる青木さん(笑)ビーストは20キロ近くある衣装を着て、腕の力だけでよじ登らなくてはいけないのに、青木さんがさらに負荷をかけるので、中井さんなかなか登れず(笑)



≪ミセス・ポット役 横山さん≫


 横山さんと言えば…

 “ファントムより怖いであろうマダム・ジリー”か“ヨロヨロフラフラ幸薄すぎるグリザベラ”の印象しかありませんでした。

 怖くて幸薄いミセス・ポットとか嫌よ?なんて思っていましたが、そんなアホなことを考えていた自分が恥ずかしくなるぐらい素敵なミセス・ポットでした。

 時には強くたくましく、そして息子だけでなくベルやビーストにも向けられる温かい眼差し…つい甘えたくなるようなお母さんって感じのミセス・ポットでした。


 高音から低音まで安定した深い歌声と優しいセリフの言い回しが印象的でした。

 特に横山さんが心をこめて歌いあげる「美女と野獣」は号泣もので、思い出すだけで涙目になってしまいます。



≪タンス夫人役 菊池さん≫


 ベルの衣装を選んであげるシーン。

 思いっきりのいい顔芸と叫び声(もちろん美声)を瞬時にかます菊池さんに、客席からもドッと笑い声が溢れます。



≪ムッシュー・ダルク役 川原さん≫


 こんなに気持ち悪い(←褒めています)ムッシュー・ダルクは川原さんしかいないのでは?というぐらい毎回安定した不気味さをまとっています。


 悪そうなニヤリ顔に奇妙な指の動き…出演時間は短いにもかかわらずインパクト大です。


 身体のどこかが確実にむしばまれているような顔つきにもかかわらず、ガストン・ルフウに負けない声量と軽やかにイスを飛び越えていく姿…何者なんでしょうね?あ…医者でしたね。



≪アンサンブル≫


 林さん。

 『美女と野獣』で林さんが観れるとは思っていなかったのでキャスト表にお名前があり驚きました。

 こんなに優しい微笑みのスプーン観たことない!というぐらい、林さんの人柄を映し出しているような、穏やかな微笑みが印象的なスプーンでした。


 安芸さん。

 身長が高い同士?ということで、安芸さんはよく大石さんとペアで踊っていましたが、マキャに引きずりまわされる前に逃げてタント!とくだらないことを考えながら観ていました(笑)

 『美女と野獣』も千秋楽も迎えたことですし、そろそろ『CATS』に戻ってきませんか?

 黄色の猫耳を付けたキュートな安芸マキャ久しぶりに見たいです。


 練子さん。

 『夢から醒めた夢』で握手してもらってから気になり始めた方。

 マット役(ですよね?)では、美しい体操技を次々と繰り出し、客席からも拍手と感嘆の声があがっていました。


 アンサンブルの方の感想、全員男性ですみません。



≪ビースト役 中井さん≫


 さてさて、やってまいりました個人的なメインキャスト中井さんです(笑)

 今回の観劇で、母娘共に最も楽しみにしていたキャストです。いつ佐野ビーストに変わるのではないかと当日キャストボードを見るまで安心できませんでした。


 今年の5月に母上と『オペラ座の怪人』を観た際(この回の感想は書き途中で放置)、ラウル役で出演されていたのが中井さんとの出会いでした。

 どこか親近感をおぼえるダンスに、「クリスティーヌ一筋ですっ!」感が全面に出ている、何事にも全力な超好印象ラウル。そして…何よりも好みの顔立ち!

 どちらかと言うと私より母上の方が中井さんに好意をよせていたような気がします…大丈夫父上には内緒にしてありますから(笑)


 全力イケメンラウルの印象が強い中井さんのビーストは想像つきませんでしたが、第一声でビーストらしい(佐野さんや洋輔さんと同じような)迫力ある低音が響き、中井さんってこんな声も出るんだ…と驚きました。

 中井さんの容姿からは想像つかない、荒々しい演技や迫力ある声に、ただ圧倒され続けました。


 第一幕最後のビーストの最大の?見せ場「愛せぬならば」。

 出だしはものすごく優しくソフトに歌い、徐々に力強く声量を出し変化をつけるところは、ベルに対する想いが確信に変わったことを感じさせます。

 中井さんの声量が大きいのか音楽が小さかったのか、中井さんもあまり音楽が聞こえず戸惑ってしまったのか、最後のロングトーンが短めに終わってしまったことだけが少し残念でした。


 第二幕はひたすらチャーミングな中井ビースト♪

 「何かが変わった」ナンバーで、ビーストメイクをしていても伝わってくる笑顔でイスを持ち上げるところなんて、可愛すぎて卒倒するところでした。

 ベルが本を朗読をしてくれているのを聞いている姿も愛らしく、ベルから夕食のお誘いを受けた時の「もちろんイエスです!」と体全体で喜びを表し、両手を突き上げたまま階段を駆け下りていく後ろ姿を見ているとこっちまで嬉しくなってしまう…もう中井ビーストを好きならずにいられない!状態。


 そして、最後のお楽しみである王子姿の中井さん。

 おぉ~結構いけてる!

 隣の席で母上は若い王子登場に大興奮(笑)


 喜怒哀楽を分かりやすく演じていて、歌唱力はもちろん素晴らしく、ダンスは…いや、あのややぎこちないダンスがまたビーストらしくて素敵なのです。優雅にダンス慣れしたビーストなんて嫌ですよね?ね?

 総合すると…もしかするとビーストで中井さんが一番好きかも?

 大好きな洋輔さんのビーストは、会えなさすぎてどんなビーストだったか記憶が…



≪千秋楽特別カテコ≫


 この特別カテコが観れただけでも札幌遠征した価値がある!と言えるぐらい夢のような時間でした♪


 ルミエール役の渋谷さんから一言あり、通常のカテコが終わり緞帳がおります。

 舞台上手袖から川良チップが一輪のバラを持って登場。そのバラを最前列の方に投げ、上手側のステージに座ります。

 下手から横山ポットさんが登場し、チップはポットさんのもとに駆け寄ります。

 そして、「美女と野獣」のイントロが流れます。この時点ですでに涙再来…

 横山さんの歌にあわせて、主要メンバーがステージに登場。最後に中井ビースト(王子姿)・坂本ベルがセンターに登場し、「美女と野獣」のダンスシーンをなんと王子姿で再現!なんとも貴重な!

 王子姿の中井さんと坂本さんのダンスシーンを観ていると、本編で結ばれた2人のそれからの日々を表現しているように感じ、ずっと幸せな時を過ごしているんだなぁ…と感じまたまた号泣。

 ビーストの時はメイクで表情がよく分からない中井さんですが、王子姿ではもちろん表情も丸見えです。

 ダンス中すぐ下を見てしまうビーストをベルが上を向かせるというシーンがありますが、下を向いてしまう時の中井さんの顔…にやけてるんですけど!照れ笑いのような、はにかむ顔がまためちゃくちゃキュート!中井さんってこんな表情するんだ…と母娘ともにハートをグワッとつかまれました♪

 肝心のダンスですが、王子姿だとぎこちなさが際立つような気がしますが、そこがまたいいっ!坂本ベルと離れすぎてしまい一歩踏み出したりしていましたが(笑)


 「美女と野獣」ナンバー披露で、会場全体が幸せムードに包まれうっとり…

 そこからガラリと明るくなりキャストさん全員による「ビー・アワ・ゲスト」!

 本編とは違う、オリジナル振付つきです。言葉では表現できない不思議な振り付けでした(笑)

 キャスト全員ということで「ビー・アワ・ゲスト」を楽しそうに歌うビースト・ガストンの姿も…

 ナンバーのラストにあわせ、ハート型のピンクとシルバーの紙吹雪が客席に舞いました。


 その後、オールスタンディングによる拍手が鳴りやまず何度も何度も出てきてくれるキャストの方々。

 中井さんは記念日カテコ慣れしていないのか、カテコでも本編同様、坂本さんにリードされ続けていました(笑)

 客席からもいろいろとかけ声がかけられたのですが、かけ声がかかるたびに不安顔になる中井さん…別にあなたに罵声を浴びせているわけじゃないんですからもっと笑顔で堂々としていてください(笑)


 坂本さん・中井さんのみがステージでお辞儀をし、その後、舞台袖にいる他のキャストさん達を呼ぶとき、中井さんが坂本さんに向かって「せーの!」と言って合図をする姿にまたまた心臓ぶち抜かれました…

 中井さん…なんですか「せーの!」って?なんでそんなに反則的に可愛いわけ?


 東京公演千秋楽とは比べものにならないぐらいの、豪華で貴重な大大大サービスカテコに、札幌まで遠征してよかったと心から思いました♪



≪最後に≫


 母上の陰謀により、札幌公演初日・千秋楽とまさかの2回も遠征することになりましたが、遠征する価値のある演目だと改めて感じました♪


 『CATS』ももちろん大好きな演目ですが、猫より人間の物語の方がどうしても感情移入しやすく、共感する部分も多く、愛してやまない『美女と野獣』です。

 来年からは名古屋公演ということで、残念ながら初日のチケットは逃してしまいましたが、何度名古屋まで遠征することになることやら…