人にレッテルを貼る。 色眼鏡で見る。

 

要するに、「あ、こいつ、こんなやつだ!」と、(ほとんどの場合は不確かで不十分な情報で)決めつけることをいいます。

 

みんなが得意なレッテル貼り。

 

人間の心理は、よく知らない相手の場合はレッテルを貼らないとつき合いができないという要素を持っています。得体の知れない人とは会話ができないのですね。だから一見まともな行為に見えるレッテル貼り。

 

しかし、実は、とてもとても危険な行為です。

 

それは、本質を見逃してしまうから。

 

その人がどんな能力を持っていても、その出会いがどんなにあなたの将来を変える可能性を持っているとしても、もし外見など一部の情報でその人を排除してしまえば、あなたには何の変化も成長も訪れない。

 

安易なレッテル貼りはせっかく巡り会えた可能性を殺す。

 

 

僕は何枚かのレッテルを持っています。

 

不動産賃貸会社社長

システム開発会社社長

飲食店経営会社社長

料理人

翻訳家

経営コンサルタント

セミナー講師(あまりやってないけど)

 

すべて完璧にこなしています。それが何か? マルチタレントではいけませんか? でも、コレが受け入れられない人が多いですね。

 

どのレッテルを使うかは相手の自由ですが、不思議なのは、レッテルは1枚しか貼らないこと。

 

僕に料理人のレッテルを貼っている人は、経営コンサルタントのレッテルを同時には貼らないんです。

 

僕のレッテルは相互に有機的に連結している(わからんでもいいです)のですが、1枚のレッテルでしか僕を見ない人にはそれがわからなくて、貼ったレッテル以外のレッテルの存在がわかると、とても混乱します。

 

「えっと、本業って何?」 この質問は10年後にはなくなっているでしょうね。

 

しかし、こんなくだらない質問をすることなく、たとえば、「あ、こいつ、根っからのクリエイターだ」と、僕に対して本質的な理解をする人もいます。

 

人だけでなく、ものに対しても、1枚だけレッテルを貼るという愚かな行為をするのではなく、総体として、その奥に隠れる本質を見抜いてやる、という態度で接すると、自分の感性や洞察力も強化されていきますし、何より、さっき書いたとおり、めちゃくちゃ価値を生む可能性が降ってくるんです。