小学館世界J文学館の読書記録です。
今回の4つの話はどれも初めての読むものばかり。
それぞれ全く違った味わいで、それぞれ楽しめました。


J文学館の紹介ページです。


大抵はキッチンにいる時や運転中に朗読に耳を傾けて聴くのですが、話が佳境に入ると先が気になってスマホの画面で読んだりもしました。物語の世界はホント面白いのです❗️


日本の古典なので、もっと難しいものかと思っていたら、児童文学の枠に入っている垣根の低さ。

怪談というほどではないですが、ちょっと怪しげな不思議な出来事が語られます。人によっては不気味、怖いと感じることもあるかもしれません。でもなぜそうなったのかと辿れば哀しみや憐れさが切なく漂い、人の世の無常が伝わります。

しっとりした味わいの作品でした。


緯度の高いスウェーデンの自然は日本とは異なり、同じ季節であってもイメージはかなり違うようです。

わずかな夏の期間に住まう島の家での物語です。

本土での生活とは違うのでしょう。島民とのかかわりも含めて島での生活が生き生きと語られます。

登場人物の一人一人の個性が際立ち、それぞれが愛すべき人柄です。一番愛すべきはお父さん⁉️😄

何をやってもどこか抜けてて今ひとつ頼りなく。でも子供たちへの愛が深くて泣けちゃいます。

エピソードの一つ一つが繋がって、最後はハッピーエンド。楽しくて面白くてじんわり心が温まる素敵な物語でした。


作者の名前からはロシア系⁉️と思ったのに、読み始めはインドが舞台。じゃあインドの作家さんかと読んでいったら、違う話は別の地域が舞台で、アジアの話が多いからアジア人かと思っていたら最後の話はロシアで、やっぱりロシア人作家さん。

どの話も語り口が詩的なリズムで独特な味わい。皮肉っぽさや気色の悪さを感じるものもあり不思議な作家さんと思っていたら、幼い頃に目が見えなくなった全盲の方と聞いてとても驚きました。

目が見えなくとも精力的に海外を旅して歩き、日本にも来て活動されていたとか。

物語を読む限りでは盲人の方が書いたとはわからない、果てしない想像の世界が広がります。ちょっとダークで何か心にかかる、、、。どの話も不思議な魅力がありました。


動物が出てくる物語にもいろんなパターンがあるそうですが、、、この作家さんの書く物語は、動物が主役の文学作品なんだそうです。

狼の生態が本当はどうなのか私には知識がないのでわかりませんが、狼に人間と同じ意識と考える力と言葉があったら、こんなふうに物事を捉えるのかと、狼の目線で見ることができました。

狼の世界は強いものが君臨する厳しい縦社会。

ボスであっても怪我をして群れを守れなくなった途端、その地位を譲らなくてはならない。

イノシシとの激闘で足を食いちぎられ、右側の前足後ろ足が短くなってしまったフイマンは、コレを慕うイタチと言うメス狼の背に足を乗せることで体のバランスが取れるようになり、双体の狼となって復活を遂げるのです。

こんなことって絶対ありえんのでは?と思うのに、そんな奇跡があるかもしれないと思えてくる不思議。そして最後は胸熱くなる男気なラスト。。。

読む前は、こんな狼の話なんて面白いかなーと思ったけど、読み始めたらフイマンに感情移入して一気読みでした😅作者の想像力に脱帽です😆👍


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いろんなお話が気軽に読めて、児童文学とはいえ世界が広がります。

次の4冊も楽しみです❗️