栗本薫著
「グイン・サーガ
(パロ暗雲篇)47〜52巻

52巻のあとがきに、「この巻で『パロ暗雲篇』はいったん一段落です」と書かれていました。次の巻から物語の舞台が変わるそうです。
この間の物語は、
「アムネリスの婚約」「美しき虜囚」「緋の陥穽」「闇の微笑」「ドールの時代」「異形の明日」の6冊です。





この間に、とうとう50巻を超えました‼️

読み始めたのは2019年6月です。

3年かかって50巻。

ライフワークのような読書になってます😆

最初の頃10巻を読んだところで、読み続けるか止めようか悩んで長い中断。

グイン・サーガで描かれる世界観に今ひとつ馴染めませんでした。

その間、十二国記シリーズを一気に読破して、読み切ることの面白さと達成感を味わい、やっぱり最後まで読んでみないと面白さはわからないかも、と本に戻ったのが8か月後。それ以来、コンスタントに読み続けています。

読み進めば進むほどに、壮大な物語であることがわかっていきました。



さて、このパロ暗雲篇は、これまでの戦いをベースにしてきた話とはちょっと趣が違います。

アムブラと言う私塾が立ち並ぶ学生街の学生たちの話が絡んだ展開で、大きな出来事ではないのに喉に刺さったトゲのようにジワジワとパロ、クリスタルをこわばらせていくのです。


そして大衝撃は、クリスタル公アルド・ナリスの拷問による片脚切断と、それにもかかわらず意思を貫く彼の真意。誰もが味方だと思っていたのに冷酷な裏切りを行い、でも52巻の最後にはそうせざるを得ない理由が明らかになり、そう言うことだったのか‼️とグイン・サーガの全体像と物語の向かう先が朧げに見えたのでした。


一見バラバラな登場人物と取り巻く国々も、まだ明らかになっていない見えない陰の力が働いて今あるのかも、、、と示唆されるところまできたのです。先はどこまで続き、どうなっていくのでしょう。

って、読んでる者にしかわからない感想でした。


とうとう宰相にまで上り詰めてしまった魔道士ヴァレリウスの苦悩が人間的で好感持て、私はヴァレリウスが出てくるとなんだかホッとします。

難しいナリスに見込まれてしまったが故に、後戻りできない人生を歩むヴァレリウス。応援したいです❗️