王将《皆様お久しぶりです。今日はここ、四葉スタジアムにてPrecureStarLines、通称「PSL」対BLACKorWHITE、通称「BW」の試合が行われます!実況は角馬王将、解説は佐藤寿也さんでお送りさせていただきます。》
寿也《よろしくお願いします。》
王将《それでは両チームのスターティングメンバーを見ていきましょう。今回からはマネージャーがベンチにいます。まずは先攻のPSLから。》
王将《前回8番だったスカイを1番に持ってきました。1番だったプレシャスは5番。
5番ピッチャーだった沙優羽は6番に入ってなんとキャッチャー。出塁率の高いビューティとミラクルはそれぞれ前回より1つずつ打順を上げています。
そして、なんと言っても注目の選手はプリキュア界最強と謳われる二刀流キュアシュプリームの参戦です。4番ピッチャーに入っています。どんなプレイを見せてくれるのか。》
寿也《非常に楽しみですね。》
王将《続いて後攻のBWのスタメンを見ていきましょう》
王将《カナタを外してジュリオを入れました狼。そしてPSLからブラックペッパーが参戦。スタメンキャッチャーが、前回はダイヤモンドでしたが今回はブラックペッパーが被ります。フィナーレとバッテリーを組みます。
打順はあまり変わりませんが、前回決勝点の勝ち越しホームランを放ったハートが打撃に専念するという事で5番に入っています。
投手のフィナーレはクリーンナップに入れず、下位打線に置き、ピッチングに集中してもらうようです。両チーム対照的なスターティングメンバー。果たしてどのような試合になるのか》
寿也《初先発のフィナーレがどう試合を作るか注目ですね》
王将《そうですね。さぁ、間もなく試合が始まります!!》
ブラペ「しまっていくぞーっ!!!」
BW『おおーっ!!』
ウグイス嬢《1回の表、PSLの攻撃は、1番、センター、キュアスカイ》
千歌「頑張れソラちゃーん!!」
沙優羽「積極的に振ってけよー!!」
ましろ「ホームラン待ってるよー!!」
フィナーレ(良い面構えだな。前回の時とはまるで違う。どれだけ成長したか見せてもらおうか)
球審「プレイボール!!」
ブラペ(前回は左打ちだったのに今回は右打ち……。何か意図があるのか?まずは初球ストレート……と言いたいところだが、きっとスカイも読んでる。初球はスローカーブだ。)
フィナーレ(あぁ。)
王将《ピッチャー、キュアフィナーレ。振りかぶって第1球……投げました!!》
ーキィィィン!!!
フィナーレ・ブラペ「……っ!?」
ファントム「くっ!!」(横っ飛びするが届かない)
王将《抜けたー!!先頭キュアスカイ、初球を捉えてレフト前ヒットで出塁しました!!ノーアウト1塁です!!》
沙優羽「ナイバッティン ソラたそ〜!!」
スカイ「やりましたー!!」
寿也《出したくないランナーを出してしまいましたね。恐らく走ると思いますがどうですかね。2番のビューティは器用なバッターですし初回から厳しい展開になりかねません》
ブラペ(マジかよ……。カーブ狙われてた?)
フィナーレ(恐らく走ってくるぞ。どうする)
ブラペ「菓彩!バッター集中!!」
フィナーレ「あぁ!」
ブラペ(焦ってるのを顔に出すな。ランナーは俺が刺す)
フィナーレ(動揺してるの品田に気づかれたか。落ち着け。まだ始まったばかりだ。私は私にできるピッチングをすればいい。)
ウグイス嬢《2番、ファースト、キュアビューティ》
ダイヤモンド(ソラ走るわよ、拓海さん。しっかりね。前回私は盗塁全然刺せなかったけど拓海さんの肩なら刺せるはず。)
フィナーレ(マナから教えてもらったクイックと品田の肩なら刺せる。)
フィナーレが投球モーションに入った瞬間スカイが走る
ソルシエール「走った!!」
ーパァァァン!!!
球審「ボール!!」
ブラペ(良いクイックだ。絶対刺してやる!!)
ービュッ!!!(ブラペが2塁に送球)
ファントム「ナイスだ」(ボールをキャッチしてタッチしに行く)
スカイ「なっ!?」
ーズザァァァ!!!
二塁審「アウトーっ!!!」
王将《キュアスカイ盗塁失敗!!ワンアウトランナーなしです!!拓海、見事 瞬足のキュアスカイを刺しました!!》
寿也《ナイススローですね。ストライク送球です》
ブラペ「ワンアウトワンアウトーっ!!」
BW『ワンアウトワンアウトーっ!!』
沙優羽「惜しかったな」
スカイ「行けると思ったんですけどね。あまねさん、クイックがかなり上手くなってます。少しスタートが遅れてしまいました。」
沙優羽「成長してんのは向こうも同じってわけやな。ソラたん可愛い」
スカイ「え?」
千歌(イラッ)
ーキィィイン!!
王将《打ち上げましたーっ!!ボールはレフトへ。ハートは落下地点へ入ります。》
ーパシっ
三塁審「アウトーっ!!」
ビューティ(高速スラーブを擦り上げてしまいましたか……)
王将《キュアビューティはレフトフライに倒れました。ツーアウトランナーなしです。さぁ、前回4番だったミラクルが打席に入ります》
ウグイス嬢《3番、ライト、キュアミラクル》
ミラクル「勝負だよ、あまねちゃん」(左打席に入る)
フィナーレ「のぞむところだ。」
ブラペ(さぁ、慎重に行くぞ。次のシュプリームの実力も気になるがやっぱりみらいだ。こいつを抑えない限りPSLの勢いは止まらない。)
フィナーレ(初球、アウトコースに高速スラーブ……)
ースパァァァン!!
球審「ストライーク!!!」
ミラクル「…………」
王将《入ってる!入っています!!初球高速スラーブでワンストライク!!》
ブラペ(高速スラーブは狙ってないのか?見逃し方がいやらしいんだよな。次はストレート。インハイ。ボールになるように)
フィナーレ(これで何を狙ってるのかあらかた予想するんだな。だが、みらいは狙い球以外もしっかり打てる好打者だ。甘く入れば打たれてしまう)
ードォォォン!!!
球審「ボール!!」
ミラクル「ふぅ……」
ブラペ(打ちに行く気配はなかった。スローカーブかドロップカーブを狙ってるのか?ストレートの後ならスローカーブは狙ってても打ちにくいだろ)
フィナーレ(スローカーブ……。アウトコースに……)
ミラクル「……」
フィナーレ「ふっ!!」(投げる)
ミラクル「んっ!!」(スイングする)
ーキィィイン!!
三塁審「ファール!!」
王将《三塁線へファール!!これでツーストライクワンボール。抑えられるか》
寿也《追い込まれてから驚異的な粘りを見せますからね。抑えるのは至難の業ですよ》
ブラペ(追い込んだ……。でも、ここからだ。絶対出塁させない。)
フィナーレ(スローカーブの後ならストレートが有効。でも、みらいなら読んでる。高速スラーブをインコース低めに……)
ーシュッ!!
ミラクル「ふっ!!」
ーキィィィン!!!
ソルシエール「はぁっ!!」(手を伸ばすが届かない)
一塁審「ファール!!!」
王将《粘りますキュアミラクル。今のところ前回から三振は1度もしていません。フィナーレと拓海バッテリー抑えられるか!?》
フィナーレ「はあっ!!」
ミラクル(ドロップカーブ!!)
ーキィィィン!!!
ブラペ「セカンド!!」
狼「オラァっ!!」(横っ飛びキャッチ)
フィナーレ「っし!!」
狼「よっ!!」(ファーストへ送球)
ーパシっ!!
一塁審「アウトーっ!!」
球審「スリーアウト!チェンジ!!」
王将《ファインプレーっ!!ライト前へ抜ける打球をセカンド狼がダイビングキャッチしファーストへ。ファインプレーでスリーアウトチェンジです!!》
フィナーレ「ナイスセカンド!!」
ファントム「やるな」
ブラペ「助かりました。ありがとうございます!」
狼「ふん。当然だ。それより、盗塁アウトにファインプレーだ。流れはうちに来てる。絶対先制するぞ!!!」
BW『おおーっ!!』
シュプリーム「流れはうちに来てる?変なこと言うんだね」
沙優羽「いくぞプリム。」
ーわァァァァ!!
王将《お聞きくださいこの大歓声!プリキュア最強二刀流のキュアシュプリームがマウンドに向かいます。》
狼「あのやろー。球場の雰囲気毎度毎度持っていきすぎだろ……」
ファントム「気にするな。俺がキュアスカイみたいに出塁して流れを作ってやるさ」
ノイズ「狼は私達を返すことだけ考えていろ。必ず繋いでやる」
狼「お前ら……」
ハート「プリキュア界最強二刀流の座は渡さないよ、プリム」
沙優羽「よっしゃいくぞみんなー!!しまってこーっ!!!」
PSL『おおーっ!!!』
沙優羽「シュプリーム!思い切って投げてこい!!俺が全部受け止めたる!!」
シュプリーム「はいはい」
ウグイス嬢《1回の裏、BWの攻撃は、1番、ショート、ファントム》
プーカ「プリムー!!頑張るプカーっ!!」
ファントム(さぁ……どんな球を投げてくる?)
左投げのシュプリーム、ゆっくりと振りかぶる
シュプリーム「さぁ、楽しませてもらおうか」
ードゴォォォォン!!!!
ファントム「っ!?」
狼「は?」
沙優羽「いったぁ……」
球審「す、ストライーク!!!」
王将《ひゃ、169キロだーっ!!!初球ストレートは169キロ!!ファントム手が出なかったか!?ストライクです!!》
ファントム「バケモンかよ……」
シュプリーム「あれ?どうしたの?勢い付けて流れを掴むんじゃないの?」
沙優羽「煽るな煽るな」
ファントム「速いだけじゃ俺は抑えられないぞ」
ードゴォォォォン!!!(低めを空振り)
ファントム「くっ!当たらない……」
球審「ストライクツー!!」
ファントム(この球速で制球力もあるのか……)
シュプリーム「当てられるものなら当ててみなよ」
ードゴォォォォン!!!
ファントム「くそ……っ!!」
王将《空振り三振ーっ!!三球三振です!最後は高めのつり球に手を出してしまいましたファントム!ワンアウトランナーなし!!それにしても凄まじい球威ですね》
寿也《ええ。ストレートだと分かっていても打つのは難しいでしょう。球威も制球力もあります。》
ファントム「俺がストレートだけで三球三振してしまうとは……」
狼「あんな全力投球が持つわけないだろ。どっかで絶対疲れる。てか、俺はエースで4番には反対なんだよ。野球はチームスポーツだ。エースならエース、4番なら4番としての役割をハッキリさせる。」
ウグイス嬢《2番、センター、ノイズ》
狼「エースも4番も半端ない重圧だろ。チームメンバー9人以上いるのに1人にだけそんな役割させれない。させたくない。
だから俺はエースであるハートを4番にしてないし、前回5番だったフィナーレは先発だから9番に下げてる。」
フィナーレ「狼……」
ハート「狼さん……」
ダイヤモンド「なるほど。てことは、狼的には沙優羽がシュプリームを4番ピッチャーにしてるのは……」
狼「気に入らないね」
ーキィィィン!!
球審「ファール!!」
王将《ストレートに強いノイズ、シュプリームに食らいつきます。球速165キロ後半のストレートに力負けしていません》
ノイズ「こいよシュプリーム。」
沙優羽(ストレートだけじゃやっぱこの打線抑えるの厳しいか。この変化球を意識させとけばかなりリード楽になるからな。)
シュプリーム(はいよ。ま、ストレートでも抑えられると思うけどね)
ーシュッ!!
ノイズ「なっ!?」
狼「チェンジアップ!?」
ダイヤモンド(こ、これは……)
ノイズ「ぬおーっ!!」
ースパァァァン!!!
王将《空振り三振ーっ!!!2者連続三振です!!今のはチェンジアップでしょうか?》
寿也《そうですね……。ただ普通のチェンジアップではないように見えましたね》
ノイズ「くそ……。あんな緩急付けられたら打てないぞ」
ダイヤモンド「スローサークルチェンジアップね」
フォーチュン「名前長いわね」
スカーレット「どういう球なんですの?」
ウグイス嬢《3番、ライト、キュアセレーネ》
ダイヤモンド「普通のチェンジアップが大体ストレートより30キロ遅いんだけど、それより10キロ近く遅く、さらにシンカーのように沈む球よ。」
ブラペ「タイミング合わせるだけじゃ打てない。しかもシュプリームの場合はそれに加えて落差も大きい。俺達はストレートとチェンジアップの両方意識せざるを得ない。迷えば一切打てずにやられてしまう。どうする狼さん」
狼「ストレートとチェンジアップ、各自狙い球を絞っていこう。他に変化球を隠し持ってる可能性もある。難しい球はカットしよう。」
ダークマター「前回よりミート力上がったからな。カットできるはずだ」
狼「無理してカットはしなくていいからな。カットしようと意識すれば自分のバッティングができなくなる。打てる球が来た時はフルスイングしてもいい。自分のスタイルを貫け」
ダークマター「イエスボス」
ーキィィィン!!(打球はレフト線へ)
狼「おっ!!」
スター「とーうっ!!」
ーパシっ!!
三塁審「アウトー!!」
セレーネ「取られてしまいましたか……」
乙葉「すごいわね、シュプリーム……」
狼「今はな」
王将《キュアスターのジャンピングキャッチ!ファインプレー!!スリーアウトチェンジです。お互い良い立ち上がりですね》
寿也《そうですね。シュプリームが少し飛ばしすぎな気はしますが、このストレートとチェンジアップはかなり強力です。BWがどう攻略するのか楽しみですね。》
王将《そうですね。さぁ、PSLの攻撃はそのシュプリームからの攻撃です。二刀流のシュプリームはどんなバッティングを見せてくれるのか!?》
ウグイス嬢《2回の表、PSLの攻撃は、4番、ピッチャー、キュアシュプリーム》
ブラペ「お手並み拝見と行こうか、シュプリーム」
シュプリーム「よろしく。」
ブラペ(まずはドロップカーブをアウトコースに。)
フィナーレ「ふっ!!」
ースパァァァン!!!
球審「ストライーク!!!」
ブラペ「ナイスボール!!」
フィナーレ(よし。コントロールなら私も自信があるからな)
ブラペ(ゾーンを広く使っていこう。少しでも甘く入ればスタンドに運ばれそうだ。アウトコース低めに高速スラーブ)
フィナーレ(よし。投げきってやろう)
ブラペ(シュプリームに気圧されるなよ)
フィナーレ「はぁっ!!」
ーシュッ!!
フィナーレ「しま……っ」
ブラペ(高い……っ!!)
ーキィィィィン
狼(失投しちまったか)
王将《打ったーっ!!!これは文句なし!!センターノイズ動きません!入りましたーーっ!!!バックスクリーンに飛び込む先制ホームラーーーーンっ!!》
寿也《失投でしたね。シュプリームの圧に押されてしまったように見えます。》
ブラペ(まあ、今のはしょうがない。誰でもミスはある。)
フィナーレ「やってしまった……」
狼「気にするなあまね!切り替えてけー!!」
ブラペ「1点くらいどうって事ない!絶対取り返してやる」
フィナーレ「ありがとう、みんな……」
沙優羽「いえーい!!プリム、ナイスホームラン!!」
シュプリーム「失投だよただの。真ん中高めに変化球なんてホームランできない方が無理だよ。」
沙優羽「言うなぁ笑」
サマー「よーし!ゆいも続け続けーっ!!」
《5番、セカンド、キュアプレシャス》
プレシャス「やっほー拓海!」
ブラペ「おう。さーて、どうやって抑えようかな。前回ノーヒットだったしな」
プレシャス「あはは〜。私、どうやら1番には向いてなかったみたいなんだよね」
ブラペ「ん?」
フィナーレ「はぁっ!!」
ーシュッ!!
プレシャス「ゆう兄が言ってた。球を見極めるとか1番みたいな器用な事しようとしなくていいって」
ーキィィィィン!!!
ブラペ「なっ!?」
プレシャス「伸び伸びとできるとこで、ガムシャラにボールに食らいついてほしいって!」
王将《右中間真っ二つーっ!!プレシャス、1塁を回って2塁へ!!》
ノイズ「おらぁ!」(狼へボールを投げる)
狼「くそ!」(受け取るが投げるとこがない)
王将《右中間破るツーベースヒットでノーアウト2塁!!先制したPSL、追加点のチャンス!BWはこのピンチ抑えられるか!?》
プレシャス「いえーい!!」
ドリーム「ナイバッティーン!!」
沙優羽「よっしゃー。追加点や」(打席に向かう)
ブラペ(タイムかけるべきか?いや、この程度でマウンドに上がってたら菓彩に怒られるな)
フィナーレ「ふっ。よく分かってるな。」
ソルシエール「狼!タイムかけないのか?」
狼「心配いらん。守る事に集中しろソルシエール。」
ソルシエール「わ、わかった」
ウグイス嬢《6番、キャッチャー、沙優羽》
沙優羽「勝負や、拓海」
ブラペ「あぁ。」
to be continued
〜あとがき〜
ついに始まりました野球対決シリーズ2!
シュプリームの先制ホームランでいきなりPSLが先制!
しかも5番のゆいもツーベースヒットでBWいきなり追加点のピンチ。
あまねと拓海は抑えられるのか!?
狼と沙優羽の対照的なスタメン起用。4番とピッチャーを別々の人が務めるか、同じ人が務めるか。それぞれの考え方の違いも楽しんでください!
ではアデュー☆