水晶
その透明な
固体のなかでは
光と影
明と暗が
せめぎあっている
見えない波動をゆらして…
その透き通った
部屋のなかでは
原罪があがなわれていて
暗雲を包めこむように解体し
不条理に揺れる心を
浄化していくよう…
そして
何事もなかったかのように
静寂を引きよせている…
そうなるまでに
あなたは
どれだけの時間を
費やしただろう
争い
怒り
哀しみ
少しの微笑みと
重圧のなかで
あなたが紡いだ
静寂
果たして
その透きとおった心境を
私は
得られるだろうか
諦めでなく
喜びをもって…
水晶の館で
私が待っているもの
その波動は
重なるだろうか
私と…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~