フォトアレンジ   音木 六花

 

 

 

都会の風景

 

 

 

地球は

降り積もった我執に

掘りつくされて

穴ぼこだらけ

 

 

消費される活字の数

愛よ愛よと

浮かれ蝶は飛びまわり

着飾った言葉だけが

都市の中心を

虚弱にする

 

 

 

ひたすら

「私」に向かい

ダッシュしていく人の群れは

「我」のどこへ帰るのか

 

 

骨同士抱き合って

どんな音を残すのか

 

 

 

朽ち果てた魂の墓標

真実のすみかを

侵したものは…?

誰なのか

 

 

からからと

乾いた風が

無機質な

都会の風景を

逝きすぎていく

 

 

 

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☆この詩は2020年7月にブログに掲載しました。