もう9年程前の動画であるが。福島には、もはや放射能の影響などないという風潮のなかで、再度2013年作成のこの動画を貼っておきたい。現在は原発に関することは機密事項として公開されないので、ある意味線量が高くても小規模の臨界らしきものがあっても、マスコミ発表もされないし何も分からない。また、地震や台風が来るたびに福島第一原発の状況を案じるのだが、何が起ったとしてもそのまま隠蔽されてしまうのではないかという危機感もある。

 

原発事故による子供の甲状腺ガンも、すでに県民健康調査などで約300人が甲状腺がんかその疑いと診断されたという。一般的に、子どもの甲状腺がんの発症数は年間100万人に1〜2人程度だが300人を超えたという数字がありながら、それも過剰診断のせいと言い出した県民健康調査の委員が過去数名いたが、ともすると今では、原発事故との因果関係はなく過剰診断であるという風潮にあるらしい。そして、国連までもその判断を推奨しているらしい。

 

原発事故当初から、南相馬市で現実に被曝され除染体験もされた南相馬市市議会議員の大山弘一氏の情報が貴重なので、高線量の土が福島ないし関東地方などそここに散在していたのだということを、再確認しておいておきたく関連動画を貼ってみた。

 

 

     

 

 

  一部文字起こし

 

黒い物質を追う  志葉玲・小出裕章

 

2013/08/29 INsideOUT

 

今は放射線が飛び込んでいるためにピィと音がします。で、このぐらいの音だということを頭に入れてください。今の南相馬市で出た黒い物質、今このくらいで10μ㏜/h。もっと密着させると、毎時100μ㏜。

 

検出器は、鉛で囲んだこの一番下にあったんですけれども、私は持っている黒い物質を黒い物質を検出器からすごく遠ざけて持っているのですが、もし検出器に密着させると、これ検出器自身が測定することもできないで死んでしまっているんです。

 

出方が全然って、さっきのとは全然違って、ほとんど針のようなピークが出なくなっているというのが分かっていただけると思いますが、これ測定器が死んでしまっているんです。放射線の強さが強すぎては、もう検出器が測定しきれないということなんです。

 

ここにDEADとと書いてあるのですが、もう検出器が死んでいると。それがもう90%とかいう状態で、検出器は死んでしまっているという状態です。放射線が強すぎて測定器自身が死んでしまう。つまり、計測ができなくなるという猛烈な放射線を発生する物質でした。南相馬の方は1キログラム当たり数百万ベクレルというほどもセシウムを含んでいました。

 

セシウムという放射性物質は、一万ベクレル以上あれば放射性物質として厳重に管理しなくてはいけないと法律で定められていますし、その場合も1㎏当たり1万ベクレルを超えているという条件がついていますが、両方を満たした場合には、それはもう厳密に放射性物質として取り扱わなければいけないのですが、私のところに持って来てもらった物質は、今聴いていただいたように1kg.当たりいえば数百万というように汚れているわけですから、総量で言っても一万ベクレル超えていますね。

 

ですから、本当はもう厳重に放射性物質として取り扱わなければいけないということ。東京から来た物質はどうかと言えば、一つは葛飾区の水元公園というきれいな公園ですけれども、その公園のなかにあった黒い物質ということで、それも1kg あたりで言えば何十万ベクレルと。

 

もう一つは東京都なんですけれども、東村山という多摩の方の学校にあったという黒い物質ですけれども、それも1キログラム当たりで言えば何万ということで汚れていましたので、かなり広範な地域が、いわゆるホットスポットあるいはマイクロスポットと呼ぶような形で汚染をしてしまっていて、そういうところは普通の人々が立ち寄る場所なわけですし、学校というような子どもたちが遊ぶ場所でも、そういうものが広がっているということですので、本当に日本が法治国家だというのであれば、そういう物質は早急にその現場から除去するということが必要だと思います。

 

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①この放射線測量を地道に継続されたのは、南相馬市の大山弘一市議会議員。こちらも13年10月31日 南相馬市原町区の自宅の屋根からの雨樋そして竪樋そして排水口について測量した動画だが、高い数値が出たという。20マイクロシーベルト。空間線量で8マイクロ。雨樋は10万ベクレル位だったという。

 

 

 

②2013年10月31日除染後の西側のベランダ屋上部分を測量。いつも2万ベクレル位だが、2.8または3.223/平方cmなのでm2になおすと、3万ベクレル位という大変な汚染。縦横のストライプ白黒は高圧洗浄機によるという。西側は除染しない小山を背負っているが、茶室の部分の排水・排水溝の部分は、空間線量では0.52マイクロシーベルト位。年間で5ミリシーベルト。

 

 

 

 

 

ちなみに、私が原発事故初期に文科省の発信しているデータをプリントアウトして残しておいた表を見ると、南相馬市の雑草から検出されたセシウムは、原発事故当初の3月27日に39990ベクレル/㎏が一番高く、放射線ヨウ素は3月20日497000ベクレル/㎏共に雑草から検出されている。

 

これは、両者とも文科省の初期情報を保存しておいたデータだが、小池氏の話から、1㎏当たり1万ベクレルを超えている物質に関しては、放射性物質と言うようなので、この数字は驚愕すべき値だが、政府も自治体も市民の命も健康も守らなかった。

 

私は自分の飲む製薬会社の工場があるいわき市で、3月18日690000ベクレル/㎏という放射線ヨウ素の数字を見て動転して、厚労省の担当部署に製剤の安全性について電話を入れた。厚労省の担当官は、何とこの数字を知らなかった。

 

そして工場が存在する当局の福島県薬事課に何とか情報をくれるよう依頼したら、「それは厚労省の仕事だ」と言われ、「その数字は何ですか」と聞かれこっちが尋ねたいのに、話が全く逆でまったく役所の体をなしていなかった。

 

 

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