傾く陽光にティアラが光る!

 

             フォトアレンジ 音木 六花

 

 

 

この国の

その日は

何事もなく

つつがなく

逝きすぎた1日

 

 

 

台風で被災しょうが

放射線物質が

毎日そここを

飛んでいようが

主婦たちは

蒲団を干し

洗濯物を干し

日常を

意識的に崩さない

ただれた日輪の後光と

栄光を有難く

率先して演じている…

 

 

 

その日は

輝く美しいティアラの象徴

西に傾く日差しに

それらが嘘の光を発する

ティアラが傾く日差しに光って

それがどうした?

 

 

 

日本人に生まれてよかった?

何が?

 

 

 

3度被爆させられ

台風被害の被災者は放置され

それが常識のこの国

それでも

雨にも負けず

風にも負けず

日照りにも耐え

丈夫な体を持ち

欲はなく

いつもニコニコ笑っている…

そういう国民になりたいのか?

 

 


日本人でよかった?
なぜ?


戦前の餓死して死んだ
無数の兵士たち
その間
不自由なく食べていた貴族たち
兵士たちを玉砕にして
戦犯たちだけ生き残ったこの国

御魂は靖国神社に奉納しておけば

それでおしまい?

それで許されるのか?
 

 

 

しかし

それは今でも同じ
公務では
皇族の公務に対して
100万円以上の謝礼は
常態化していると言われ
半ば公然と行われている噂

 


それでも
皇族を敬えという論理とは?


演出の日

日の丸の旗が振られ
すべての
戦争責任も
すべての
この国の過去も

都合よく風化していく
いや

風化させるべく強いられている
 

 

 

造られたシナリオ

偽造された演出により
日の丸は永遠となり
民主主義は分断され
言葉の虚しさのなかで
唇ばかり凍え
失語症に病む



日本人でよかった?
どうして?
ティアラがきれい?
売却されたティアラだったら
もっときれいだったかも…

 

 

 

税が風とともに去った瞬間!
ティアラも
真実を語りたがっている

陽光が傾く前に…
 

 


この嘘の実態も

国民を蔑ろにして
そのうち
この国特有のあいまい文化に

吸いとられ

都市伝説として
風化していくのだろうか


菊のベールに閉ざされて
何一つ真実を

吐露しない国
それゆえ

永遠の神話として
裏歴史書に書き込まれ
人々の心の記憶の湖に
沈みこんでしまうのだろうか…

 

 

 

傾く陽光に

ティアラが光る…

 

 

どうせ沈む国に

永遠の鉛色のティアラ

永遠の万歳を!

 

 

 

 

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クローバーこの詩は2019年11月に作成に掲載したものです。