私が広島松井市長を批判する訳Ⅱ



 私が広島松井市長を批判する訳第二弾として、昨年年末に市長に対しての議会の動きがあったことを取り上げたい。、私は広島市の住民ではないので、こうした議会の動きについては知らなかった。年末でそれでなくとも慌しいのに、解散で衆議院選挙もあったためか、松井広島市市長の動向を追いかけてもいられなかった。本来は、マスコミがする仕事なのに、このあたりは中国新聞だが、それらしい記事はあがってこなかった気がする。

 
 私の感覚は当たっていて、広島市の方々も中国新聞に対して不

信感を持っていたようだ。できるかぎり、松井市長に触れないマスコミは静寂を決め込み、人々の関心を土石流の災害の焦点からずらしていった。まるで、国がしていることとそっくりではないか。特定秘密法で何もかも隠しまわって、福島第一の地下で臨界をしていたとして、県民は放射能づけになっていても、誤魔化しの黒塗り。すべて、秘密法のベールに隠される。

 まさに、広島市でも同じレールが意図的に敷かれていたのだろ

う。衆議院選に隠されて、広島市議会では、松井市長の辞職勧告

決議案が提出されていた。それが、中国新聞のこのニュース。


広島土砂災害

www.chugoku-np.co.jp

2014年12月17日 - 74人が犠牲となった広島市の土砂災害で松井一実市長の初動対応に問題があった として、市議会(定数55、欠員3)の最大会派、自民党保守クラブ(13人)などの市議たちが16日、市長の辞職勧告決議案を碓井法明議長に提出した。


 ところが、市議会はこれを却下。日本共産党市議会議員中原ひ

ろみ氏の「南区だより」にこの経緯が掲載されている。2014年12月28日389B号の号外みたいな形で出ている。題名は「政治と金で懲罰委員会」というキャッチが踊る。

 
 この「南区だより」は日本共産党市議団の承認を得て発行していま
す広島市議会12月定例会において、藤田博之議員が行った一般質問(イ.江波山気象館の命名権公募中止は、議会採決を無視した
議会軽視。ロ.安佐市民病院の移転場所への態度により、市長が議員に「みかえり」をほのめかした。ハ.松井市長が当選した市長選挙で、複数の議員が現金10万円を授受する不正があった)に対して、7名の議員から、①一般質問にふさわしくない。②松井市長の個人攻撃に終始する根拠のない発言で、人格と名誉を傷付けた。③粗暴な態度、不穏当な言葉づかいが市議会の品位を失墜させた」として、藤田博之議員に懲罰動議を提出。


 これに対し藤田議員が、懲罰動議を出した7名の議員の「処分要

求」を提出し、広島市議会は、58年ぶりの懲罰特別委員会を設置12月議会の会期を一日延長し審議した結果、7名の議員に「戒告」処分が科されました。(下表参照)市議団は、真相が不明のままで「懲罰は科せない」との態度をとりました。

 
 広島市議会が、議員同士で「懲罰」を与えあう事態は、誠に情

けなく、市民の付託を受けた市民の代表たる議会として恥ずかし

い限りです。日本共産党広島市議団「真相究明」を求め質疑。

 藤
田議員の発言内容は、市議会と広島市政が「お金で政治をゆがめている」との驚くべき告発です。このまま真相にふたをすること

はできません。中原議員は藤田議員に、「お金の授受に関わった

議員が誰なのか?」と質疑しましたが、藤田議員は「墓場まで持っていく」として、真相は不明のままです。

 
 真相究明の「調査特別委員会」設置を議長に申し入れ日本共産

党市議団は、真相を不明にしたまま幕引きせず、議会の調査権を

発揮し「市長選挙での金銭授受」「安佐市民病院の移転に係るみ

かえり政治」の真相究明を行う調査特別委員会の設置を12月22日(月)議長に申し入れました。


 そして、この動議をしたのが、以下の議議員たち。

件名 議員名(選出区) 審査結果


懲罰の動議 藤田博之(佐伯) 懲罰を科さない


処分要求

母谷龍典(佐伯)  戒告の懲罰を科す
山本 誠 (西)   戒告の懲罰を科す
山田晴男(西)   戒告の懲罰を科す
山路英男(東)   戒告の懲罰を科す
永田雅紀(中)   戒告の懲罰を科す
元田賢治(南)   戒告の懲罰を科す
中本 弘(南)    戒告の懲罰を科す


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 この中原議員によれば、戒告になったのは以上の人達。ここに、今回議長になった人物も入っている。永田雅紀(中区)氏だ。この

グループは、自民党の松井市長派の派閥なのだそうだ。ところが

、昨日議長選が行われ、選挙一時間前にアクロバットがあり、永

田氏は反松井市長の派閥自民党保守クラブに移動。立候補したそうである。これが意味するものは何か? RCC中国放送が、こう伝えている。


■広島市議会議長選びは驚きの展開


//news.rcc.jp/?i=24482#a


 先週から続いていた広島市議会の議長ポストを巡る主導権争い

です。こちらにまとめてみました。


 広島市議会の自民党系会派は5つに別れています。そのうち人

数が多いのが、松井市長派を支持する「自由民主党」と市長と距

離を置く「自由民主党・保守クラブ」です。議長ポストを自分の会派から出したいとせめぎ合っていました。


 それぞれ11人いて対抗していましたが、議長選挙当日の18
日になって市長派から反市長派に2人移ることになり、そのうちの1人が議長選挙に立候補したのです。

 
 議長ポストをめぐって市長派、反市長派による駆け引きが続い
ていた広島市議会。ようやくやってきた議長選挙当日に、予想だにしない展開が待っていました。

 
 18日朝までは市長を支持する会派「自由民主党」の一員だっ
永田雅紀議員と元田賢治議員の2人が脱会し、反市長派の「自由民主党・保守クラブ」に入ったのです。


 しかもそのうちの1人、永田議員がそのまま議長選挙に立候補

。直前まで仲間だった市長派の熊本憲三議員との決戦になりまし

た。そして……。


 「永田雅紀議員30票、熊本憲三議員23票。永田雅紀議員が議長
に当選された」

 松井市長の1期目と同様、2期目も反市長派の自民党系会派が議長ポストを押さえた瞬間でした

 
(永田議員)「(分かりにくさがあるが?)全て市長寄りとい
うのは、あまりにも議会が活動として軽すぎると思っている。」

 松井市長の1期目は、後ろ盾だった自民党が市長派と反市長派

に分裂し、安佐市民病院移転案の否決など激しい対立が続きまし

た。


 そして改選後の議会。松井市長の再選を支えた連合系の会派が

支援すれば、議会の主導権を握る議長ポストを市長派が獲得でき

るとする声もありました

、しかしフタを開ければ市長派内部から
の造反・・・。思惑通りにはいきませんでした。 市長派 今田議員「松井市長を支えていこうと、共同歩調してやってきたので、そういう面では思いが狂ったかなと」
 
 安佐市民病院の移転問題や、急市民ビュアスン広島市
の重要課題を審議する市議会の主な委員会の委員長ポストは議長が決めるため、その顔ぶれによっては、再び松井市長の市政運営に大きな影響を与えることも予想されます。(2015.5.18)(掲載終わり)


 藤田博之議員に対する懲罰の動議」については、懲罰にならな

かった。むしろ、名誉を傷つけ、侮辱したことは誠に遺憾として動議を起こした七人に対して戒告処分が出された。地方自治法第

135条第1項第1号の規定により戒告する。というのが戒告文である

■選挙で動いた金銭なのに選挙違反にならないのか
 
 それにしても、分からない。ここまで議会で言い切った藤田議
員。金銭授受の具体的金額まで分かっていて、そして受け取った人物までも掌握できていたとしたら、検察は動かないものなのだろうかそれとも、告発者がいれば動くのか…。


 藤田氏というのは、元議長をやっていた人物だという。その人

■そして歴史は繰り返す…反省のない市・県・国だから…


 にもかかわらず、
私達広島県民は、松井氏の不可解な行動を説明さえしてもらっていない。そんなこと常識なのか。広島に原爆が投下されたその後、政府がしたことと全く同じことが広島市でまた繰り返されている。何もかもうやむやにしたまま、被爆市として核散防止を叫び悲惨さを売り物にしている。広島は加害の果ての総決算ではなかったのか。情報を歪曲し隠蔽して、国民に真実を知らせなかった結果、前線の兵士、そして民間人も巻きぞいになり最後は原爆を投下された。

 私達は、何一つ歴史を検証していないではないか。因果関係をキ
チッと抑えられないこの国。いつも、誤魔化しと隠蔽で戦後も乗

り切ってきた。旧体制は相変わらず生きているし、裁判すら不正だ

らけ。市民の僅かな正義すら誰も守ってくれない。広島がそうであったように、福島も帰還させ、放射能づけにして抹殺していく計画。広島市民よ! あなた方は、なぜ自分たちの仲間を見殺しにした市長を弾劾しないのか? なぜ゛もっとクリアな市政を望まないのか。一人でも、そういう方向性を持った方が、出てくることを期待したい。

物が、松井市長の派閥がお金を配っていたという証言をしていて受け取った人物も、それを証言している…議会では名前は明かせないとして、それが事実ならば、検察は不正として対応しないのか。
検察とは、そのためにあるのではないのか。
 県の無策のために命を落とした土砂崩れ災害の74名の人々。彼らはどこへ文句を言ったらいいのか。こうした人々のために裁判所があり、裁判があるのだろうに、そんな動きさえ見えないままだ。

 賠償金が支払われるとしても、結局は廻り巡って国税ないし県税か
ら支払われるのだろう。公務員が起こした無策の全てを結局は国民が支払う。そして、命は永遠に戻らない。 そして、74名もの犠牲を払った土砂災害の事故に対して、検証作業はされているのだろうか。それは公開されてしかるべきであろう。なぜなら、広島の特殊な土なら、また次の土砂崩れが起きるかもしれないではないか。