【SAYO CAFE】で製作している和衣を
茨城店でご購入下さってるお客様のほとんどは
農家の70代のお母さん達です。
一度わたしが茨城店へ手伝いに行った時、
お客様と接する機会があったんですが、
その時、そのおばちゃんが衣を取った手を見たら
爪にまで土が入り込んでて、
働く手からものすごい強いパワーを感じました。
シワがくっきりと刻み込まれた手。
そして、
「あだしら大した稼ぎがねぇ~がら、高いモノが買えなくってごめんねぇ~。
贅沢っちゃしたごどねーがら身につかねぇーっつーが~」
と大きな大きな笑い声。
「いいんだよ~。
欲しくもねぇーもん買ってもらったってあだしが心苦しいべよ~。
何が欲しいもんあったらでかんまねがんね~」
そう言ったわたしに、
「んだらば、貧乏だがら一着しか買えねーげんと
これくれっけ?」
おばちゃんが手にした服は・・・・・・二万円を超えたものでした。。。
彼女達の言う「贅沢」というのは、
使わないもの、身につけないものを買ってしまうことなのだそうです。
自分で製作しておいて、
「これ、、、二万円もするよ!」
と慌てたわたしに、
「ずーーーっと着れると思うもんは、おばちゃんだって買うよ~。
ただ、いんねぇーもんは、一円だっていんねぇーがら~」
と笑ってたっけ。
試着をして鏡の前で、
「おばちゃんだって、こんなに素敵なもん着れば
まだまだ捨てだもんでねがっぺ(^o^)」と満面の笑み。
寒い日も、暑い日も、毎日土をいじって野菜を育てて、
文字通り、その手で稼いだお金で
わたしの作った衣を買って下さる姿に
手を合わせずにはいられませんでした。
美容だ、美しさだと騒がれてる昨今。
「美」って何を基準にしてるんだ?と思わずにはいられませんでした。
シワがあったっていいじゃない。
そのシワには、生きて来た歩みが刻まれてるんだから、
そんなにあがかなくていいじゃない。
手が、顔がキレイだったら何か得する?
いいえ。
荒れた手であったって、お野菜を作れる手は本当の「美」だよね。
わたしもお山に来てから、手のシワがすごい(^▽^;)
畑とかしてるからね~。
クワで畑の土を耕して、
野菜の種をまいて、
水やりをして。
そうやって愛情かけて初めて実りがあるんです。
自分の顔に手間かけても、
この歳だもの、実りなんかありゃしないからね~^^;
農家のおばちゃんからは
毎回色んなことを学びます。
そしてわかったこと。
農家の方ってめっちゃお金持ち!
ただね、無駄が嫌いだから、余計な物を持たないから
質素に見えるけど、
日々ゴージャスな暮らししてる人達より数段お金持ち!
わたしは、衣をデザインして製作して販売するのが仕事だけど、
やっぱりいつも願う事は、
喜ばれて買って頂きたいということ。
喜びの衣や雑貨は
必ずその方にも「喜び」をもたらしてくれるから。
物欲だけで終わらせない、
そんな衣を作りたいというのが【SAYO CAFE】の
わたしとユウヤの願いなんです。
だから・・・・・・いつまでたってもビンボー工房なんですけどね^^;
けど、お金じゃ買えないものを
たくさん持ってる工房でもあると、そこは自負してます。
今年ももうすぐ、畑の苗などの購入時期がやってきます。
家で食べる分くらいは自分達で・・・というのが
我が家のモットー。
苗が買えるくらいの収入だけは目指していくとしましょかね♪
苗が育って実りがあれば、
わたし達が食うに困ることもないわけで(笑)
仕事するために生きてるわけやないんです。
食べる為に仕事してるんです。
いわば、お客様に食べさせて頂いてると言っても過言ではないんです。
だから・・・・贅沢はやっぱ禁物だね、、、って、
「それ以上なにをケチる気!」と言われそうですが^^;
・・・大切にしよう。
わたしの手のシワ達≧(´▽`)≦
tetoteはココだよ
![]()

