息子であり師匠でもあるユウヤがアトリエを始めて
ぼちぼち10年。
ある日突然、母親であるわたしに、
「大学に意味はあるのか?」と言われ、
「そんなもん、時間の無駄だ。
辞めちまったらどーだ?」
とそそのかされ、
気付いたらデザイナーの元へと弟子入りさせられ、
今に至る・・・のユウヤ。
時々、
「なんで俺、ミシン踏んでんだ?って、ふと思うことがあるんだよなぁ」
余計なことは考えんでいいのだよ、息子。
今ここにあるモノが現実であり、
なんぼ一流大学をあの時に出ていても、
キミの同級生は色々と多難の道ではないか。
あの時わたしは、親戚一同から、
「せっかく息子が一流大学に合格したってのに
辞めろとそそのかす親が
どこの世界にいますか!」
と、石ぶつけられそうな勢いで攻め立てられた。
・・・どこの世界にって、、、ここにいるやん。。。と思ったが
余計なことを言うと、次に何が飛んでくるかとそら恐ろしかったので
お口チャック(-。-;)
日本人は、バッグだけに限らずブランド好きだ。
子供がどんだけ頭良くても、
それは自分の自慢にはならんっちゅーことがわかっとらん。
脳ミソ交換できるんやったらまだしも、
それはできんわけで、
親子であっても独立した「一個人」。
だからわたしは「大学に意味を感じて行ってるのか?」と聞いたわけさ。
法科出ても、いや、国家試験通っても
今や就職の難しい時代。
やっぱ頭脳だけでは生きてけんのよ。
人間、資本は「身体」!
頭脳じゃない!
プライドの為に生きてるわけじゃないし、
恥はかく回数が多いほどに人間たくましくなるのだ。
わたしを御覧なさい。
このたくましさ!
・・・・どんだけ恥じかいてきたか、察しがつくだろーよ^^;
そして、ユウヤも同じ。
この10年に、どれ程人様に頭下げてきたか。
頭下げた分だけ、大きくなっていってる。
「あんたが頭下げた数と、
わたしの恥かいた数、どっちが多いやろなぁ~?」
と夕食ん時に話してたら、
「そりゃ~、マミーの恥にはかないませんて。
多分、生まれた時からの恥を数えたら
天文学的数字になるんじゃないか?
俺はまだまだ及びませんて~」
・・・・最後の「及びませんて」の一言が
実に謙遜に聞こえがちだが、
これって、冷静に今考えると、
わたし・・・・バカにされた???
日本語って難しいのぉ~~~(゚_゚i)

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