わたしには取りたてて自慢できることなどありませんが、
ただひとつ「自慢」できるものを見せなさいと言われたら、
胸を張って息子を見せます。
勉強もスポーツも頑張った子でしたが、わたしが褒めたいのはそういう部分ではなく、
人格です。
息子の同級生のお母さん達は、こぞって、
「いいわね~。お勉強も出来て、スポーツもできて」
そう言われましたが、そういうことでわたしは息子を褒めてあげたことがありません。
やりたくなかったら勉強なんぞしなくていいんです。
学校の勉強なんて、人生の中のほんの一部ですから。
でも、周囲が息子を語る時、いつもそういった「表向き」だけを褒めてました。
わたしは一度、力一杯息子を抱きしめて頭を撫でたことがあります。
それは、息子がまだ幼稚園生の時の、家の庭先での話です。
春の日、わたしがお洗濯物を干そうと、リビングから慌てて庭へ出た時、
息子はわたしよりも慌てて庭へ出ました。
そして、突然しゃがみ込んで、
「マミー、ここは歩かないでね」
そう言いました。
なんだろう。そう思ってみたら、そこには一輪のたんぽぽが咲いていたんです。
そのたんぽぽを、見過ごして踏みつけにされないように
息子はガードしてたんです。
その時に、ギュッと抱きしめました。
誰かに勝とうとか、誰かと比べて自分は優れているとか
そういう基準を持つ子に染まって欲しくないと。
何気なく頑張ってる自然や人に、常に思いやりを持つ人に育って欲しいと願ったものです。
豊かさとは、、、ものをたくさん持つことをいうのではない。
わたしはそう信じてます。
そして、豊かさは、意外に人の目には触れにくいものなのかもしれませんね。
息子が何も言わず大慌てでたんぽぽの場所にしゃがみ込んだように、
そっとそっと、心の中にしまい込んで、
時折こっそり見て、ひとりで笑顔になるものなのかもしれません。
現在、わたしは50歳です。
息子は29歳。
若い母親でした。
子育ての経験なんてないくせに、育児書の一冊も買わずに
自分で、自分の感性だけを信じて育てました。
ダンナ氏も、そんなわたしを信じてくれてました。
3歳までに「ダメ」と「いい」だけは教え、
それ以降は勉強も何も口出しせずの放任。
わたしがそうやって経験のない育児をこなせたのは、
自分の育った環境がとっても好きだったからかもしれません。
所詮はわたしの子。
大した大物になるはずもなく、そんなことを期待するより
せめて、わたし程度には「幸せな幼少期」の記憶を持って欲しい。
それだけでした。
豊かな幼少期の想い出は、わたしにとって財産です。
そして、いずれ息子もそう思う時がきてくれたら
わたしは親として大満足です。
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