こんばんは!サヨナラヒットです。
 
 6月16日(日)に観戦した、大学野球選手権大会・決勝の青山学院大☓早稲田大の観戦記です。
 
 この大会連覇を狙う青山学院大は決勝までの3試合を無難な勝ち上がりを見せてます。コールド勝ちが2試合。投打の充実ぶりが伺えます。打ではプロ注目の佐々木が今大会2発と好調。ここまで1試合の平均得点が8。今大会好調の打線は相手にとって脅威です。また、この試合の先発はローテ通りならエース・児玉が予想されます。まさにこの大会優勝を目論み、思惑どおりの展開で決勝戦に臨む形ではないかと思います。
 一方の早稲田大は苦戦の連続で勝ち上がりました。3試合中2試合が延長タイブレークでの勝利。大黒柱伊藤樹の踏ん張りが原動力となっていますが、この試合は一抹の不安が残る宮城が先発だと、打線の奮起がこの試合の必須条件になるかなと感じます。特にこの大会ここまで1安打の1番・尾瀬の復調が早稲田奮起の鍵になるかなと思います。
 
 予想では青山学院大有利と感じますが、接戦を制してきた早稲田大も終盤勝負の展開に持ち込めば勝機は見えて来るのかなと感じます。
 
 しかし、3季連続での東都大学リーグと六大学の決勝戦。首都圏以外の大学がいないのは少し寂しいですね。
 
 それでは観戦記です。
 
 ◎ 6月16日(日) 明治神宮球場
 
 
 ◎ バッテリー
 
 青)中西、ヴァデルナ、鈴木-渡部
 早)鹿田、宮城、香西-印出
 
 二塁打)印出(早)、松本(青)、中田(青)、渡部(青)
 
 どちらかと言えば貧打線の様相でしたが、5回表に青山学院大が3本のヒットを集中させ逆転。守っても3人の投手の継投で逃げ切り2年連続6度目の優勝を飾りました。
 
 1点をリードされた青山学院大は5回表に2本の2ベースで同点に追いつくと、さらに1番・藤原が適時打を放って逆転。その後は何度もピンチがありましたが、1点を守り切って早稲田を下しました。
 
 敗れた早稲田は毎回走者を出しながらあと一本がでず惜しくも準優勝。少し悔いの残る敗戦だったかなと感じます。
 
 ◎ スターティングメンバー
 
 
 先発投手が私の思っていたのとまったく違いました(笑)。早稲田は上位打線は不動ですかね。青山学院大は佐々木が今大会2ホーマーと好調。4番を打つ西川はかなり警戒されているようなので、前後の打者の活躍に注目です。
 
 ◎ 先発投手
 
 早稲田の先発は鹿田。リーグ戦での登板は多くなかったと思いますが、この大一番で先発はびっくりしました。小宮山監督の期待に応えて5回まで被安打4、2失点の好投。打線の援護もう少し欲しかったですね。
 
 
 青山学院大の先発は中西。リーグ戦ではかなり場数を踏んでいた投手ですね。後情報になりますが、エース・児玉が不調なこともあって先発だったようです。この日は制球に苦しみ4回途中で降板。毎回走者を許しましたが、この内容で1失点の怪投はある意味ツキがあったような結果だったと思います。
 
 ◎ 試合経過です。
 
 
 試合を押し気味に進める早稲田大が4回に先制します。この回6番・小澤がストレートの四球で出塁すると、次打者・梅村が送りバント。この打球を捕手の渡部が一塁へ悪送球。この間に3塁へ進んだ1塁走者・小澤は一旦プレーが止まったと思われた青山学院大内野陣のスキを突いて本塁へ突入。これがまた悪送球となって1点を先制。さらに打者走者の梅村は3塁へ進みます。
 
 
 ここで青山学院大は先発の中西を諦め、今大会中継ぎで活躍のヴァルデナを投入します。ヴァルデナはこの無死3塁からのピンチを2者連続で三振。さらに1番・尾瀬をレフトフライに仕留め、追加点を許しません。この見事な火消しぶりが結果として試合を決めましたね。
 
 
 4回まで早稲田・鹿田の前に僅か1安打。12アウトのうち11アウトがフライという青山学院大でしたが、エラーで点を失ってから気合が入ったのか、5回にすぐに反撃します。
 
 5回裏、この回先頭の6番・松本が2ベースで出塁すると、7番・渡部が送りバントを決めて1死3塁とします。ここで8番・中田がライトオーバーの2ベースを放って同点とします。さらに2死となった後、1番・藤原がセンターへタイムリー。
 
 青山学院大は2-1と逆転に成功します。
 
 
 
 1点をリードしましたが、毎回走者を背負う苦しい試合の青山学院大は8回から3番手・鈴木が登板。しかし制球が定まらず苦しい内容の鈴木は自ら与えた四死球と内野のエラーで1死満塁のピンチを迎えます。
 
 しかし、ここから鈴木が踏ん張って9番・吉田の代打・田村をサードフライ、1番・尾瀬をセカンドゴロに打ち取って1点リードを死守します。
 
 
 試合はそのまま青山学院大が2-1で競り勝って2年連続6度目お日本一を飾りました。
 
 去年の日本一は常広、下村というダブルエースで敵なしのような印象でしたが、今年はチームとして接戦に強い印象のチームでした。この大会は中継ぎ、抑えと活躍したヴァルデナがこの大一番でも好投。4回のピンチからの登板を含め4イニングを無失点。お見事であると同時にこの日のMVPと言っていいでしょう。打線は期待の佐々木、西川がノーヒットも下位打線と1番・藤原が活躍。誰かが何とかすると言った感じでしたね。総合力でやはり日本一に相応しいチームでした。
 
 負けた早稲田は毎回走者もあと一本が出ず、得点はエラーでもらった1点のみ。8四死球をもらってエラー3つしてもらって勝てないのでは敗戦もやむを得ないかなという印象です。しかし、先発の鹿田の好投はお見事でした。
 
 これで全日本大学野球選手権は東都大学野球リーグのチームが3連覇。ほかのリーグに奮起してほしいですね。